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沖縄・名護市議選で 辺野古移転反対勢力が過半数を維持!

2014-09-09 23:09:33 | 選挙
2014年9月9日(火)


  このグラフは 琉球新報 - 2014年9月8日(月) 付けWeb版より


    【統一地方選】名護市議選 新基地反対派が勝利 与党が過半数

名護市議選 辺野古反対が勝利、与党過半数
 琉球新報 - 2014年9月8日(月) 付けWeb版


<社説>名護市議選 民意はまたも示された 辺野古断念は理の当然だ
 琉球新報・社説 - 2014年9月8日(月)


名護市議選:辺野古反対派16人当選、過半数を維持
 沖縄タイムス - 2014年9月8日(月) 01:13


名護市議選の民意 政府淡々「見て見ぬふり」
 沖縄タイムス - 2014年9月9日(火) 07:50


「辺野古」強行 拒絶する名護の民意
 東京新聞・社説 - 2014年9月9日(火)



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名護市議選 辺野古反対が勝利、与党過半数
 琉球新報 - 2014年9月8日付けWeb版
 

【名護】米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設への賛否を焦点に全国的な注目を集めた名護市議選(定数27)は7日投開票され、移設に強く反対する稲嶺進市長を支える与党が14議席を獲得し、11議席の野党を抑えて多数を維持した。移設反対の公明は2議席獲得した。移設反対派の勝利により、地元の反対を無視する形で移設作業を強行している政府に対する批判や、辺野古埋め立てを承認した仲井真弘多知事への反発がさらに強まりそうだ。
 名護市の選挙では稲嶺進市長が初当選した2010年1月の市長選を含めてこれまで計4回の市長選と市議選で、移設反対の民意が示されたことになる。

 市議選は11月16日の県知事選の前哨戦とも位置付けられた。知事選出馬を表明している現職の仲井真知事が、移設を容認する野党候補を激励する一方、移設に反対する翁長雄志那覇市長は、市内の街頭演説で与党を応援していた。与党が過半数を維持した市議選結果は、知事選にも影響しそうだ。 




<社説>名護市議選 民意はまたも示された 辺野古断念は理の当然だ
 琉球新報・社説 - 2014年9月8日(月)
 

 民意はまたも示された。いったい何度示せば、政府は民意に従うのだろう。
 2014年統一地方選の焦点で、全国的にも注目を集めていた名護市議会議員選挙は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する稲嶺進市長を支持する与党が、議席数で野党を上回った。
 ことし1月の名護市長選で、政府や知事、自民党県連が総力を挙げて支援した候補は落選し、稲嶺氏が当選した。2010年の市長選、市議選も含めると再三再四、移設拒否という地元名護の民意は示されているのだ。民主主義国家を標榜(ひょうぼう)するのなら、日米両政府は辺野古移設を断念すべきだ。

幼児的心性

 名護市議会は議席数27。与党は14議席を獲得し、野党は11議席だ。中立的立場の公明2議席も移設には反対だから、それを加えると移設反対はさらに多数となる。
 もし今回、野党が過半数を占めていたら、政府は躍起になって「名護市民の本音は移設受け入れだ」と言いはやしたはずだ。それを移設強行の論拠にしたであろうことは、想像に難くない。
 それなら今回、逆の結果が出たのだから、政府は「市民の民意は移設反対だ」と言明すべきだ。移設作業を中断するのが筋であろう。しかし政府は移設強行の姿勢をあくまで続ける構えだ。論理性はみじんもない。
 ことし1月の名護市長選で稲嶺氏は「自然と未来の子どもを守るためにも、辺野古に新しい基地は造らせない」と訴えた。市民はその決意を信じ、自らや子孫の将来を託した。本来ならその時点で政府は新基地建設を断念すべきだ。
 例えばじゃんけんをするとする。幼児は往々にして、自分が勝つまで執拗(しつよう)に繰り返すよう求めるものだ。
 自分の見たいものだけを見て、自分が見たくないものには目をふさぐ。見たい選挙結果が出るまで、何度でも執拗に繰り返しを求める。辺野古移設をめぐる政府の態度は、そのような幼児的心性そのものだ。
 仲井真弘多知事も埋め立て承認を撤回するのが筋ではないか。移設反対の候補の議席が容認候補を上回ったのだから、地元の民意を尊重するよう政府に求めるのが本来の知事の役割ではないか。
 普天間飛行場を本島東海岸に移設するとした1996年の日米合意以来、実に18年も名護市民はこの移設問題に翻弄(ほんろう)されてきた。その間、政府による露骨な介入で市民は分断を余儀なくされた。市民の一体感を毀損(きそん)する介入が、街づくりにどれほど悪影響を及ぼしたことか。その意味でも過去の政府の分断行為は許されない。

国連勧告に逆行

 政府・自民党の介入は、主として移設容認に資金的見返りを与えるというものであった。1月の市長選で、移設容認候補が当選したら500億円規模の基金を設置すると表明したのが典型だ。そうした露骨な利益誘導を、市民は堂々とはね返した。自らの尊厳を取り戻す誇り高い態度と言ってよい。
 そもそも、辺野古新基地を使おうとする米海兵隊は、他国侵攻型の軍隊だ。その軍が米国外に、中でも専守防衛を旨とする日本に、大規模駐留するのが妥当なのか。
 空軍、海軍、陸軍に加え海兵隊も一つの島に集中するのは危険過ぎる。ジョセフ・ナイ元米国防次官補が最近、「脆弱(ぜいじゃく)」という理由で日米同盟の構造を再考すべしと訴えたのはそういう意味だ。沖縄県内移設を断念し、プランB(代替案)を検討するのは、むしろ米国の利益にもかなっている。
 辺野古新基地は滑走路が2本あり、強襲揚陸艦も接岸できる軍港機能も持つ。基地負担の軽減に逆行するのは歴然としている。
 国連の人種差別撤廃委は8月末、沖縄の住民の民意尊重を勧告した。世論調査で8割に及ぶ反対の民意に背き、新基地建設を強行しようとする政府の姿勢は、その勧告にも明らかに反している。 




「辺野古」強行 拒絶する名護の民意
 東京新聞・社説 - 2014年9月9日(火)
 

 安倍内閣が強引に進めている名護市辺野古沿岸部での米軍基地新設は、市民に再び拒絶された。地元の市議選で示された民意は明白だ。政府にはこのまま工事を進めるのではなく、再考を求めたい。
 沖縄県内では七日、一村長選と二十四の市町村議選の投票が行われた。無投票で決まった自治体を含め、県内四十一市町村のうち約三分の二で選挙が行われた沖縄県版「統一地方選」である。
 全国的な統一地方選は来年春に行われる。沖縄県では米軍占領下の一九四六年九月、本土に先駆けて首長・議員選挙が行われたため時期がずれている、という。自治体選挙の実施時期からも、沖縄県民が強いられた苦難の歴史がうかがえる。
 今回、全国的にも注目を集めたのは名護市議選だろう。同県宜野湾市の米軍普天間飛行場を日本側に返還するため、代替施設を辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に建設する「県内移設」に対する市民の判断が問われたからだ。
 しかし、米軍基地の新設は、市民には負担増にほかならない。
 辺野古移設反対を掲げて再選された名護市の稲嶺進市長は市議選でも反対派候補を支援した。「市長与党」は一議席減らしたものの引き続き過半数を確保した。名護市民の意思は明白である。
 公約を破って県内移設容認に転じた仲井真弘多知事が三選を目指す十一月の県知事選への影響も避けられないだろう。政府は市議選結果を重く受け止めるべきだ。
 安倍内閣は八月中旬、埋め立て地盤の強度や地質を調べる海底掘削調査を始めた。知事選前に建設を既成事実化し、県内移設の争点化を避けたいのだろう。
 安倍晋三首相は内閣改造で、菅義偉官房長官に新設した「沖縄基地負担軽減担当相」を兼任させ、記者会見では「沖縄の方々の気持ちに寄り添い、これまで以上に全力で当たってほしい」と語った。
 住宅地に囲まれた普天間飛行場の固定化を避けるのは当然だ。基地閉鎖、日本側への土地返還は喫緊の課題ではある。
 とはいえ、同じ県内で基地をたらい回しにしては、在日米軍基地の約74%が集中する沖縄県民全体では負担軽減になるまい。
 菅氏は名護市議選後、「辺野古移設は淡々と進めていきたい」と述べた。沖縄の気持ちに寄り添うというのなら、県内移設の強行ではなく、「国外・県外移設」の実現にこそ政治力を傾注すべきだ。あらためて強調しておきたい。 




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