ぶろぐのおけいこ

ぶろぐ初心者は書き込んでみたり、消してみたり…と書いて19年目に入りました。今でも一番の読者は私です。

一生もの (1)

2013-05-07 07:39:36 | ぶろぐのおけいこ

 若いころ、一生大事に使えるような丈夫なものを持つということは、高級品を所有するということであり、私のような者には無縁なことだと思っていました。
 ところが、それなりに年をとって振り返ってみると、一生とはいえなくても、何十年も使っているものがいくつもあるということに気づきはじめました。


 たとえば、シャーボとかの名前がつけられたボールペンとシャープペンシルが一体化したもの。今でも鞄の中に入れて毎日もち歩いていますが、これは大学を卒業するときに大学からお祝いで貰ったもの。30年使っていることになります。替芯の規格が今も変わらないということもあり、今でも現役です。これまで何度か失くしました。そのたびに戻ってきてくれました。キャップの金属部分を落としてしまって(ノックができないのでシャープペンシルの芯が出せない!)、それに合うキャップを文具店で半年近く探したこともありました。結局、200円くらいで買えるシャープペンシルのキャップを使っています。最近では、上本町の居酒屋で落として、翌週取りに行ったこともありました。電車賃を考えると見捨ててもいいようなものですが、ここまで来ると愛着があります。
 高校時代に後輩からもらったマグカップも、現役です。高校を卒業するときに演劇部の後輩がくれたもの。私は演劇部ではなかったのですが、男子のいなかった演劇部の道具作りにお手伝いをしたことがあったのでした。先のペンよりまだ4年長く私のところにいるわけです。会社で毎朝コーヒーを飲むのに使っています。
 これらはとりたてて高級品ではないけれど、いつまでも壊れずに使えています。


 それから考えると、昨今流行するものは、末永く使うなんてことはまったく考えられていません。コンピュータなんて、モノが壊れなくても周辺環境の変化から使えなくなってしまいます。長男がipodを買ったために私に回ってきたウォークマンは、当初機嫌よく働いていたのに、バッテリーが駄目になってきたようで、すぐ電池が切れます。一晩充電してもまだチャージング中。ではバッテリーを交換しなきゃと思っても、電池を取り換えるようには交換できない。修理同様にメーカーに出さなきゃならないのです。iPodもiPhoneも自分ではバッテリーを交換できない仕組み。新しいモデルが出ると、それにユーザーが飛びつくので、バッテリー交換の必要が来る前に、持ち主から暇を出されるわけです。魅力的な新機種をどんどんリリースして、買い替えが早いサイクルで進んでいけばバッテリーの心配は無用ですからね(ジョブズさん偉い!)。
 衣類であれば、ユニクロは魅力的な価格で丈夫な製品を提供してくれます。が、一枚のシャツを大事に着ましょうというよりは、どんどん廃品回収に出して、今年の商品を買いましょうというふうに見えます。それは業者さんだけの責任でもないでしょうし、またそれが悪いと決めつけることもできないでしょう。
 とにかく、「末永く」なんて言葉は今や、結婚披露宴でしか聞かれない特別な用語になってしまったように思われます。

つづく


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