Kite.comの花を探して毎日ブラ散歩!

今日もカメラ片手に、日常の中の非日常を探して彷徨ってます。猫の額でも、ほんの少しですが季節の山野草と戯れています。

コウヤボウキの冠毛とクリスマスローズの花芽を見ながら年を越す!

2022年12月31日 19時44分52秒 | みんなの花図鑑

📷2019年2月29日
シルバーグレーの粋な出で立ち。コウヤボウキの見頃は、いま最盛期を迎えている。
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 苦節三年、いやもっとかもしれない。やっと、猫の額で見事に開いたコウヤボウキの冠毛を見ることができた。
 これから、この冠毛たちは猫の額を離れ飛び立っていくことだろう。止めやしないよ。自由に旅立つがよい。己の気持ちが赴くままに、好き勝手に風に乗って往くがよい。

📷2018年2月11日
初めて入手したクリスマスローズがこれ。
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 2018年2月10日から12日まで、狭山市都市緑化植物園ではクリスマスローズ展が催されていた。
 2018年2月11日、花の少ない時期とあって、クリローの顔でも見てくるかなどと思い、家人と二人車を駆って緑化植物園へ赴いた。
 さほど広くはない展示室に、いろいろな種類のクリローが展示されていた。クリスマスローズ展とは言うものの、実は、展示即売会とでも言うのだろうか、それぞれに値札がついていた。ダメだね、こんな顔見ちゃ、連れてこないわけにはいかないじゃないか。致し方なく、目と目があったダブルの糸ピコティーを連れてきてしまったのである。

📷2022年12月31日
二年目に庭におろし、四年が経過した親株。
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📷2022年12月31日
株元が盛り上がっていると思ったら、なんともうつぼみが確認できた。
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 四年を経て、自らの株も大きくなり、こぼれ種から発芽して三年目を迎えた苗も、今春、花を付けてくれるまでになった。
 早咲きのニゲルなどとは異なり、開花は例年2月末、今年は3月10日過ぎにやっとほころんだというほどに遅咲きの株なのだ。
 ところが、今冬はもうつぼみが白い頭をのぞかせている。ひょっとすると、例年になく早くほころぶかもしれないね。

📷2022年12月31日
ベランダには静かな時間が流れている。
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📷2022年12月31日
坪庭にも、何もない、穏やかな時間が流れている。
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📷2022年12月31日
紅一点! この場合に使う言葉ではないか 汗
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📷2022年12月31日
数少ないつぼみ、プリムラ・マラコイデスのものである。
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 ほんの少しの変化と、冬らしい、もっとも冬らしい土が露出した鉢や坪庭がいまの猫の額の現状なのである。

 ともかく、2021年10月26日、出戻りで戻ってきてから二度目の年の暮れ、来年はどんな花と出会えるのだろうかなどと考えながら新しい年を迎える。
 たくさんの、たくさんの「ポチっ!」、大変励みになりました。本当に有難うございました。
 皆さま、どうぞよいお年をお迎えくださいませ。


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元日草のいま

2022年12月30日 10時50分55秒 | みんなの花図鑑

📷2019年2月18日
このフクジュソウはイメージ画像、過去蔵から引っ張り出してきた。
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 先日は、正月を寿ぐ花としてフキタンポポを取り上げてみた。
 そこで、今日は江戸時代から多くの園芸品種が育成された古典園芸植物の一つであるフクジュソウ(福寿草)の話をしようかな。この花、旧暦の正月(2月)頃にほころぶところから、元日草という別名を持つ。べたで目出度い花なのだ。
 もちろん、この画像は現在のものではない。そう、世の中がまだ平和だった2019年2月18日、春まだ浅き頃に撮った写真なのである。

📷2022年12月29日
いま、猫の額のビニ温で旅の疲れを癒やすフクジュソウの苗。
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 ご存知の通り、フクジュソウはキンポウゲ科フクジュソウ属の多年草とされる。
 ところが、猫の額では、越年草、もしくは短命な宿根草という範疇にあるようだ。庵主が下手っぴーなものだから、何度挑戦してもほんの数年でだめにしてしまい、それでも懲りずにこそこそとどこからともなく連れ帰る。連れてこられたフクジュソウこそいい迷惑なのである。
 そして、今年も、その理不尽な行為の巻き添えを喰らった不幸なフクジュソウの苗がビニ温にいる。ウサギの耳みたいに二本のつぼみをにょきっと土から飛び出させて、岩手からの旅の疲れを癒やしている。

📷2020年2月8日
上記の写真は、2020年に撮ったものである。2019年とは別の個体が猫の額のベランダで微笑んでいた。
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 懲りもせず、何度も何度もチャレンジするというのは、この花が好きだからでもあるのだろう。
 なんとも微妙な表現だが、この「でも」ってやつが曲者だ。種々の語に付き、「 物事の一部分を挙げて、他の場合はまして、ということを類推させる意を表す。」って表現なんじゃないの?
 そうなんだ、図星! 好きなだけではなく、山野草の花の少ないこの冬に得難い微笑みを見せてくれる花でもあるのだし、さりとて実はさほど難しいという花でもないのだよ(もちろん、すぐ近くに難しいと感じる御仁もいるようだが・・・)。
 というわけで、再々度、禁断の早春花に手を出したというわけなのである。
 実は、この元日草を取り寄せただけではないのだよ。セリバオウレンチチブシロカネソウも、陸奥から一緒に旅をして猫の額に辿り着いたのだ。

📷2022年12月29日
気になっていたセリバオウレン、やっと取り寄せが叶った。
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 セリバオウレンは、キンポウゲ科オウレン属の多年草で、日本固有種とされる。
 てっきりあの春の妖精(スプリング・エフェメラル)かと思っていたのだが、この時期でも葉が見られるということはそうではないらしい。
 来春花が見られるのかだって? 下手っぴーだから確約はできないよ。頑張ってみたいと思っているけど・・・。

📷2022年12月29日
この鉢のなかには、チチブシロカネソウが眠っているらしい。
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 なに? 絵にならないって 苦笑 反論の余地なし、仰る通りでありまする。まだまだ目覚めのときには程遠く、土中で眠りについている。
 チチブシロカネソウ、この花もキンポウゲ科の花である。キンポウゲの仲間には秀逸な花が多いのだよ。
 昨年、大阪の師匠にお送り頂いたシロカネソウ属のトウゴクサバノオなどの仲間で、こちらはチチブシロカネソウ属となり、いわゆるシロカネソウ属の亜種(?)となるのかな。
 チチブ(埼玉県秩父)との名を冠しているが、秩父地方の固有種ではなく、本州中部の深山に生息すると言う。

 まぁ、こんな具合にさまざまな山野草を取り寄せて、こんなんやってますとブログに上げてみるのだが、辺幅修飾とでも言うのだろうか、なかなか栽培の力量が追いつかないところが残念なところなのだ。
 来年こそはと緊褌一番、山野草と対峙してみようとこの年の瀬に誓うのであった。


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フキタンポポは正月を寿ぐ花なのか!?

2022年12月28日 15時28分30秒 | みんなの花図鑑

フラッシュバック! とある花との遭遇で、山中湖花の公園で見たコノフィツム属を思い出した

📷2016年10月11日
山中湖花の公園にて初めて遭遇したフジアザミの姿。
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📷2016年10月11日
山中湖花の公園の温室にて遭遇したメセンの仲間。
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 花の写真を撮り始めて1年ほど経ったある日、山中湖畔にある花の公園を訪れた。2016年10月11日のことである。
 フジアザミとか、トリカブトとか、ハマギクなどたくさんの花を見て、温室へと向かった。そこで目にしたのがコノフィツム属、いわゆる多肉植物のメセンの仲間であった。
 ぷっくらとした単幹の葉に、とても細い黄色の花びらをたくさんつけた花がちょこんと一つ乗っかっている。その奇妙な形態に、こんな植物もあるんだと驚いたものである。

今日のブラ散歩は貸し農園からHCへ。行き着いた先が先だけに、その結末は見えていた!

📷2022年12月27日
メタセコイアの、一年のサイクルが終わりを告げようとしている。
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 12月11日、そこには、たくさんの紅葉した葉を残し、背伸びをしてでっかい空に挑んでいたメタセコイアがいた。
 12月27日、いまはすっかり葉を落とし、美しい裸身を晒していた。

📷2022年12月27日
冬日のなかで、ゼニバアオイがちょっとくすんだ表情を見せていた。
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 踏み分けられた小径には、ゼニバアオイが土にこびりつくように生えていた。
 越年生、または短命な多年草とされるこの草は、春ともなれば花茎1cmほどの小さな五弁花を付ける。
 一般的に、多年草は葉を朽ちらせることをしない。それでも、さすがにこの時期、寒さに震え、表情はあまり冴えたものとは言えないようだ。

📷2022年12月27日
フキタンポポに出会ってしまった。
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 隈なく見たわけではない。だけど、花と認識できるものは視野の中に入ってこない。
 ちょっと肩を落とし、HCへと向かう。目と鼻の先だ。柚子入りの七味唐辛子があれば買ってこいと言われていた。ここは、ある程度食品も置いている。屋内の棚をチェックしてみたが無いようだ。柚子入りなんてそうそう置いていないよね、普通のショップでも。
 通り過ぎてきた屋外の花卉売り場に戻り、そそくさと帰ろうとしたが、ナニモノかが後ろ髪を掴んで離さない。それが、フキタンポポ(蕗蒲公英)というキク科フキタンポポ属の多年草であった。仕方ない、連れて変えるとするか。1ポットだけだぞ!

📷2022年12月27日
富士の高嶺に雪降りけり。
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 一点の雲もとどめぬ空のカンバスに、あのフジアザミを育んだMt.Fujiがくっきりと描かれていた。
 けっこう大きく見えるんだ、こんな日は。車で30分も走れば行き着いてしまう、そんな錯覚を覚えちゃうほどだよ。

📷2022年12月27日
フキタンポポの葉は開花後に出現し、それが蕗の葉に似ているのだそうだ。
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 よく見ると、いや、それほど凝視するほどのこともなく、この個体には葉がないことがわかる。
 その代わり、ぶつぶつとつぼみが折り重なるようについている。奇天烈な態様である。
 そう、花卉陳列棚に並んでいるその姿を見た時、花の公園のコノフィツム属の花を思い出したのだった。
 もちろん、よく見ればまったく似ても似つかぬシロモノなのだけど、細いテープのような花びらが僕を幻惑させたのだろうか。
 コルツフット(英名)とか、款冬花(かんとうか:生薬名)とも呼ばれ、花期が1~3月とされるところから、正月用の花として販売されているのだとか。
 1ポット298円+税だから、少々お高い福寿草の代わりにはもってこいの花かもしれないよ。


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木を見て森を見ず!?

2022年12月26日 13時45分00秒 | みんなの花図鑑

📷2022年12月17日
北斜面から北西の方向を臨む。山々の名は、不明。
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 2022年12月17日、クリニックを訪れた際に、待ち時間に稲荷山公園の木々を撮ってみた。
 展望台周辺から北西の方向を臨む。ケヤキだろうか、木々の葉が黄や赤の装いを凝らし、今年最後の輝きを見せていた。

📷2022年12月25日
北斜面ってどこにあるの? Googleマップより稲荷山公園の立地を見る。
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 入間川沿岸では川の流れによって形成された河岸段丘からの湧き水を求め、8千年位前から人々が住み始めたという。
 稲荷山公園近辺の入間川河川敷の標高は50mほど、北斜面の展望台辺りは65mほどか。標高差は15mほどもある。ここは、いたって見晴らしがいい。

📷2022年12月17日
展望台のユリノキ。花がらだけが時の動きを見つめているかのよう。
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📷2022/12/17
この文様はどこまで伸長していくのだろう。
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📷2022/12/17
この部分だけ散ることを諦めたかのようだった。
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 鈍色の曇り空に描かれたジオメトリック・パターン。
 小枝に残るユリノキの花がらがナニゴトかを物語るようで、しばらく見つめていた。

 ほんの少し散り残った葉、晴れていて、空が青かったら、もっと綺麗だったのにとちょっと残念に思う。

📷2022/12/17
プラタナスの紅葉もいいものだね。
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📷2022/12/17
茶色に染まった葉と、ちょっと長い柄の実と。
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 稲荷山公園の本園の方へと移動する。ここには、丈の高い木が多い。
 このプラタナスの木でさえ30mを超えるだろう。デッカイものを見るって、気分がとてもおおらかになる。

📷2022/12/17
杉なのか? こっちもデッカイぞ~。
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📷2022/12/17
見るだけでもくしゃみが出そうな構図。
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 木を撮ろうと思ったが、山野草と同様に、こちらの知識もかなり危なっかしい。そこで、Googleレンズの出番となる。しかしねぇ、えっと思うほど真偽の判断も覚束ないのだよ。
 レンズ君は「スギ」と告げた。実は、我が家にも杉の木が1本ある。とある神社の境内に芽生えていた小さな苗をいまは亡き両親が、「御神木の子孫じゃ!」と言って植えたものだ。
 その風貌を基準に見比べると、なんか違うんじゃい! なんて思ってしまう。

📷2022/12/17
こうやって見ると、ツインズの木。名前は知らない。。。
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📷2022/12/17
枝振りのよい針葉樹。でも、名前は知らない。。。
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 レンズはオイヒバとか、ヒマラヤスギとか言ってるけど、ごめんなさい、名前はわかりません。
 双子の木が面白いから撮ったようなもんだし、枝ぶりのよさにほだされて撮ったようなものなのである。だから、名前はわかりません。ごめんなさい。

📷2022年12月17日
これならわかる。桜、ソメイヨシノなんじゃない。
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 粋な計らい! 周囲にはかなり空間がある。いいよ、花の季節は。
 高さといい、幅といい、申し分ない。一本桜感が十分に楽しめるんだ。
 
📷2022/12/17
桜の冬芽。まだまだ固い。
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📷2022/12/17
さまざまな歴史を垣間見てきたであろう古木が多い。
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 稲荷山公園は桜の名所である。春、西武池袋線稲荷山公園駅を降り、すぐ目の前にある正面ゲートをくぐると右に左にソメイヨシノが咲き乱れている。
 この桜は、周回路を右へと辿った北側のゾーンに植えられている。

📷2022年12月24日
コゴメウツギの葉、先が尖り、左右の葉元が翼状に小さく膨らんでいる。モミジイチゴの葉のようでもある。
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 まだまだたくさんの木々を撮ってきたのだが、見ている分にはいいのだが、名前のわからない木が多い。これは何? なんて画像が続くのも興ざめだろう。
 最後に、黄葉が目を引く灌木を一つご紹介しておこう。コゴメウツギである。バラ科コゴメウツギ属の落葉広葉/低木で、5月頃には名前の通り、花茎4~5mmの黄白色の五弁花を多数つける。そして、秋が深まると、ご覧のように黄葉の姿も見せてくれるというわけだ。

「Some people cannot see the wood for the trees.」――木を見て森を見ない人もいる。
「L’arbre cache souvent la forêt.」――木はしばしば森を隠す。


「木を見て森を見ず」の語源は、西洋に端を発するという説がある。そのいずれもが、「小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことのたとえ」ということになる。
 木の名前など小さなことに拘泥せず、その見たままの姿に感興を覚えようと言われているような気がする。
 物事は見る人の視点によってさまざまに変わるのだと、諭されているようにも。
 僕が現役の頃、「複眼の~」といった書籍のタイトルが流行った覚えがある。いや、いや、トンボじゃないんだからと揶揄した覚えがあるのだが、多角的、多面的に物事を見ることによって見えないものが見えてくることがあるのかもしれない。
 まぁ、木を見て名前も満足に答えることができないモノが、事新しく言うべきことじゃないかもしれないけど・・・。


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花、つぼみ、そして真っ赤な実。あの時のときめきを忘れない!

2022年12月24日 15時20分00秒 | みんなの花図鑑

📷2020年6月30日
四国から狭山へ、参着したばかりのエゾコケモモ。
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 あの時の君は、とても愛らしかった。その姿を瞼に浮かべるだけで、胸をときめかせたものである。
 ツツジ科スノキ属の常緑小低木であるエゾコケモモなのだが、その年の狭山の夏はことさらに暑く、未熟な山野草の愛好家である僕には酷暑のなかで喘ぐ君のことを護ってあげることが出来なかった。
 結局、そのほとんどが土と化し、たった一本だけ、ひょろりとした苗のような株が残ったのみであった。

📷2022年12月24日
ただ一本、枝葉を伸ばし、寒さにもめげず、いまも生きている。
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 あれから二年半の歳月が流れた。ただ一本残されたエゾコケモモは、しっかりと枝葉を伸ばし、負けるものかと生きている。
 もろともに丸めて廃棄していたらと思うと、ぞっとするね。

📷2022/12/24
矯めつ眇めつ眺めていると、芽らしきものが。
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📷2022/12/24
鱗片に包まれて春を待つ。
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 目は悪いほうだと思う。若い頃から近眼であるし、乱視も混ざっていた。ご多分に漏れず、五十を間近にして老眼が加わった。
 最近の検診では、年相応に白内障の兆しが見えるなどと担当の眼科医は宣う。
 それでも、こと植物の小さな変化は見逃さない。ほらっ、鱗片に包まれた芽が萌しているでしょ。花芽だったら嬉しいなぁ~。

📷2022年12月24日
常緑の小低木っていいよね。
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 今朝、坪庭の掃除をしていたら、ヤマアジサイの裏側で見つけた。葉を落とした藍姫、その樹間から小さな葉が覗いていたのである。
 ちょっと見、ヤブコウジ(藪柑子:サクラソウ科ヤブコウジ属の常緑小低木)かなと思ったので、そそくさと掘り返し鉢にあげてみた。
 この辺りには、かなり以前、数本のヤブコウジが生息していた。それが復活したとは思えない。天の恵みか? 鳥さんの仕業か?
 
📷2022年12月24日
イワチドリの鉢に飛び込んだアケボノソウの種は日毎に大きくなり・・・。
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 カッコウ(郭公)はノビタキ、コヨシキリ、アオジなどの巣に卵を産み付け、そのまま巣立ちまで面倒を見させるという。
 季節の移ろいとともにイワチドリは地上部が枯れ、これ幸いとアケボノソウは一層青みを増していく。これって、カッコウの托卵ってことか。う~んっ、軒を借りて母屋を乗っ取るってことか。

📷2022年12月24日
ネムロコザクラ、一つかと思っていたら、二つほどつぼみが見えている。
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 根室地方の高山帯に自生するというネムロコザクラである。草丈10~20cmほどの小さなサクラソウの仲間、ユキワリコザクラとも言うらしい。
 つぼみだけがちょこんと顔を出す、茶目っ気たっぷりの花のようだ。

📷2022年12月24日
ほらっ、こんな小さな芽も見逃さない。八重咲きカナダケシの花芽かな。
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 さきほど眼の話をした。そう、あまり状態はよくないのだが、されど植物の小さな変化は見逃さない 笑
 八重咲きカナダケシ、八重咲きサンギナリア・カナデンシスともいうケシ科サンギナリア属の多年草である。
 こちらは秋田の花友さんが送ってくださった。実は、二度目の送付品。一度目は夏を越せずに潰えてしまった。今回はようやくにして夏を越し、いま年を越えようとしている。
 もし、もしだよ、来春ほころぶとすると、次のような花が咲くんだがなぁ~。どう、ときめかない?

📷2020年4月4日
お送り頂いた株がほころんだ。僕は写真を撮っただけ。人様の手柄を横取りしたような気分。
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