ホーエンシュタウフェン

生きるために食え、食うために生きるな。

満を持して投入されたクルスクの新兵器

2009-02-20 00:51:02 | WWⅡ 戦車模型 制作過程

このブログをご覧になっているモデラーの皆さん、模型関連の更新が滞っているので半ばクルマのブログになりつつありましたが、私生活のゴタゴタも一応落ち着いて、模型制作を再開しています。

実はヤークトティーガーを完成させたあと、まぁ、いつもそうなのですが、戦車模型はかなりエネルギーを消耗するんですね。作る前に資料の下調べから始まって、その後はいつ終わるとも知れぬ細かいパーツとの格闘、色の調色、組みあげの段取り、迷彩パターンの決定や所属部隊の選定、果てしなきチッピングとウェザリング・・・・おなかいっぱいになって、「しばらく休ませろや」みたいな感じになってしまうんです。タミヤのキットなら製作は楽なんでしょうが。

しかも次に何作るのか、悩んで仕方ない。出戻り以前に作りたいキットはほとんど作りましたから・・・次回何を作るかは、その戦車に対する思い入れが大きなモチベーションになるんですが、とにかくⅣ号戦車系統はとりあえず苦手意識があります。まず、「軍馬」などと言われ、マニアには通好みの戦車と位置付けられていますが、私自身の印象では、「改良を重ねているが、本質的には弱い」「表面にゴチャゴチャ装備品が付いており、塗装が面倒」「バリエーションが多すぎ、考証が面倒」など、一時Ⅳ号のD型あたりを作ろうかとも思いましたが、それはまた次回に考える事にします。

そんなわけで、「たまには楽に作れるタミヤのキットがイイナ・・・」などと考えていたのですが、今回ちょっと欲しいのがありませんでした。タミヤのキットも、価格がえらい高くなりましたねぇ。舶来モノより高いんじゃないですか?短砲身のⅢ突でも良かったんですが、誰か買いやがって無かった(笑)。

で、何を作るかというと、1943年のドイツ軍の夏季攻勢に投入された新兵器、「パンターD」です。押し入れで眠ってたドラゴンの「プレミアムエディション」。

Panzer20mk520panther20ausf20d2 以前イタレリのD型を作った事があるのですが、ドラゴンのD型はとても期待していたものの、製作に移れずにいましたが、今回F型と迷った末、原点回帰というか、東部・西部両戦線で活躍し、各地で戦車兵の高い評価を受けた、パンターを作る事にしました。

「プレミアム」と言う割にこのキットは思いのほか作りがザツ(というか金型の痛み?)で、結構バリ・ヒケが多く、タミヤのようにはいきませんが、デティールアップパーツもてんこもりですし、非常にお買い得感が高いキットです。作りずらいのはドラゴンの常ですし、その方が「デキの悪さを腕でねじふせる」楽しみ(笑)もありますしね。

パンターは特に防盾の表情に独特の無表情さというか、無慈悲感を感じるのは私だけでしょうか?それがドイツ工業製品の一つの特徴というか、マシンとしての愛嬌の無さにつながり、特に英米戦車軍にとっては、ある意味ティーガー同様の恐怖を与えたと思います。

「殺すぞ!」という表情ではなく、「ん~」とか言いながら無表情で襲ってくる感じ(笑)。

デビュー戦となったクルスク、いわゆる「ツィダデレ作戦」の発動が、この新型戦車の完成まで実行に移せなかったのは有名なエピソードです。まぁ、ヒトラーの気持ちもなんとなく判る気もします。ティーガーがあると言ってもメインはⅢ号、Ⅳ号だったんだし。しかし新兵器に付きもののマイナートラブルに悩まされ、戦闘以外の故障で多くの車輛が失われたのは皆さんご承知のとおり。

Panzer221206 そんなこんなで、製作に入りました。「あ~、また千鳥転輪か・・・」という萎え要素はありますが、長砲身75㎜砲の美しさは絶品。あとはどうやって自分の作風をうまく出すか、ですね。特に塗装。ゲルプ単色か迷彩にするか・・・

とにかく、割とあっさりした出来のドラゴンのD型、うまく料理して成仏させるつもりで頑張りますので、皆さん、まめにワッチしてくださいね。ある程度進んできたら、徐々に写真もUPしていきます。

003 現在とりあえず、装甲の荒れから取り掛かってます。サラサラタイプの接着剤で溶かして表現する技法より、パテの方が速乾性があり、作業性が良いです。

004_2 鋳造、圧延鋼板と、表現に違いを持たせつつ。前面装甲やターレットの方が面積が広いので、より荒れを強調します。そうする事により、全体的に荒れているような印象を持つように錯覚させるのです。

005 やはり有機溶剤の匂いは良いものだ・・・

コメント
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