読んだ。
堀江さんの作品は2作目ではあるが、
とても言葉を大切にする作家さんだと思う。
朽ちることのない言葉の力の存在。
こうした手順がきちんと流れをもって
進められるかどうかは、
雇い主の教育のみならず、
働き手の意志と感性に負うところが大きい。
削り屑の手触りや色合いひとつで
いろんなことがわかるのはあたりまえで、
そういうあたりまえのことを学校でも
家でも教えなくなったから駄目なんだ。
粗挽きと丁寧さ。
相容れない言葉を着実に融和させていくのが、
腕に覚えのある職人の倫理である。
なるほど「のりしろ」か。
私に最も欠落しているのは、おそらく心の
「のりしろ」だろう。
他者のために、仲間のために、
そして自分自身のために余白を取っておく
気づかいと辛抱強さが私にはない。
今日のおまけ。
早く遠出をしたいね。
おしまい。