1年前の写真。
1年前の今日は、K君とふたりで新潟のわたしの実家に行った。
K君が前の日の夜中に車を出して。
K君は夜出発するのが好きで、ふたりでよく夜中に走って、サービスエリアで朝日を見た。
K君は運転が大好きだったから、そういうときは眠っていなくても本当に元気だった。
ふたりで行った最後の新潟になった。
ふたりでみた紅葉が本当にきれいだった。
翌日の夜遅く帰ってきて、次の日の早朝レンタカーを返しに行って、ふたりでそのまま近所のパン屋でモーニングをすることにした。
3日間くらいずっと寝不足で運転して、病気の体で疲れているはずなのに、車を返した後のK君はとても元気で「思ったより全然疲れていない。このままもっといけるかも」なんて、自分の体力に自信をもったようで、わたしもとても嬉しかった。
でも
今年に入ってからK君はどんどん体が悪くなってしまった。
ふと思う。
緩和ケアにしなかったらどうだったのかな、と。
K君は輸血や点滴していれば、まだ生きていたかもしれない。
緩和ケアに変えたとき、輸血できないことに抵抗を感じていた。
あのとき、遠い病院に通うのが難しくなって、自然な流れで近くの緩和ケアに切り替えてしまったけど
もしかしたら
もっと抵抗をすればよかったのかもしれない
どこかさがして、入院していれば、今はまだたとえ入院していても生きていたかもしれない
なんだかK君はまだ生きることを全然あきらめていなかったから
最後が近づいてもまだまだ頑張って生きようとしていたから
その姿を思い出して
ときどきそんなことを考えてしまう
1年前の写真を眺めて
それから最近までの写真をずっと眺めていたら、もう何度目か分からないけど
K君を失った悲しみにまた負けそうになってしまった