けいた と おちぇの親方日記

わんこと暮らす、のんびり日記

小説「優駿(上・下)」(宮本輝著)

2015-01-26 18:00:00 | 書籍(小説)
今年最初に読んだ小説は、宮本輝さんの「優駿(上・下)」。
宮本さんの作品は好きであるが、本作は上位に入る名作。



内容はといえば、主人公・渡海博正の祈りに応えて、
北海道の小さな牧場に、1頭のサラブレッドが誕生する。
オラシオン(祈り)と名づけられた仔馬は
緑の原野のなかで育ち、順調に競走馬への道を歩んでいく。
そして、やがて迎える日本ダービー。

馬の走る姿は美しいと思う。
綺麗な馬体を想像しながら、本作を読んだ。
おちぇも綺麗だよ。



本作を読んで、騎手の妬みやいらがらせ、
調教師(厩舎)の影響力(騎手の決め方)など、
競馬の裏世界を少し知った。

競走馬として生まれても、
レースに出られるようになる馬は僅か。

また、レースに出られるようになっても
怪我や故障もせず無事に引退し、
種牡馬や肌馬になれる馬もほんの僅か。

ましてや、ダービーに出走し、
その栄冠を勝ち取れる馬は一握りもいない。

本作のなかにゴール直後に脚を骨折し、
予後不良のため安楽死をさせられる馬が出てくる。
そのシーンを読んでいて、
サイレンススズカのことを思い出した。



1998年11月1日、第118回天皇賞(秋)。
東京競馬場、騎手は武豊さん。

圧倒的な強さで1番人気。
『平成10年11月1日 東京11レース 1枠1番1番人気』の
“1並び”での出走。

3コーナーの辺りを過ぎたところで突然の失速。
左前脚の手根骨粉砕骨折を発症し、競走を中止。
予後不良のため、安楽死処置。

馬券は買わないが、以前はGIレースは割と見ていた。
このレースもテレビ観戦していたので、良く覚えている。

気性は荒いが、可愛い顔をした馬で、
今でも歴代の競走馬のなかでも一番好きな馬である。



こんなことを書いていたら、彼が走る姿を観たく、
DVD「サイレンススズカ スピードの向こう側へ」を
衝動買いをしてしまった。

話は戻るが、
そんなわけで本作品でオラシオンが走るシーンでは、
勝ち負けより無事を祈りながら読み進んだ。

最後がどうなるかは、読んでもらいたい。
コメント
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