何年前だったか、「月刊 軍事研究」に上と同じ、小さな白黒写真が掲載されており、中国の最新式MBT(メイン・バトル・タンク=主力戦車)との事。
ロシアのT-72に酷似したシャシーに、アメリカのM1のような砲塔。
特に、これまでの中国製戦車、59式に代表されるような鋳造の砲塔ではない、圧延鋼板で出来た砲塔に目を奪われました。
そしてこの「殺すぞ!」と言わんばかりの佇まい・・・
格好良いではないか・・・!
かつての中国戦車といえば、ソ連製戦車のコピー品、あるいは、それをいじくれるだけいじった、近代戦に使えなさそうなイメージ(実際そうです)がありましたが・・・
一見して、今までの中国戦車とは違ったオーラを感じました。
とはいうものの、人民解放軍の兵器は、かつてのソ連軍のような秘密のベールに隠されており、詳細が判らずにいたのですが、中国系のサイトなどには割とおおっぴらに写真が掲載されていて、模型製作にも役立ちそう。
そして購入した、このキット。
中国ホビーボス製の、ZTZ99。
当初、この戦車は「98式」戦車だと思っていたのですが、改良を重ねつつ「99式」という名に改称したそうです(98式G=99式)。
ボックスアートは、数年前の軍事パレードを模していますが、絵がアマチュア並みに下手(笑)。
毛沢東の肖像画がいい味出してます。
この戦車についての詳細は後日として、まずは足回りから組み上げていきます。
転輪です。切り出しゲートが3か所あり、ペーパーがけなど、仕上げが面倒。
このキットは連結式のキャタピラがデフォなのですが、なぜか転輪にポリキャップを仕込むように出来ています。(おお、とは思いますがそれだけ)
はめ込みやすい様にとの配慮でしょうけども。
足回りは、転輪・キャタピラを接着して一体化させた「ロコ方式」の後、車体に合体させますので、作業の工程上、サスペンションに付けたり外したりする際に、キツキツになりそうなこのポリキャップはオミットして、組み上げます。
転輪の形状がT-72そのものズバリ!という感じです。
エジプト経由で秘密裡に入手したT-72を、リバースエンジニアリングしたと聞きます。
何も、そのまんまの形じゃなくても・・・
中国は民生品だけでなく、兵器も違法コピー(相手国の了承無しで!)ですからねぇ。
流石コピー王国、中華人民共和国。
この段階で、指先に離型剤のヌメリを感じたため、急遽、全パーツをマジックリンで洗浄。大きな平筆などを使って、隅から隅まで離型剤を落とし、お湯でよく洗浄します。
洗ったパーツは新聞紙の上に載せ、自然乾燥。
資料となる写真も揃え、モチベーションも上がります。
実は、多くの現用ロシアAFVファンが待望していた、ズベズダの新製品「T-90」を作りたかったのですが、どの店を調べても発売前予約の段階で売り切れ御免状態でした。買いそびれてしまった・・・
というワケで、その穴埋めというか、代役としてこの戦車を作る事に(笑)。
実はず~っと以前、パキスタン向け輸出戦車・85式ⅡAPなんぞも作った経験もあり、中国の戦車に実は大いに興味があったんですが。
今日はここまで。