
10月16日(土)午後3時 先月、前立腺癌の血液検査をした。
その結果を聞きに行った。
診断はグレーゾーンだった。
数値は癌では無いとも発症したともいえない。
50歳過ぎのおじさんには多数いるそうだ。
紹介状を書いていただき総合病院で再検査することになった。
3年前 大腸ポリープを切除した病院を希望した。
やれやれ、60歳過ぎると体中故障だらけ
6月25日に食道癌で亡くなった友人を見続けて
やはり、検診を面倒だと考えずにあらゆる機会に受けること。
兆候があれば直ぐに治療すること。
「筋肉は鍛えられるが内臓は鍛えられない」
黄泉国入国審査官が言ったが実感する。
診察後、あいつが毎夕通った居酒屋一平に
16時入る。
店内のカウンター席はぎっしり、おじさんで詰まっている。
みんな良い顔して一杯の酒飲んでいる。
飲みながら、息子に診察結果をメールする。
返信メールがお袋の写真付で直ぐ来た。
「なぜ、お父さんは来ないのか(実家)」
返信はしなかった。
丁度、息子は結婚報告しに横浜の祖母の処にいる。
喧嘩して親子の縁を切ると「絶縁状」まで送って5年が経つ。
現在86歳、私は60歳過ぎ
母と子の肉親関係は生まれた時からの付き合い
他人が窺い知れない脳の奥深くに根ざした小さな棘
誰もが介入出来ない混沌と逆流が絶えず母と子の間で
渦巻いている。
17時、船橋漁港を通る。
船溜まりに太陽が沈みかける。
水彩画を描く人の肩に秋色の影が映し出される。
水門から食道癌で亡くなったあいつのマンションが見える。
まだ、遺骨はそこに置いてある。
24日には 父、母の眠る墓地埋葬される。
合掌した。


