今振り返ると2011東日本大震災には、明確な予兆(群発地震)が、ありました。
当時は、まだ東北海溝型大地震の周期性が分かっていませんでした。それを研究から探知した研究者がいて分かったのが2010年ごろです。だから、その成果を2011東日本大震災に生かすことは出来ませんでした。
巨大地震は、予測できる可能性が年々高くなりつつあると言えます。
こんな研究があります。
地震の前兆の可能性がある自然現象
東北大学東北アジア研究センター 石渡 明
http://www.cneas.tohoku.ac.jp/labs/geo/10oldpage/ishiwata/PrecursorExpl.htm
この研究では巨大地震の様々な前兆現象を取り上げています。
しかし❓
もし東北太平洋沖海溝型巨大地震の発生周期がもっと早く解明されていたら、2011東日本大震災でも事前に地震を警戒するよう呼び掛けて大きな被害を防ぐことが出来たかもしれません。
2008年の地震
岩手県沿岸北部地震 2008年
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A9%E6%89%8B%E7%9C%8C%E6%B2%BF%E5%B2%B8%E5%8C%97%E9%83%A8%E5%9C%B0%E9%9C%87
履歴(岩手県沖) - 地震情報 - Yahoo!天気・災害2010年
https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/list/?e=286&sort=1&key=1&b=1401
これを見ると岩手県沖で、群発地震が発生していることが分かります。地震発生の前年の2010年です。
- 62 -
3-1 東北地方とその周辺の地震活動(2010 年 5 月~ 2010 年 10 月)国土地理院
https://cais.gsi.go.jp/YOCHIREN/report/kaihou85/03_01.pdf
これを見ても東北太平洋沖と内陸で地震が群発しています。
もし東北太平洋沖海溝型大地震の周期性が、もっと早く分かっていたら❓
2010年にこれだけの群発地震が起きれば、何かが異常だ❓
と判断することは出来たと思います。
だから巨大地震のメカニズムが解明され関連する前兆地震を研究すれば、当然に予兆を探知し予測することが出来るはずです。警戒を呼び掛けるだけで、随分予防効果があると思います。
「地震予知は出来ない」とする現在の主流の見解は、おかしいと思います。
(2)能登半島地震
能登群発地震
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%83%BD%E7%99%BB%E7%BE%A4%E7%99%BA%E5%9C%B0%E9%9C%87#2023%E5%B9%B45%E6%9C%88%E3%81%AE%E5%9C%B0%E9%9C%87
2023年5月5日石川県能登地方の地震に関する情報
地震調査研究推進本部事務局
令和5年6月9日
https://www.jishin.go.jp/main/oshirase/20230505_ishikawa.html
【LIVE】最新気象ニュース・地震情報 2023年1月10日(水)→1月11日(木)/令和6年能登半島地震情報〈ウェザーニュースLiVE〉
https://www.youtube.com/watch?v=6P0nRTb6oec
【研究速報】2023年5月5日石川県能登地方の地震
https://www.eri.u-tokyo.ac.jp/news/19032/
『2023年5月5日14 時 42 分に石川県能登地方の深さ約12 kmでマグニチュード(M)6.5(気象庁暫定値)の地震が発生した。この地震により石川県で最大震度6強が観測され被害が生じた。この地震の発震機構は北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で,地殻内で発生した地震である。』
『震度5弱以上の地震が1か月に6回 なぜ起きた?影響いつまで?NHK』
2023年12月14日
https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/article/19301.html
今回の能登半島大地震には、これだけの前兆と考えられる地震が起きています。
NHKは、地震発生の直前の12月14日に疑問を呈しています。
大地震の前兆となる事前に起きる群発地震の研究やデータの蓄積が少ないから、明確な前兆を見過ごしている現状があります。
もしNHKが疑問を呈したことを、「地震災害対策を担う人々が大きな地震に対する警戒の呼びかけ」として行っていたら、どうでしょう❓
随分、防げる被害はあったと思います。
もう一度言います。
『大地震の前兆となる事前に起きる群発地震の研究やデータの蓄積が少ないから、明確な前兆を見過ごしている現状があります。』
分からないのではなく、分かろうとしないだけです。
地震の研究や対策の部分が、根本的に間違っていると思います。
発生確率(巨大地震の周期性)に着目するのも一つの方法です。でも、これだと期間がアバウトなので予測もアバウトになります。
ここに何らかの前兆現象を加えると、より正確な地震予知が可能だという意味です。
前年に起きる群発地震などは、最も重要な前兆であると考えられます。
巨大地震の前兆現象を、もっと研究するべきだと思います。今、かなり正確な地震の記録が出来ます。そこから前兆現象の一つである、群発地震に注目し事前に大型地震の警戒を呼び掛けるのは、可能であるし有効な地震被害対策だと思います。
※逆に言うと❓
何百年に1度の巨大地震には、必ず前兆現象があります。その一番わかりやすい例は、巨大地震の範囲で起きる各地の群発地震です。
巨大な断層型地震が、いきなり起きる性質ではないからです。ミシ!ミシ!ミシ!と音がして、最後に「ドン!」とくるのが巨大な断層型地震です。
その最大に大型の地震が、プレートの境界で起きる海溝型大地震です。2011東日本大震災は海溝型巨大地震の例です。予想されている南海トラフ地震も同じタイプの地震です。
そして❓
能登半島の東海上すぐの位置に、ユーラシアプレートと北米プレートの境界線が縦(南北)に伸びています。
参考
脆弱な日本列島
◆プレートテクトニクスからみた日本列島
https://www.zenchiren.or.jp/tikei/zeijaku.htm
プレートの境界近くにある能登半島が、地震に対して安全だとは、到底言えません。
南海トラフ型大地震は、プレート図を見れば一目瞭然です。もろ危険地帯です。プレートに最初にひびが入る場所は、大体和歌山県沖です。
首都圏大地震は、もっと分かりやすい言い方をするなら・・「相模トラフ巨大地震」です。
図
https://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/rs_kaiko/k_sagami/
巨大地震は、何となく起きるものではありません。
陸上では大きな長い断層型地震です。
もっと大型な地震は、海溝型地震です。
※関連日記
日本地震予知学会(一般社団法人)を知っていますか❓<2024.1.15
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/bd29f83cccb180609ad71fa76944fec8
「地震は予知できない」ロバート・ゲラー氏の言葉の独り歩き<2024.1.15
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e3e4bb47b153b220595fbe87d0e85acb
巨大地震には前兆がある⇒例・2011東日本大震災と2024能登半島大地震<2024.1.14
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/82c08f2c08b0f7f48cd1f6e613d1c317
読むと驚く南海トラフ大地震の発生確率計算の根拠とは❓<2024.1.14
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/f543b05a00c01316b277f81f67508e2a