TVドラマ等では、学校の荒廃とイジメの行き過ぎた“実態”を描いているが、
実際の教育現場がここまで荒廃していたのには驚いた。
イジメの加害者集団は断罪に値するが、荒廃しているのは加害者ばかりではない。
『教育者』が、イジメを無くしてゆく取組みの先頭に立つべき教育委員会から
校長まで、イジメ隠蔽体質に捕われており、これほどの実態が明らかになって
いるのに、「イジメは自殺の原因の一つかも知れない」と、他人事のように
平然と発言するという状況である。
イジメが発覚すると自らの管理責任を問われ、昇進に影響すると考えている
小心者の集団が『教育者』を名乗っているらしい。
生徒の自殺後、2回に亘って行われたアンケートでイジメの存在が明白に
なっていたのに、つい数日前までは、イジメがあったかどうかは確認していない
などと嘘をつき続けてきた。
読売記事等によれば、生徒のアンケートの中には、生々しい表現もあり、
教師にイジメへの真摯な対応を求める声まであったようだ。
「ほんまにごめん」生徒心中吐露「苦しくて涙」
(読売新聞) - 2012年7月13日(金)14:41
中には、「死んでくれてうれしい」と加害少年が発言したというアンケートの
回答もあったというから、「荒廃もここに至れり!」の感がする。
「死んでくれてうれしい」加害少年発言か 中2自殺
(産経新聞) - 2012年7月13日(金)08:05
また、このアンケートに関して生徒へのヒアリングを行なった膨大なメモも
公開されないまま隠されていたと云う。
中2自殺 大量の教員メモ存在 生徒聞き取り 県警「重要な証拠」
(産経新聞) - 2012年7月12日(木)16:05
警察も両親の訴えを無視し続けて来たくせに、問題がここまで大きくなって
ようやく重い腰を上げて、建て前だけでも捜査を始めたが、立件するかどうかは
疑わしい限りである。
大津中2自殺、8月にも立件可否判断
(朝日新聞) - 2012年7月12日(木)16:06
大津市の越直美市長は、自殺との因果関係について再調査を約束したので、
真摯に取組んで頂きたい。
中2生徒が自殺した問題で、涙を浮かべ記者会見する
大津市の越直美市長=6日午後、大津市役所
(共同通信) 2012年7月6日(金)19:53
しかし、テレビ報道によれば、第三者委員会に文部科学省の専門家が入るという
話であり、それでは「第三者」的な公正な調査ができるとは思われない。
当該の中学校では、警察の『手入れ』を受けて、『言い訳するための』
保護者説明会を開いたが、自殺した生徒への思いやりも事の重大さも認識できず
「黙祷」さえせずに、『説明』=言い訳を始めたために、保護者が激怒して抗議。
その抗議にあって、ようやく「黙祷」すると云うお粗末さ。
「誠意ない」「伝わらない」=不信、不満相次ぐ―中2自殺で保護者説明会・大津
(時事通信) - 2012年7月13日(金)00:08
その保護者説明会でも、まともな「教育者」としての声が聞かれなかったと云う。
『事実』経過説明と言い訳に終始し、反省の言葉もお詫びの言葉も無かったらしい。
これが、大津市だけの状況であれば、まだ『救い』の余地があるが、そうではない
のが、世の中の不条理な処である。
イジメの加害者をそこまで増長させた「社会が悪い」「教育が悪い」という
論調には賛成できない。 加害者は何歳であっても厳しく処罰されるべきである。
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中2自殺 大量の教員メモ存在 生徒聞き取り 県警「重要な証拠」
(産経新聞) - 2012年7月12日(木)16:05
大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が飛び降り自殺したことを受け、学校側が直後に在校生に実施したアンケートに、回答した生徒らに、実際にいじめなどがあるかどうか聞き取る過程で記した膨大なメモがあることが12日、関係者への取材でわかった。滋賀県警は学校などへの家宅捜索でノートなどを押収、このメモも含まれているとみられ、いじめと自殺との関係を解明するうえで重要な証拠になるとみられる。
市教委によると、アンケートはいじめの実態を調べるため、昨年10月中旬、学校が全校生徒859人を対象に行い、約8割の生徒が回答した。アンケート結果には伝聞の情報が多く、記名、無記名があったが、記名の回答については、学校側が事実かどうか生徒に追跡調査した。この過程で、教員が生徒らから聞き取ったメモが学校に大量に残されていることが判明した。
関係者によると、聞き取り調査は、保護者の同意のもと、担任らがノートなどに記録していた。また、少なくとも10人の生徒が県警の捜査容疑となった暴行を直接目撃していた、という。
市教委は、1回目のアンケートで、学校側が認めた内容のみを昨年11月に公表。「死んだハチを食べさせられそうになる」などのいじめがあったと発表したが、今月に入り「自殺の練習をさせられていた」「万引しないと殴るなど脅されていたと聞いた」など、非公開だった内容が次々と明らかに。
一方、10日に初めて明らかにされた2回目のアンケートでは、「自殺の練習と言って首を絞める」「葬式ごっこ」の記述があったことがわかった。
県警は11日、事実関係の究明が必要として捜査に着手。同級生だった3人が男子に暴力行為をしていたとして暴行容疑で、中学校と市教委を家宅捜索し、いじめの調査ファイルなど関係資料約130点を押収した。
「ほんまにごめん」生徒心中吐露「苦しくて涙」
(読売新聞) - 2012年7月13日(金)14:41
大津市立中学2年の男子生徒(当時13歳)がいじめを苦に自殺したとされる問題で、生徒らが回答したアンケートの自由記載欄の内容がわかった。
それぞれが、仲間を失った悲しみ、助けられなかった自責の念を抱き、「全力で調査してください。お願いします」などと真相究明を求めていた。生徒らの痛々しいまでの心の叫びは、なぜ学校側に届かなかったのか。
自由記載欄の記述がわかったのは、昨年10月に男子生徒が自宅マンションから飛び降りた直後、全校生徒約860人に対して行われた1回目の調査アンケート。見聞きしたいじめの有無とは別に、「学校に伝えたいこと」「男子生徒への思い」を尋ね、635人が記入した。
ある生徒は、苦しい胸の内をこう記した。
「どれだけつらかっただろう。どんな思いで飛び降りたのだろう。そう考えると、悲しくて苦しくて涙が出る。相談に乗ってやれたらよかったのにと悔しい気持ちでいっぱいです」
男子生徒はクラスでも部活動でも、冗談を言って周囲を和ませるムードメーカー的存在。そんな彼が抱えていた苦しみに、多くの生徒は、仲間を失って初めて直面することになった。
ほかの生徒も「もっと早く気づいてあげればよかった。ほんまにごめんな、ゴメン。ゴメン。ゴメン」などと書き、いじめに気付いていた生徒は「見て見ぬふりをしてしまった」と、無念さをにじませた。
◆「先生も話して」◆
男子生徒の自殺直後、学校はいったん、報道機関などに「いじめはなかった」と公表した。これに対し、「絶対、先生とかも気付いていたと思う。いいかげん、隠さずに話してほしい」などと多くの生徒が違和感を持っていた。
自分たちが目撃したいじめが、自殺の原因だったのではないか。そんな思いで、徹底的な調査を期待する声も少なくなかった。
ある生徒は「絶対に真実を突き止めてほしい。事実がどうであっても、学校を守るために封印するのは絶対にやめてください」とクギを刺していた。
「死んでくれてうれしい」加害少年発言か 中2自殺
(産経新聞) - 2012年7月13日(金)08:05
■大津市教委「いじめも一因」 学校に大量の教員メモ
大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、全校生徒を対象にした自殺直後の最初のアンケートに、男子をいじめていたとみられる生徒が「死んでくれてうれしい」と死亡をからかうようなことを話していたとの記述が複数あることが12日、関係者への取材で分かった。滋賀県警は実態把握を急ぐ。
アンケートは859人が対象。その中には「(男子は)完全にいじめを受けていた」との記述のほか、「(男子が)亡くなっているのにそれを笑いに変えていた」「死んだって聞いて笑った」と記しているものがあった。この生徒の言動に対し、「人を自殺まで追い込んで、死んでくれてうれしいとかおかしい。(男子の)両親に土下座して欲しい。同じ学校に通いたくない」「顔も見たくない」と記述する生徒もいた。
教員に対しては、「生徒がいじめの相談して助けを求めてるのに何故助けてあげない!」との憤りの記述もあった。
大津市の中2男子自殺で、学校側がいじめの有無を生徒から聞き取った膨大なメモがあることが12日、関係者への取材で分かった。市教委幹部はこの日、「いじめも要因の一つ」と因果関係を初めて認めたものの、新たな事実が次々と発覚するなど問題は広がるばかり。文部科学省も事態を重視、異例の職員派遣に乗り出す。
◆10人「暴行見た」
学校側は、在校生に実施した1回目のアンケートで回答した生徒らに、いじめの有無を聞き取った。メモはその内容を担任らがノートに記載し、学校に残していたという。
県警は11日、同級生の3人が昨年9月の体育大会で男子生徒の口に粘着テープを貼ったなどとする暴行容疑で学校などを家宅捜索し、いじめの調査ファイルなど関係資料約130点を押収したが、このメモも含まれているとみられる。
この暴行をめぐって、1回目のアンケートで少なくとも10人が直接見たと記述していたことも判明した。
沢村憲次教育長は12日、記者会見し、自殺といじめの因果関係について「自殺にはいろいろな要因が考えられる。いじめだけが原因という判断ができない。いじめも一つの要因に入ると思う」と述べた。
市教委が因果関係を認めたのは初めてだが、沢村教育長は「これまでの主張と変わらない」としている。
◆文科省が職員派遣
一方、中学校が1回目のアンケート結果を父親(47)に渡す際、「部外秘」とする確約書にサインさせるなど、隠蔽(いんぺい)とも取れる対応を取っていた。市教委も県警に対し、生徒へのアンケートが2回実施されていたことを伝えていなかった。
12日夜には学校で保護者説明会が開催されたが、校長らは謝罪せずに警察から強制捜査を受けた経緯などを説明。出席者から「言い訳ばかり」と不満の声が聞かれた。
男子の父親も出席し、「真相を明らかにするためご協力をお願いしたい。お騒がせして申し訳ありません」と述べた。
混乱する状況を踏まえ、文科省は職員を市役所に派遣し学校の実態把握を進め、改善支援に乗り出す。同省幹部は「学校や教委は当事者能力が欠けている。混乱をとどめる必要がある」と語った。
◆14歳なら刑罰適用
暴行したとされる同級生3人は、捜索容疑の昨年9月時点で誕生日を迎えていれば14歳、その前であれば13歳。一般的には、その年齢差で司法手続きは大きく異なる。
刑罰を適用できる年齢は14歳以上。殺人など重大事件を犯した場合は、成人と同様に裁判所で裁かれることもある。
「触法少年」と呼ばれる14歳未満の少年は、刑事責任を問われず、逮捕されることもない。ただ重大な罪を犯したと思われる場合は、「おおむね12歳以上」なら少年院送致の保護処分になることもある。
県警幹部は「アンケートには多くの生徒が登場しており、事情を聴くのも時間がかかる」と捜査の課題を指摘するが、いじめが事件化されるケースは多い。
警察庁によると、いじめが発端となって刑事事件となったのは、平成22年は133件に上った。逮捕、補導された児童生徒は281人で、うち中学生が228人で8割以上を占めた。
13年以降の統計では、いじめが発端となった事件は16年から増加傾向で18年に233件とピークとなったが、その後は200件を割り込み減少傾向となっている。
大津中2自殺、8月にも立件可否判断
(朝日新聞) - 2012年7月12日(木)16:06
大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が自殺した問題で、滋賀県警は8月中にも、いじめをしたとされる同級生3人から事情を聴き、暴行や強要などの容疑を視野に立件可否を最終判断する方針を固めた。
県警は11日夜、大津市教委事務局が入る市役所と、中学校を捜索。捜索容疑は、昨年9月29日に学校近くの陸上競技場であった体育大会で、同級生3人が男子生徒を鉢巻きで後ろ手に縛ったというもの。この時、死んだハチを食べさせられそうになる様子も目撃され、少年の自殺後に学校側が全校生徒を対象に実施したアンケートに記名回答があった。
一方、男子生徒が昨年9月から10月にかけて、トイレや運動場で繰り返し殴られるのを多くの生徒が目撃。県警はこうした経緯も確認し、いじめの実態把握を進める。
「誠意ない」「伝わらない」=不信、不満相次ぐ―中2自殺で保護者説明会・大津
(時事通信) - 2012年7月13日(金)00:08
いじめを受けていた大津市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した事件を受け、この生徒やいじめたとされる同級生3人が通っていた中学校は12日夜、緊急の保護者説明会を開き、自殺後の経過などを説明した。保護者からは学校側への不信や不満の声が相次いだ。
出席者によると、説明会は午後7時から約3時間続き、約700人が参加。沢村憲次教育長は、全校生徒に実施したいじめに関するアンケート結果を希望する保護者に開示する方針を示したが、途中退席した男性によると、謝罪と受け取れる発言はなかった。
説明会では全員で黙とうし、自殺した生徒の父親は「こんな騒ぎになって申し訳ないが、何とぞよろしくお願いします」と述べた。中には涙ぐむ保護者もいたという。
途中退席した男性は「当たり前の言い訳ばかり。もう少し誠意がないと」と不満げに話した。保護者の女性は「真実は結局分からない。説明は不十分で納得できません」と言葉少な。別の女性も「気持ちが全然伝わらなかった」と語った。
沢村教育長は説明会後、記者団に対し「保護者の言葉の重みを強く感じた」と語った。
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