ある日ふと食事中に目をあげると目の前に見知らぬ男が私の前に座っていて、私が作った食事を食べていた。
背中にさーっと冷や汗が流れる。
怖くなって横を向くと私の息子がニコニコ笑いながら食べている。
少しほっとする。
でも、この前にいて私の作った物を当然のように食べている男はだれなんだろう。
怖い・・・怖くて声も出ない。
すると横にいる息子が言った。
「お父さん、このお肉美味しいね!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ある日をさかいに妻が私の事がわからなくなった。
ある夕食の時に
「あなたはだれですか?なぜ私の作った食事を食べているのですか」
と言われた。
冗談を言っているのだと思った。
でも、目を見ると真剣そのもので本気で私の事がわからなくなったのだとわかった。
息子やそのほかの事はわかるのだが私の事だけは認識が出来ない。
家の中にそうすると何故私のものがあるのだと言うとそれは理解が出来ず、とんちんかんな答えが返ってくる。
病院に連れて行き、私は彼女の夫だと何度も説明する。
医者は心因的なものが原因だと言う。
どうしたらいいんだろう。
妻はそれからも普通に会社に行き、そして子供の世話もし、日常の事もしている。
でも、その日をさかいに2人分しか食事を作らなくなった。
私が家にいる事は、医者から説得されなんとか認めているが相変わらず私が夫だと言うことを認めない・・・と言うか認識が出来ない。
その日から私は自分の食事や身の回りの事は自分でしなければならなくなった。
子供は不思議に思っているみたいだが別に私の事がわからないだけでそれ以外は妻は普通なのでそれがいつもの事になってきた。
たまに私の作った食事をつまみ
「まずい」と言う。
私もそのとおりだと思う。
料理の本を見て悪戦苦闘するもうまく味付けが出来ない。
私は結婚するまで1人暮らしをした事がなく、身の回りの事はすべて母親まかせだった。
小学校の息子があまりの私の料理のへたさにあきれ、なんと彼がチャーハンを作ってくれた。
お母さんに教えてもらったのだと言う。
洗濯物のたたみ方、これも意外な事にきっちりと出来ていた。
お母さんが帰ってくるまでにいつも洗濯物を取り入れてたたんでいるらしい。
少しスパイスの効きすぎたチャーハンはとてもうまかった。
そして玉ねぎを切ったまな板を洗うとき少し目にしみた。
涙がとまらない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
つい最近、考えた話です。
食事中にふと・・・。
目の前にいるのは旦那さんだとわかっているのですけど、「誰?この当然のように目の前に座って偉そうに私の作ったのをうまいもまずいも言わずに食べている他人は・・・」と思ってしまって。
先日、テレビで男性だけの料理教室があるのをみました。
作った物を食べて一緒にお酒飲んでました。
(このお酒も教室代に入っているそうです)
なんだか素敵。
もっと増えればいいな・・・と思います。
さて上記のお話の続き、どうしましょうか?
ハッピーエンドにします?
この旦那さんは会社の帰りに料理教室に通い、息子と一緒に料理を作り、妻に食べさせる。
すると食べた妻が
「あら、美味しいわ!お父さんが作ってくれたのね!ありがとう、あなた」
と言って旦那さんのことがわるようになって・・・ハッピーエンド。
もしくは・・・
エンドレスな悪夢を。
旦那さんはそんな妻とわかれ新たに結婚する。
そしてまたある夕食の時、新婚の妻に言われる。
「あなたはだれですか?なぜ私の作った食事を食べているのですか」
・・・救われないな~。
やっぱり前者のハッピーエンドの方がよろしいですね。
2007/5/19 本誌ぺんきっきより
背中にさーっと冷や汗が流れる。
怖くなって横を向くと私の息子がニコニコ笑いながら食べている。
少しほっとする。
でも、この前にいて私の作った物を当然のように食べている男はだれなんだろう。
怖い・・・怖くて声も出ない。
すると横にいる息子が言った。
「お父さん、このお肉美味しいね!」
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ある日をさかいに妻が私の事がわからなくなった。
ある夕食の時に
「あなたはだれですか?なぜ私の作った食事を食べているのですか」
と言われた。
冗談を言っているのだと思った。
でも、目を見ると真剣そのもので本気で私の事がわからなくなったのだとわかった。
息子やそのほかの事はわかるのだが私の事だけは認識が出来ない。
家の中にそうすると何故私のものがあるのだと言うとそれは理解が出来ず、とんちんかんな答えが返ってくる。
病院に連れて行き、私は彼女の夫だと何度も説明する。
医者は心因的なものが原因だと言う。
どうしたらいいんだろう。
妻はそれからも普通に会社に行き、そして子供の世話もし、日常の事もしている。
でも、その日をさかいに2人分しか食事を作らなくなった。
私が家にいる事は、医者から説得されなんとか認めているが相変わらず私が夫だと言うことを認めない・・・と言うか認識が出来ない。
その日から私は自分の食事や身の回りの事は自分でしなければならなくなった。
子供は不思議に思っているみたいだが別に私の事がわからないだけでそれ以外は妻は普通なのでそれがいつもの事になってきた。
たまに私の作った食事をつまみ
「まずい」と言う。
私もそのとおりだと思う。
料理の本を見て悪戦苦闘するもうまく味付けが出来ない。
私は結婚するまで1人暮らしをした事がなく、身の回りの事はすべて母親まかせだった。
小学校の息子があまりの私の料理のへたさにあきれ、なんと彼がチャーハンを作ってくれた。
お母さんに教えてもらったのだと言う。
洗濯物のたたみ方、これも意外な事にきっちりと出来ていた。
お母さんが帰ってくるまでにいつも洗濯物を取り入れてたたんでいるらしい。
少しスパイスの効きすぎたチャーハンはとてもうまかった。
そして玉ねぎを切ったまな板を洗うとき少し目にしみた。
涙がとまらない。
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つい最近、考えた話です。
食事中にふと・・・。
目の前にいるのは旦那さんだとわかっているのですけど、「誰?この当然のように目の前に座って偉そうに私の作ったのをうまいもまずいも言わずに食べている他人は・・・」と思ってしまって。
先日、テレビで男性だけの料理教室があるのをみました。
作った物を食べて一緒にお酒飲んでました。
(このお酒も教室代に入っているそうです)
なんだか素敵。
もっと増えればいいな・・・と思います。
さて上記のお話の続き、どうしましょうか?
ハッピーエンドにします?
この旦那さんは会社の帰りに料理教室に通い、息子と一緒に料理を作り、妻に食べさせる。
すると食べた妻が
「あら、美味しいわ!お父さんが作ってくれたのね!ありがとう、あなた」
と言って旦那さんのことがわるようになって・・・ハッピーエンド。
もしくは・・・
エンドレスな悪夢を。
旦那さんはそんな妻とわかれ新たに結婚する。
そしてまたある夕食の時、新婚の妻に言われる。
「あなたはだれですか?なぜ私の作った食事を食べているのですか」
・・・救われないな~。
やっぱり前者のハッピーエンドの方がよろしいですね。
2007/5/19 本誌ぺんきっきより