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年貴志学校(根岸学校)から川連小学校 2

2017年01月12日 | 村の歴史

先のブログ「年貴志学校(根岸学校)から川連小学校」2016.11.29リリース後、その後に新たな事実に補足して年貴志学校(根岸学校)から川連小学校 2とした。

稲川町史「資料篇」の第一集は昭和40年3月3日に当時の稲庭川連町(昭和31年(1956)合併、稲川町 昭和41年(1966)に改称、平成17年(2005)湯沢市となる※)教育委員会から発行された。その後昭和51年3月31日の第十一集まで稲川町文化財保護協会が編集にあたった。この資料集を基に「稲川町史」が発行されたのは昭和59年3月31日だった。構想から約20年の歳月がかかった。稲川町史「資料篇」は一部しか保持していない。今回友人の好意で、第一集から第十一集まで読ませてもらった。この「資料集篇」で川連小学校について以下の関係する記事があった。

稲川町史「資料篇」第九集「伊藤政義文書」(その三)「高橋利兵衛家 初代から十代に至る記録」、八代高橋利平衛可寛の中に
 
 明治8年 高橋岩吉家を借し学校を創設せり 後野村にに移し又大館にも写し根岸にも人家を借り小学校とせり

とある。さらに稲川町史「資料篇」十一集 川連小学校(一)校地・校舎の変遷に

 明治09年05月26日 創立 川連学校と称し、久保村字久保に設置(根岸学校不明)
   15年09月23日 大館・野村に分校を置く
   19年04月   分校を統合 野村分校を増築し川連小学校を置く
   22年09月01日 大館に本校、根岸に分校を置く
   38年10月23日 野村に新校舎落成し移転 根岸分教室を併合

伊藤政義文書には明治8年とあるだけで月日は記されていない。稲川町史「資料編」十一集の記述より前に学校が創設されていたことになる。町史編纂作業で上記の記述が反映されていないことになる。明治8年学校創設時に「根岸学校」ありとあるが詳細は記されていない。稲川町史「資料篇」十一集の川連小学校(一)校地・校舎の変遷にある「明治9年5月26日」川連学校創立との違いはどこから生じたのだろうか。

さらに稲川町史「資料篇」十一集に(二)沿革・行事の概要に衝撃的な記述がある。
 
 明治38年10月02日 根岸充用校舎焼失・備品悉皆焼失(午後2時)

10月23日に野村に新校舎が落成され、根岸分教室が併合される直前の火災。約20年間継続していた「根岸学校」の火災、「備品悉皆焼失」の記述が強烈だ。現在この火災についての資料は見つかっていない。
下記は稲川町史「資料篇」十一集 川連小学校沿革・行事の概要のコピー。



長い間教育機関に縁のなかった村人には、授業料を負担する国民皆学の新教育制度に抵抗があったとされ、就学しても現在の一年生で退学してしまう者が多く、2年生以上に進学する者は3割に満たなかったといわれている。

明治19年4月、政府は教育令を改め、小学校令(小学校は尋常小学校4年斗高等小学校4年の二段階とし、尋常小学校4年を義務年限)を公布し、明治20年(1887)4月1日から施行した。

稲川地区で呼応して高等科を設置したのは駒形小学校が明治25年、駒形尋常高等小学校と改称している。生徒数尋常科は99名、高等科は49名。三梨小学校は明治30年で三梨尋常高等小学校と改称、尋常科108名、高等科53名。稲庭小学校は明治32年、補習科を廃し高等科(三年制)を設けて稲庭尋常高等小学校と改称している。生徒数尋常科251名、高等科43名。

川連小学校に高等科が設置されたのは大正4年。駒形に設置されてから24年後、稲庭尋常高等小学校に改称されてから16年後となった。高等科のなかった川連地区の児童は三梨、駒形尋常高等小学校へ通っていた。大正4年川連尋常高等小学校設立時の生徒数、尋常科449名、高等科25名。他地区と比べて高等科に進む生徒が少なかった。
各地区とも高等科が設置されても進学者は15~20%前後。この比率は昭和21年まで続いている。昭和22年3月31日、政府は学校教育法」公布、翌4月1日から施行され小学校6年、中学校3年の義務教育がスタートした。

※湯沢市 平成17年(2005)3月22日 湯沢市、皆瀬村、稲川町、雄勝町の合併で新湯沢
市が誕生した。合併によって旧稲川町の地区の名称は湯沢市〇〇町と昭和31年(1956)
合併前の稲庭、三梨、川連、駒形の町村名が復活した。

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