鎌倉徒然草

鎌倉に住んで25年。四季折々の自然を楽しみながら、オリジナルの和雑貨の企画、製造、販売を展開しています。

羽織

2017年04月08日 | 日記

昔、羽織を着る季節は春とされていた。

今はオールシーズン羽織ます。

丈は長め、母の時代の物はちょっとやぼったく映ります。

洋服で言うとジャケット感覚。

満員電車の中でも帯を守ってくれます。

羽織には羽織紐というものが付いていて、通はここに懲ります。

凝ると言えば、男物の羽織の裏が興味深く、なかなか面白いものが。

浮世絵風の物、水墨画風の物、源氏絵巻を画いた物・・・、

趣味趣向を凝らし「裏に凝る」おしゃれの方程式が。

おさないころの羽織の思い出は、母の黒紋付。

入学式、ご近所のお祝い事にその羽織を羽織ると、母はキリリと変わった。

きものの知識もない私は、黒の羽織一枚で母が別人のようになる様子が不思議だった。

あの黒の羽織には、魔法のような「何か」が宿っていたのだと思う。

日本人の矜持、礼節・・・、うまい言葉が出てこないが、今、そんな気がするのです。

 

 

コメント
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