私の勤めている会社で、現在イタリアの旅客船会社 「AIDA社」 の
世界最大級(※)3,286人乗り旅客船 【AIDA prima】(12万4千トン)内に造る
シアターの舞台設備の施工を行っています。
(※:正確には、もっと大きな旅客船も幾つかはあります。)
「AIDA社」から三菱重工が受注したものの下請け工事です。【AIDAprima】
Owner/Operator(施主・運行者): AIDA Cruises (アイーダ・クルーズ社)
Year built(就航年): 2015
Builder(施工者): Mitsubishi Heavy Industries, Japan (三菱重工業)
Gross Tonnage(総トン数): 124,500 GT
Length(全長): 300.0 m (666.6 ft)
Beam(全幅): 37,6 m (92.2 ft)
Passengers (normal)(通常旅客数): 3,286 人
Passengers (maximum): N/A
Crew(船員): 900 人
Speed(最高速度): 21,5 knots ノット
最新鋭豪華クルーズ船【AIDAprima】が進水式を終え、湾内を航行する様子
AIDAprima under construction at Nagasaki - May 2014 (AIDA prima float out)
VIDEO
三菱重工と云えば20年ほど前だったか、ダイヤモンド・プリンセスの
竣工直前に「大火災事故」を起こし、就航できなくなった事故の記憶が
生々しい。 ダイヤモンド・プリンセスも当時世界最大クラスの旅客船
でした。 「AIDAprima」 と、ほぼ同規模。
(Web検索で当時のニュースを発見、2002年10月1日の事故だと判りました)【DIAMOND princess】
総トン数 : 113,000 GT
全 長 : 290m
船 幅 : 37.5m
高さ(水面上) : 約54m
スピード : 約23ノット
推進方式 : 電気推進システム(タービン、ディーゼル)を採用
そういう記憶がある中での、イタリアの旅客フェリー
「ノーマン・アトランティック」(2万6904トン) の大火災事故は
他人事とは思えず、身が引き締まる思いです。
フェリー火災、死者5人に=390人を救出―ギリシャ沖
(時事通信) - 2014年12月29日(月)21:53 【パリ時事】
ギリシャ西部の沖合で起きたイタリア船籍フェリー「ノーマン・アトランティック」(乗客乗員478人)の火災で29日、新たに4人の死亡が確認され、死者数は計5人となった。AFP通信によると、29日昼までにフェリーの乗客ら391人が救出されたが、依然約80人が船内に残されている。
28日までに火を避けようとして海に飛び込んだギリシャ人男性1人が水死、同じく海に逃れた妻は救出された。このほか、29日に海中から4遺体が収容されたが、身元は特定されていない。
現場は強風や約6メートルの高波に襲われる悪天候が続き、船内の生存者の一部は体温の低下を訴えている。救出作業は難航し、付近を航行していた複数の船舶がフェリーを取り囲んで風を防ぎ、ヘリコプターや救命ボートで夜を徹しての救出作業が続いた。
乗客の268人はギリシャ人で、残りはトルコやイタリア出身者が多かった。在ギリシャ日本大使館によれば、乗船リストに日本人とみられる名前はなかった。
甲板に待機中の乗客はギリシャのテレビに「みんな体が水にぬれ、寒さと火災の煙に悩まされている。女性や子ども、老人もいる」と訴えた。
【関連記事】
478人乗りフェリーで火災=強風で救出難航―ギリシャ
(時事通信) - 2014年12月29日(月)01:39
伊旅客船火災、依然140人救助待つ…5人死亡
(読売新聞) - 2014年12月29日(月)20:34
<フェリー火災>船上なお300人超 救助難航、ギリシャ沖
(毎日新聞) - 2014年12月28日(日)19:51
ダイヤモンド・プリンセス号火災事故の現況ご報告
三菱重工ニュース - 2002年10月4日発行 第4044号
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478人乗りフェリーで火災=強風で救出難航―ギリシャ
(時事通信) - 2014年12月29日(月)01:39 【パリ時事】
ギリシャ沖で28日朝、イタリア船籍のフェリー「ノーマン・アトランティック」(乗客乗員478人)が火災を起こした。ギリシャ沿岸警備隊が明らかにした。近くにいた複数の船が現場に急行して救出に当たっているが、強風のため作業は難航している。
欧州メディアによると、乗客のうち130人以上が救命ボートなどで船外に脱出したが、依然多数が船内に残されているもよう。AFP通信はイタリア沿岸警備当局の情報として、現場海域から男性1人の遺体が収容されたと報じた。イタリア、ギリシャ当局もヘリコプターや消防艇を現地に派遣し、事態の収拾に努めている。
在ギリシャ日本大使館によると、フェリーの搭乗者名簿に日本人とみられる名前はなかった。
火元は200台超の車両が載っていたとされるフェリー内の駐車場とみられる。オリーブ油を積んだタンクがあったとの情報もあり、当局は火災との関連性を調べる。
事故現場はギリシャ北西部にあるオトニ島から33カイリ(約61キロメートル)の沖合。フェリーはギリシャ南部パトラを出港し、イタリアに向かう途中だった。
伊旅客船火災、依然140人救助待つ…5人死亡
(読売新聞) - 2014年12月29日(月)20:34 【アテネ=青木佐知子】
ギリシャ西部コルフ島沖を航行していたイタリアの旅客船「ノーマン・アトランティック号」で発生した火災で、イタリア海軍は29日午前(日本時間同日夜)までに、乗客乗員478人のうち、335人が救助されたことを明らかにした。
残る約140人が救助を待っているという。
火災は28日朝に発生し、既に鎮火した模様だ。これまでに、救命ボートに乗り込もうとして海に落ちたギリシャ人男性ら5人が死亡、救助された複数の乗客が低体温症などでイタリア南部の病院などで手当てを受けている。
同船は、ギリシャ西部パトラスを出港し、伊北部アンコナに向かっていた。ギリシャ海事省の発表によると、乗客の半数以上がギリシャ国籍で、ほかにイタリア、トルコ、アルバニアなどからの乗客がいた。
<フェリー火災>船上なお300人超 救助難航、ギリシャ沖
(毎日新聞) - 2014年12月28日(日)19:51 【ローマ福島良典】
アドリア海に浮かぶギリシャ西部コルフ島の沖で28日午前4時(日本時間同11時)ごろ、乗客乗員計478人を乗せ、イタリアに向かっていたフェリー「ノーマン・アトランティック」(2万6904トン)で火災が起きた。ギリシャのテレビ(電子版)によると、28日夕までに140人が救出されたが、300人以上が船上に残されている。強風で現場の海は荒れ、救助作業が難航しているという。
日本の外務省によると、乗客名簿に日本人の名前はないという。ギリシャメディアによると、乗客423人のうちギリシャ人が234人で、他は欧州や中東などの出身者。
フェリーはイタリア海運会社の所有。27日夕にギリシャ西部パトラスを出発し、イタリア中部アンコーナに向けてコルフ島の北西約80キロを航行中、222両の車を積載していた船体下層部の車両甲板から出火したという。出火原因は不明だが、トラックから火が出たとの情報もある。
現地からの映像によると、フェリーは煙に包まれ、乗客はギリシャのテレビに「救命ボートに全員乗ることはできない。救助作業がうまく調整されていない」「火がまだ燃えていて、このままでは沈没してしまう」と恐怖を語った。
救助作業はギリシャとイタリアが主導し、周辺海域にいた輸送船やヘリ、C130輸送機などが投入された。イタリアメディアによると、船長は「フェリーは操縦不能でアルバニア方面に流されている」と語ったという。ギリシャのバルビチオティス海運相は強風と火災のため「これまでで最も難しい救助作業となる」と述べた。
ダイヤモンド・プリンセス号火災事故の現況ご報告
三菱重工ニュース - 2002年10月4日発行 第4044号 平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、平成14年10月1日に弊社でおきましたダイヤモンド・プリンセス号火災事故につきまして、御心配をおかけし申し訳ございません。本件につき、取り急ぎ現状を以下に取り纏めましたので、ご報告申し上げます。
今後、原因究明と復旧活動に全力を注いでいく所存ですので、引き続き倍旧のご厚情を賜りたく、切にお願い申し上げます。
記
1. 客船の概要
・ 平成12年2月25日 ロンドンにてイギリス海運会社P&O社(正式名称 The Peninsular and Oriental Steam Navigation Company)との間で、客船2隻を契約調印。
・ 一番船ダイヤモンド・プリンセス及び二番船サファイア・プリンセスの契約納期は、それぞれ平成15年7月、平成16年5月。
・ 仕様
総トン数 : 113,000GT
全 長 : 290m
船 幅 : 37.5m
高さ(水面上) : 約54m
スピード : 約23ノット
推進方式 : 電気推進システム(タービン、ディーゼル)を採用
2. 火災の経緯
・ 10月1日 17:15頃 弊社長崎造船所内、向島岸壁で艤装工事中に、正確には不明なるも第5デッキより出火した模様
・ 10月3日 5:45 鎮火宣言
・ 10月4日 以降 警察、消防、保安庁などによる現場検証実施
3. 現在の状況
・ 本日(10月4日)より、警察、消防、保安庁等による現場検証が行われている状況であり、現在のところ損害の状態、復旧の見通し等は不明です。
・ 当社としては、損害状況を見極めた上で、早急に復旧作業を進め、本船建造を継続して行く所存です。
・ 本船については、復旧工事全体をカバーする建造保険に加入しています。
・ また建造中である他の船舶の引渡等への影響はございません。
・ 本船に関する契約条件等については、客先との関係もあり、現時点においては開示できませんが、調整出来次第、その範囲において開示する所存です。
・ 尚、当社としては、本件につき対策本部を設置し、次の体制(引用略)で取り組んでいます。
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