遠目からでさえ、藪の表面に、白い滲みが点々と見えていた。咲いたのか? キカラスウリが咲いたのか?
「つぼみのようなモノが見えないかい?」と投稿したのは、5月27日のことであった。それから1週間もたたずして、開花の運びとなったようだ。
その折、「キカラスウリの花は、6月から9月頃にかけて目にすることができるという。」などとも記述した。「では、もう咲いてもいいかな!」とばかりに、6月に入った朔日に開花とはなんと律儀な花なのであろう。
キカラスウリの花を見て、平野の森の北辺の小道へと向かう。見上げると、赤橙色に熟したヒメコウゾの実が折からの風に揺れていた。
すぐ先にニワトコの木があり、5月10日にその青い実を投稿していた。こちらも、そろそろ色づいているのではと、買い物のついでに遠回りしてみたのである。
赤があれば、猩々緋もある。鮮やかなシグナルレッドもあれば、ちょっと濃いカッパーレッドもある。
わずか3ミリほどの実が赤の色見本を散らばせたように、いろいろな色目を見せていた。
この実、ジャムや果実酒に用いられるという。新芽なども天麩羅やお浸しなどに利用されるようだが、青酸配糖体を含むとのことで、食べ過ぎには注意との但し書きがあった。
来た道を取って返し、S台中央公園を抜けてコープへ。
この公園では、このところコナスビを探していたのだが、一本踏み分け道を間違えていたらしい。あった、あった、人の目を遮るように葉陰にちんまりと咲いていた。
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