余生

父親も老後を楽しく過ごしていた。
余生を豊かに生きていた。
親子は似るものだ。

父親は葬式代だけ残して死んでいった。
アッパレ見上げた死に方だ。
自分もゼッタイまねしたい。

ワタクシは墓をつくったから、もういっか！
葬式するかしないかは残った者の考えだ
葬式代も残さない。

かせがない。
もうけない。
使い果たして死んでいく。

老後のカネなんて生命保険と同じで自分が死んでから残したって何にもならない。
老後のカネは自分のカネだ。
自分で好きなように使ってやる！

老後は節約と言っておきながら、この放蕩ぶりはいかがなものか！
いや、ちがう！
ムダを省いて、自分の好きなことにカネを注ぎ込むのだ。

余生はなんてステキなのだろう。
自分のことだけにカネが使えるのだ。
やっとそんな時が来たのだ。

余生バンザイ！
余生バンザイ！
余生バンザ～イ！