図書館で借りたのですが…
川村邦光著「弔いの文化史 日本人の鎮魂の形」
冒頭が、松尾芭蕉の「おくの細道」の旅立ちの部分の引用で、そこから興味を持ちました。
弔う(とむらう)には、「弔ふ(とむらふ)」と「訪ふ(とむらふ)」の二つの意味があるそうです。
芭蕉が旧跡を訪れたのは、西行の跡をたどり、奥州藤原氏や義経らの弔いの旅の意味もあったんですね。
私が数年前までやっていた、史跡巡りや歴史人物のお墓を巡って手を合わせてきたのも、考えてみれば同じことなんだ…(´・_・`)
そういった鎮魂の事から、古代の「殯」の意味、近代と現代に至る口寄せや、東北地方の風習、遺影の役割など、日本人が古代から死者とどう付き合ってきたか…面白い内容でしたが、最後の方はやはり身内を亡くした家族の悲しみは何にも代え難い…っていうのが切ないな。
子供に先立たれた親とかね…(つд`)