か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

ウソはしきりと絶叫する 120

2024年10月20日 | 韓国
<前回のつづき>

日清戦争と日露戦争に勝利した日本は台湾、サハリンなどを合併しさらに強力な国家になり以後1940年代には東アジア全体を日本の日本的秩序に再編しようという壮大な計画のもと米英と全面戦争もくりひろげた。たとえ戦争には負けたとはいえ戦後の再建に成功し、1970年代以降は世界第2位の経済大国の地位を維持している。現在の経済大国日本はたとえ領土と軍事力という面からは大日本帝国時代に比べ小さくなってはいるが、世界に与える影響力やその地位を見るとき歴史上もっとも隆盛を誇る全盛時代を享受している。


このように近代以降二度にわたる日本の成功によりヨーロッパ人たちが持っていた有色人種に対する優越感は次第に影を潜めるほかなかった。有色人種の後進性が人種の違いを根拠にするのもではなくたまたま先に産業革命を起こしたことによるものだという認識が広がった。


これに先立つことモンゴルはユーラシア大陸を覆うほどの大帝国を築き東西の文物と商品交流の通路を開拓した。これにより東アジア地域の発達した文物が未開のヨーロッパに伝わり白人社会のルネッサンスが始まることができたのである。このような事実をよく分かっている西洋人たちは過去1000年間の最も偉大な人物としてジンギスカンを挙げている。(時事週刊誌タイム)長い時が流れたがモンゴル帝国のユーラシア大陸進出は非常に驚くべきことであり衝撃的な事件であったので現在でもヨーロッパ人たちはモンゴルに対して恐れと畏敬の念を抱いている。 


ヨーロッパ人の立場からして13世紀モンゴルの進出が有色人種の最初の存在誇示であったとするならば19世紀以降日本の進出はその二番目の事件であるといえよう。開港以降二度にわたる日本の浮上により白人社会では黄禍論、すなはちヨーロッパは黄色人種によって滅亡させられるのだという考えが生まれたりもした。日本に対する恐怖が過去モンゴルのヨーロッパ侵攻のような悪夢を再び思い出させたのだ。実際、1970年代以後日本商品の無差別絨毯爆撃によってヨーロッパとアメリカの多くの工場が門を閉めた。失業者が町にあふれ経済は崩壊状態になった。この時期ヨーロッパとアメリカ経済は破綻に近づいたが日本の経済力は日増しに強まりほどなく全世界が日本の支配下になるのだという憂鬱な見方があふれた。


このようにモンゴルと日本は過去1000年間有色人種、とくにモンゴリアンの偉大さと可能性を見せつけることで白人たちの人種優越主義を打ちこわした二つの事例だ。白人はルネッサンス以降あまりにも長い間世界の征服者として過ごしてきたせいか有色人種に対する敬いとか畏怖するとかいう気持ちを持ちえなかった。そのうえに日本の浮上がなかったら今全世界の文明版図はすべての有色人種がヨーロッパ人たちにより搾取され永遠の貧困の中で苦しむ図式になっていたかもしれない。


アメリカはヨーロッパの宗教迫害と貧困を避け新大陸に移住した人たちで構成する国だ。18世紀末彼らは戦争を通じ独立することができたのであり以後次第に西部に進出しインディアン原住民を虐殺しメキシコと戦争をして北米大陸全体を掌握した。以後アメリカは世界の超強大国として君臨し事実上世界の主(あるじ)として行動したのであるが(アメリカは世界すべての国に干渉した)ただソビエト連邦だけが冷戦期間アメリカの自尊心を傷つける国だった。


ソ連はアメリカより先に人工衛星を発射し冷戦初期核兵器など軍事力において圧倒的な優位を維持することで西欧諸国を震え上がらせた。今日ソ連は崩壊しロシアは貧しい開発途上国に転落した。だが、アメリカ人が相変わらずロシアを無視できないのはこういった過去を覚えているからだ。つまりある時期自分たちとまともに対立した国である故、今後もずっと尊敬していくのだろう。

<つづく>





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