今日出かける予定が、晴れではなかったので中止。明日以降に回す。体調の優れぬことも理由の一つ。
さて、劇場版のAIRを観ました。CLANNADの劇場版はあまりよくなくて、監督は同じく出崎統だったので期待していなかったのですが(CLANNADは「あしたのCLANNAD」だった)、想像よりも楽しめました。
いま、けっこう感情が機敏になっていて、傷つきやすく大気に消え入りそうな状態だったので、その心境とAIRの繊細な物語とがよくマッチしたのかもしれません。
劇場版は、往人と観鈴の物語に焦点を合わせ、テレビ版で描かれた他のエピソードはカットしています。もちろん、神奈編はありますが(彼女の性格がツンデレのテレビ版とは正反対だったのが驚きでした)。神奈編を途中で適宜挿入しながら、観鈴編をメインプロットとして構成しています。
演出には不満もあります。例えば観鈴の病気のことが初めてオーディエンスに知らされるときの音楽。あまりにも時代がかっていて、まるでベタなコントのよう。チャラリ~って感じの音楽が流れるんですよね。あれはひどい…。
観鈴は最後にはやっぱりテレビ版と同じ結末になってしまいますが、往人はカラスにはならず、ただ新たな旅に出ます。
テレビ版だと、本当に哀れなラストになりますが、しかし一方で次世代に希望を託す物語にもなっていました。劇場版は、救い云々というよりも、命をかけて誰かを愛するその行為そのものが問題になっていた気がします。たとえ死ぬことになったとしても、私はあなたを愛します、というその純粋で真直ぐな感情を、夏祭りの花火のように美しく、そして儚く描いていたようです。たとえ炎となってこの身が燃え尽きようとも、愛のために殉死するならばそれもまた幸福だ、そんな気持ちになりますね。でも、往人が人間のままでいることによって、少し違和感のようなものが残るのも確か。自分はおろか他人をも傷つけ殺してしまう呪いであればこそ、愛の残酷さが浮かび上がるはずなのに。実際、昔話編はそういう物語でした。けれどこれはテレビ版を観ているからこその発想かもしれません。
また晴子との関係も、テレビ版に比べれば未消化ですかねえ。観鈴を裏切ることになってしまっていますからね。母との絆、愛情がテレビ版の後半ではメインテーマになっていましたが、劇場版ではそれが曖昧でした。やはり91分でそこまで要求するのは酷でしょうか?
ところで、メインメニューのBGMは「鳥の詩」のオーケストラでの演奏。これはもう鳥肌もんです。とにかくすごいの一言に尽きます。
あと「がお」が一回しか聞けなかったのは残念。
幾つか文句をつけましたが、映画としてはけっこうまとまっていて、それなりに感動を呼び起こす出来になっていると思います。作画が必ずしも統一されておらず、ギャグっぽくなっている箇所もありましたが、ぼくにとってはシリアス調に束ねた方がよかったですね。しかしまあ合格点です。切なくなりました。
さて、劇場版のAIRを観ました。CLANNADの劇場版はあまりよくなくて、監督は同じく出崎統だったので期待していなかったのですが(CLANNADは「あしたのCLANNAD」だった)、想像よりも楽しめました。
いま、けっこう感情が機敏になっていて、傷つきやすく大気に消え入りそうな状態だったので、その心境とAIRの繊細な物語とがよくマッチしたのかもしれません。
劇場版は、往人と観鈴の物語に焦点を合わせ、テレビ版で描かれた他のエピソードはカットしています。もちろん、神奈編はありますが(彼女の性格がツンデレのテレビ版とは正反対だったのが驚きでした)。神奈編を途中で適宜挿入しながら、観鈴編をメインプロットとして構成しています。
演出には不満もあります。例えば観鈴の病気のことが初めてオーディエンスに知らされるときの音楽。あまりにも時代がかっていて、まるでベタなコントのよう。チャラリ~って感じの音楽が流れるんですよね。あれはひどい…。
観鈴は最後にはやっぱりテレビ版と同じ結末になってしまいますが、往人はカラスにはならず、ただ新たな旅に出ます。
テレビ版だと、本当に哀れなラストになりますが、しかし一方で次世代に希望を託す物語にもなっていました。劇場版は、救い云々というよりも、命をかけて誰かを愛するその行為そのものが問題になっていた気がします。たとえ死ぬことになったとしても、私はあなたを愛します、というその純粋で真直ぐな感情を、夏祭りの花火のように美しく、そして儚く描いていたようです。たとえ炎となってこの身が燃え尽きようとも、愛のために殉死するならばそれもまた幸福だ、そんな気持ちになりますね。でも、往人が人間のままでいることによって、少し違和感のようなものが残るのも確か。自分はおろか他人をも傷つけ殺してしまう呪いであればこそ、愛の残酷さが浮かび上がるはずなのに。実際、昔話編はそういう物語でした。けれどこれはテレビ版を観ているからこその発想かもしれません。
また晴子との関係も、テレビ版に比べれば未消化ですかねえ。観鈴を裏切ることになってしまっていますからね。母との絆、愛情がテレビ版の後半ではメインテーマになっていましたが、劇場版ではそれが曖昧でした。やはり91分でそこまで要求するのは酷でしょうか?
ところで、メインメニューのBGMは「鳥の詩」のオーケストラでの演奏。これはもう鳥肌もんです。とにかくすごいの一言に尽きます。
あと「がお」が一回しか聞けなかったのは残念。
幾つか文句をつけましたが、映画としてはけっこうまとまっていて、それなりに感動を呼び起こす出来になっていると思います。作画が必ずしも統一されておらず、ギャグっぽくなっている箇所もありましたが、ぼくにとってはシリアス調に束ねた方がよかったですね。しかしまあ合格点です。切なくなりました。