実は「遠野ジンギスカン」が気になっていたのです。
仕事を同行した人が「遠野に来たら、やっぱりジンギスカンだべ」と お昼前から張り切っていたので、迷わず「ご当地名物」をいただくことにしました。
画像は遠野食肉センターで食べたジンギスカン焼肉定食です。
美味かったですね~やわらかくてジューシー、付けタレの味も最高でしたが お店のお肉直売所に行ってビックリです。
肉は国産ではなく全て輸入なのです。
市内の他のお肉屋さんでもラム・マトンは全て輸入物だけ・・・・一体どうなっているのか?
何で地元産でないのに「ご当地名物」なのだろう?
名も無き田舎物は気になることがあると気持ちがスッキリしないので 会社で遠野出身者に聞いては見たのですが「判らない」「ジンギスカンは名物だけど、羊なんかいない」「誰かが作ったんだべ」など満足できる回答はなく、結局自力で調べてみました
結果を簡単にお伝えします・・・・非常に面白いです
戦時中に満州(中国北部)食べた羊肉料理が忘れられなかった遠野の人が、昭和30年頃から自分の店に羊肉を出しはじめたのが始まりとのこと。当時国内では羊肉を食する習慣がほとんどなく、「羊肉を食うのか?」と笑われたこともあったそうです。
しかしその男性が作ったタレの味と、当時羊の肉といえば輸入冷凍マトンが主流でしかも冷凍技術が低かったため非常に美味しくない肉の代名詞だったようですが、遠野には新鮮な肉が存在したため一気に町中に広まったそうです。
どういうことかと言うと、遠野ではホームスパン用の綿羊飼育がどこの家でも行われていたので簡単に新鮮な生肉が調達できたようです。又 失礼かもしれませんが、昔の遠野地方での新鮮なタンバク源は山で猟をした熊や鹿で、羊という苦労しなくても身近に美味しい肉が存在することに気づいたこともジンギスカンが定着した理由のようです。
しかし 今の遠野市周辺では羊を飼育している人はほとんどいません。全て外国からの輸入になっているそうです。
つまり地元産の羊はほとんど食べつくしてしまったと言う事です。
きっとそのとき遠野の人たちは羊の肉だけに「旨いヨー メ~ヨー (綿羊~綿羊~)」と食べ続けたのでしょうネ・・・・失礼しました。
もう一つ大事なことはジンギスカンと言えば北海道ですが、遠野とは大きな違いがあります。
そもそも北海道でのジンギスカン発祥は,年老いて羊毛で採れなくなった綿羊の活用からでしたのでマトン中心の発展ですが、遠野の場合は「美味しい羊」ですのでラムが主流なのです。
今回食べた店のメニューにも「マトンは加工用、当店のジンギスカンはラム……」と書かれいました。
でも、食べる側から一つ言わせてください……どうか輸入物って書いてください。