北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

ウルテックとU研究室

2015-04-05 18:47:10 | 日記
アルバイトと無給アルバイトのお話。


原宿の丹下健三さんの事務所、たしか「ウルテック」って名前、にアルバイトに行った。

明治通りと表参道の交差点の近くの、確かビルの3階だったか、、、。「ウルテック」っ

て名前は、都市のUrbanのUrから来ていたはず、、、。赤坂の草月会館の建て直し

の時のホールの内部模型、、、。担当は先輩の小野さん、、、。ところが、前の日に酒を

飲みすぎて完全な二日酔い、、、。トイレに行ってはゲーゲー吐きながら模型を作った。

(酒臭くて、酷いアルバイトだ。小野さんゴメンナサイ、、、。)丹下御大は入り口入って

すぐの受付のようなところにチョコンと座っている、、、。その横を酒臭い息で何度も通

りました、、、。(丹下さんの部屋ってなかったのか知らん、、、?)今の人は判らないだ

ろうが、当時は「テレックス」と言うのがあって、「ウルテック」の真ん中辺りに、その

機械があって、一日中、「テッ、テッ、テッ、、、」とテープが、サウジアラビアだか、

東欧だかの現場から流れていました、、、。(「テレックス」は当時の国際電話回線を使

ったモールス信号のような通信手段?インターネットの今の時代では考えられない代物な

のです、、、。もの凄く時間がかかるのです、、、。非効率この上なし、、、。)

でも、さすがは丹下健三さん、アルバイト代はしっかり出してくれたのです、、、。



U研究室は早稲田大学の吉阪隆正さんの個人事務所?新大久保の駅から早稲田の理工学部

に行く途中にあり、隣は吉阪隆正さんの例のご自宅で、建物はプレファブの平屋。まるで

工事現場の現場事務所。お手伝いしたのは、宇都宮の博物館のコンペ。(模型ではなかっ

たが、何をお手伝いしたかは思い出せない、、、。図面の貼り合わせか何か?)やはり、

吉阪御大は入り口入ってすぐのところに、何故か入り口に向かってチョコンと座ってい

る、、、。(優秀な早稲田の建築の方々に背中を向けて、、、。丹下御大はスタッフの方

を向いていたと思います、、、。U研究室の幹部?の人がときおり吉阪先生に指示?を

仰ぎに?来たりします。) 吉阪先生は例の顎鬚(あごひげ)で「キリッ」と前を見て、ま

るで古武士のようでした、、、。(本を読むでもなし、図面に目を通すでもなし、スケッ

チするでもなし、前を向いたまま、高齢なのに皆さんと一緒に、朝まで徹夜するのです

、、、!!) コンペはあえなく落選、、、。

アルバイト代も出ません。(誘ってくれた同級生のW君に最初にそう言われていた、、。)



写真は、吉阪隆正さんとU研究室の設計した、八王子の大学セミナーハウス本館です。




これより凄い建物なかなかお目にかかれません。吉阪先生の勝ち、、、。



追記  「勝ち、、」は、今はなきNAVI誌の「イッキ射ち」を真似たもので、優劣

    ではありません。念のため、、、。


追記の追記   「ウルテック」の時の先輩の小野さんも、たしか所員ではなく、やはり

        アルバイトの形で模型作りに来ていた様な気がします、、、。違ってい

        たら、ゴメンナサイ、、、。


三つめの追記  

         


        
         



         



         




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タイプライターとドラフター

2015-04-05 17:46:04 | 日記
中学2年から新宿駅を通って学校に通った。角筈(つのはず)から、都電13号線の引込

み線の上を中学校まで走る、、。(中学の学生服で走っていたから、ゴールデン街の裏な

ので、まるで寺山修司の世界、、、。)


こんなところを







こんな風に、走っていました、、、






新宿駅の西口の小田急デパートの13階だか14階に三省堂書店があって(今でもある

はず。)、エレベーターを上がって出口のところに事務機のコーナーがあって(これは今

ではないと思う、、、。)、そこに、多分、外国製のタイプライターが、あった。叩いて

も誰も注意しない、、、。確か、その当時で一万何千円だかの値段だったと思う、、、。

そこに寄っては、学校で習いたての(覚えたての)英文を打ち込んで遊んでいた、、、。

20分でも30分でも打っていた。(変な中学生、、、。)


高校は高田馬場から歩いて通った。途中、諏訪神社の近くに、小さな事務機屋さんがあっ

た。ドラフターが飾ってある、、、。ドラフターは製図の機械で、飾ってあったのは、

平行タイプではなくて、アームのV字型のほう、、、。早稲田の理工学部の学生さん達の

通り道でもないし、ずいぶん離れているのに、なんで、あんなところに事務機屋さんがあ

ったんだろう?


でも、T定規も持っていなくて、小さな三角定規を組み合わせて、片方を手で押さえなが

ら図面を書いていたので、アームのV字型でも「スゴイなぁー」って感じ、、、。


もちろん、親には両方とも買ってもらえない。(言い出すことも出来ない、、、。)


両方とも欲しかったけれども、両方とも手に入らない、、、。もしも手に入っていたら、

不思議な中学生、不思議な高校生になっていたんでしょうね、、、。(人生変わっていた

かも、、、。)


今は、タイプライターもドラフターも必要の無い世の中になってしまいました、、、。

コンピューターが1台あれば両方とも済んでしまうのです、、、。


角筈の都電13号線の引込み線の上走っていた中学生には、もちろん、想像も出来ない

世の中です、、、。



追記  V字型のアームのドラフターは、大学生の時、広尾の村田豊さんの事務所でアル

    バイトをした時に初めて使ってみたが、使いにくかった、、、。あこがれは、あ

    こがれでしかなかった、、、。(村田豊さんの事務所は当時でもインキング。)
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