今話題の映画を観てまいりました。
瀬戸内寂聴をモデルにした、作家・井上光晴氏との不倫の実話の物語。
瀬戸内寂聴の赤裸々な生き方は観る者にとって評価は二つに分かれる
でしょうね。
寂聴役の寺島しのぶさんの凄い演技は圧巻!!井上光晴の妻役の
広末涼子さんの静な佇まいの何やら達観したような抑えきった
役どころの演技が良かった。
寂聴、最後の男・井上を演じた豊川悦司も役にピッタリ!!
女性関係が凄い人・・経験がすべて肥やしになるのだと思わせる
一面も映画で感じましたね。
寂聴さんに出家を決意させた・男・男女の関係を絶つ・・そう決心し
生きながら死んでいく・と・吐くその言葉にぞくぞくっとした・・
井上光晴氏が亡くなる直前まで病室で彼の足をさする奥さんと寂聴の
シーンはもうすべてをゆるす崇高な愛を感じざるをえなかった・・
作家瀬戸内寂聴・・そして天台宗尼僧としての生き方・・
この映画のタイトル「あちらにいる鬼」観終わった後・・なるほどと
唸ってしまった・・
井上光晴氏の娘である井上荒野さんが作家として生きていくうちに
この小説をかける人間は私しかいない!と寂聴さんにさんに取材を
申し込んだとの事!娘目線とはいえこの方もある意味凄い!!
1年前の11月9日に99歳で逝ってしまった寂聴さんに観て頂いて
思いと作家としてのご意見も聞きたかったわ!
寂聴さんがご覧になれなかったのはとても残念!!
3人とも岩手県の天台寺の墓地に眠るという・・濃厚な恋愛の行き先
人生を全うしたまさしく人世の映画です。