私の大学時代の友人「杉村何彦(すぎむらいずれひこ)君」の俳句は7月18日にこのブログで紹介しました。
日常の出来事を俳句に詠んだという以下の夏の俳句でした。
俳句「雲間より」 杉村何彦
雲間より 望む故国や 半夏生(はんげしょう)
今回は次の夏の俳句2題を取り上げました。
作句者の何彦(いづれひこ)君から句作の情景を記述してもらいました。
そのまま転記しますので参考にして下さい。
俳句2題 杉村何彦
山寺の参道深し著莪(しゃが)の花
著莪は5、6月頃に日陰の湿った所であやめに似た花が咲きます。
この句は埼玉県ときがわ町の慈光寺という山寺に行った時のものです。
6月頃の緑が深くなった山道を登って行くと両側の樹林の下に著莪の花
が群れ咲いて居ました。山深い寺で人気も少なく、静かな木の下の暗が
りに白い花が散らばり咲いている姿が印象的でした。
能囃(のうばやし)戻る現(うつつ)の蝉時雨(せみしぐれ)
姉に誘われて初めての能を渋谷の能楽堂(現在は他所に移転)に観に
行きました。能の内容はよく分かりませんでしたが、終って能楽堂を出
てからも、頭の中には「いよーポン、いよーポン」という能囃がこだまして、
まだ能の幽界と現世の境目にいるかのようでした。能楽堂の林から蝉の
鳴声が耳に届いて来て「いよーポン」のこだまが遠ざかって行きました。
以下のURLがYoutubeです。 ではお楽しみ下さい。
私は本年4月「横浜詩歌福祉吟詠同好会」を立ち上げ、
脳卒中後遺症の仲間数名で、発声訓練と漢詩の初歩から取り組み始めています。
身近な吟詠の対象として今後この俳句吟詠も取り上げて行く予定です。
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