圧倒的議席を国会で占有している政権与党が、マスメディアに対して
『公平中立』な報道を要請すると云うことは、明白な脅迫行為である!
安倍政権・自民党にとって、『公平中立』な報道と言うのは、
安倍総裁が打ち出す政策・公約を、そのまま論評・批判無しで伝えて欲しい
と云うことであり、『街の声』も安倍政治(アベノミクス)を評価する声を
積極的に取り上げて欲しいと云うことである。
この要請文を出した背景に、あるテレビニュース番組でインタビューを
受けた際に、『街の声(景気回復を実感しないと云う声など)』に対して
「テレビ局によって意図的に取捨選択されている」旨を番組内で述べた
ことがあるようです。
その番組をたまたま私も見ていましたが、安倍総理はキレル一歩手前!
極めて異常な雰囲気でした。
西日本新聞(2014/11/28)にも1面TOPで大きく掲載されていました!
「報道の公平中立」政権が判断? 「介入だ」テレビ局反発
西日本新聞 - 2014年11月28日(金) 02時23分
おそらく、殆どの新聞が書いているのでしょうが、
より重大な問題は、1週間も前(11/20付け)に、マスメディアに対して
この手の『脅迫』『誘導』が行われていたのに、
全てのマスメディアが、このことを報道せず、
黙りこくっていた(実質的には屈服していた)ことです!
すぐさま視聴者・国民に対して、自民党が世論誘導を要請してきた
と公表して、問題点をクリアにするべきでした!
NHKは、取材に対して、この『要請』があったか無かったかさえも
ノーコメントを押し通しているほどの政権追従ぶり!
NHKだけではありません。
この『要請』への『屈服』の実態を示すものでしょうか?
テレビ朝日の『深夜の看板番組』【朝まで生テレビ】に出演を依頼されていた
【荻上チキさんが「質問が一つの党に偏り公平性を担保できなくなる恐れがある」
などとしてテレ朝側から出演を取り消されていた】(47News ほか)
ことが明らかになりました。
「朝生」で評論家出演中止 「質問偏る」とテレビ朝日
47News - 2014年11月28日(金) 22:30(共同通信配信)
荻上チキさんが、どのような立場から発言される方かどうかは知りませんが、
一度は出演を依頼していた方を、この『要請』があったあとの番組で降板させる
となると、『バッシングにさらされている朝日が権力に屈服した』と
捉えられても致し方ありません。
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衆院選:自民 テレビ局の選挙報道で細かく公平性要請
毎日新聞 - 2014年11月27日(木) 21時41分
選挙報道:民放労連が抗議声明 自民党の公平中立要請に
毎日新聞 - 2014年11月28日(金) 18時46分
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「報道の公平中立」政権が判断? 「介入だ」テレビ局反発
西日本新聞 - 2014年11月28日(金) 02時23分
衆院選を前に、自民党が在京テレビ各局に「報道の公平中立」を求める文書を出したことが判明した。放送法4条はテレビ局に「政治的に公平であること」を求めている。自民党の要請は当たり前の行為なのか、放送免許の許認可権を持つ政権の圧力なのか-。現場の記者は「編集権への介入だ」と反発している。
衆院解散を翌日に控えた20日、安倍晋三首相(自民党総裁)の側近である萩生田光一総裁特別補佐は、党本部4階の一室に各局の自民党担当の責任者(キャップ)を個別に呼び出した。
ある局のキャップによると、萩生田氏は文書を渡す際に「この時期にこんなことをするのも気が引ける」と前置きし、こう続けた。「TBSの街頭インタビューはいくらなんでも恣意(しい)的だ。選挙戦でずっとこうしたことでは困る、と総理が言っている」
萩生田氏が触れた街頭インタビューは景気回復の実感を市民に聞いた内容で、首相が衆院解散を表明した18日夜に出演したTBSの報道番組「NEWS23」で流された。
「誰がもうかっているんですかね」(若い男性)
「景気がよくなったとはあんまり思わないですね」(中年男性)
「今のまんまじゃ景気も悪いですし」(中年男性) 「大企業しか分からへんのちゃうか」(若い女性)
登場した5人のうち4人は否定的で、中年男性だけが「株価とか上がってきて効果はあったかなあ」と評価した。TBS関係者は「インタビューに応じた人の否定と評価の割合をそのまま番組に反映させた、と聞いている」と証言する。
映像を見た首相は番組中に「6割の企業が賃上げしてるんですから。これ(インタビューに)全然、声、反映されてませんが、おかしいじゃないですか」と強い口調で反論した。
あるテレビ局関係者は「今回に限らず、同じような要請が複数の政党から、さまざまな方法で届く」と話す。だが、今回の自民党の場合、文書で細かい編集内容に言及している点で特異だ。要請はゲスト出演者の選定、番組で取り上げるテーマ、出演者の発言の回数や時間、街頭インタビューにまで及ぶ。
何が「公平中立」かも、政権側の主観に左右されかねない。昨年7月の参院選では、自民党がTBSの報道を「公平公正を欠く」と批判し、党役員の出演や取材を一時見送った。
あるテレビ局の政治記者は「自民党にとって公平中立な内容しか許さない、ということか。政権が圧力で報道をコントロールする意図がみえる」。別の記者は「公平中立な報道を求めること自体は間違っていないが、文書にして渡すのはあまりにも大人げない」と語った。 (東京政治取材班)
=2014/11/28付 西日本新聞朝刊=
「朝生」で評論家出演中止 「質問偏る」とテレビ朝日
47News - 2014年11月28日(金) 22:30(共同通信配信)
衆院選をテーマにしたテレビ朝日系の討論番組「朝まで生テレビ!」(29日未明放送)で、パネリストとして出演予定だった評論家の荻上チキさんが「質問が一つの党に偏り公平性を担保できなくなる恐れがある」などとしてテレ朝側から出演を取り消されていたことが28日、荻上さんへの取材で分かった。
タレントの小島慶子さんの出演も取りやめになっており、パネリストは各党議員のみとなった。荻上さんは「議員だけでないと中立性を保てないというのでは、討論番組の幅を狭めてしまう」と疑問を呈している。
テレビ朝日広報部は「放送に至る過程については、従来お話ししていません」としている。
衆院選:自民 テレビ局の選挙報道で細かく公平性要請
毎日新聞 - 2014年11月27日 21時41分
自民党がNHKと在京民放テレビ局に対し、選挙報道の公平中立などを求める要望書を渡していたことが27日分かった。街頭インタビューの集め方など、番組の構成について細かに注意を求める内容は異例。編集権への介入に当たると懸念の声もあがっている。
要望書は、解散前日の20日付。萩生田光一・自民党筆頭副幹事長、福井照・報道局長の両衆院議員の連名。それによると、出演者の発言回数や時間▽ゲスト出演者の選定▽テーマ選び▽街頭インタビューや資料映像の使い方−−の4項目について「公平中立、公正」を要望する内容になっている。街頭インタビューをめぐっては今月18日、TBSの報道番組に出演した安倍晋三首相が、アベノミクスへの市民の厳しい意見が相次いだ映像が流れた後、「これ全然、声が反映されてません。おかしいじゃありませんか」と不快感を示していた。
また要望書では、「過去にはあるテレビ局が政権交代実現を画策して偏向報道を行い、大きな社会問題になった事例も現実にあった」とも記し、1993年の総選挙報道が国会の証人喚問に発展したテレビ朝日の「椿問題」とみられる事例をあげ、各局の報道姿勢をけん制している。
この日の定例記者会見で、テレビ東京の高橋雄一社長は「これをもらったから改めて何かに気をつけろというものとは受け止めていない」と述べた。NHK以外の各民放は文書が届いたことを認め、公平中立な報道を心がけるとしている。
こうした要望は、選挙のたびに各政党が行っているが、公示前は珍しい。ある民放幹部は「ここまで細かい指示を受けた記憶はない」と話し、また別の民放幹部は「朝日新聞バッシングなどメディア批判が高まる中、萎縮効果はある」と語った。
毎日新聞の取材に対し自民党は「報道の自由を尊重するという点は何ら変わりない。当然ながら公正な報道を行っていただけるものと理解している」と文書でコメントした。【望月麻紀、須藤唯哉、青島顕】
◇服部孝章・立教大教授(メディア法)の話
放送法の文言をひいて「公平中立」を求めているが、実態はテレビ局への恫愒(どうかつ)だ。しかも、以前のテレビ局の報道を「偏向報道」と批判している。アベノミクスに批判的な識者を出演させないよう予防線を張っているともとれ、焦りも感じる。政権担当者は批判されるのが当たり前なのに、自分たちの都合のよい報道を求めるのは危険な行為だ。
選挙報道:民放労連が抗議声明 自民党の公平中立要請に
毎日新聞 - 2014年11月28日 18時46分
自民党がNHKや在京民放テレビ局に選挙報道の公平中立などを求める要望書を渡していた問題で、日本民間放送労働組合連合会(赤塚オホロ委員長)は28日、抗議声明を発表した。
声明では「政権政党が、報道番組の具体的な表現手法にまで立ち入って事細かに要請することは前代未聞であり、許し難い蛮行と言わざるを得ない」として報道への介入を厳しく批判している。
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