「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ウクライナで進む非ロシア化<ウクライナ紛争2023年7月

2023-07-30 18:54:30 | ウクライナ紛争

ウクライナ、クリスマスを12月25日に変更 ロシアとの違い強調
2023年7月29日
https://www.bbc.com/japanese/66346761

ロシアの軍事侵略前のウクライナ国民の意識は、大雑把にウクライナ支持派3分の1、ノンポリ3分の1、ロシア支持派3分の1このように分かれていたそうです。主に東部と南部にロシア支持派が多かったそうです。ロシアがクリミアを侵略しドンバス紛争が争われていても、一定数のロシア支持派がいました。

言語はロシア語であり文字はキリル文字でした。本はロシア語で書かれたものがほとんどでテレビ放送などもロシア語の方が多かったのではないかと思います。そしてこれがウクライナ国民を今でも分裂させる原因ともなっています。特に東部ではロシアのテレビ放送を見てロシアのプロパガンダを信じ込んでいる人々が少なからずいます。ヘルソン市からロシア軍が撤退する時に先に市民を避難させました。ロシアに協力した人々です。残ればウクライナ検察から対ロ協力の罪で裁かれます。

ロシアの軍事侵略前のウクライナは、旧帝政ロシア時代から続くロシア化政策の影響で自分たちはロシア人だと思う人の方が多かった現実があります。これは、ベラルーシも同じです。

元々、今のベルゴロド州の周辺がスラブ民族とされる人々の祖先が住み着いた地域です。丁度、ウクライナ・ベラルーシ・ロシアが含まれます。この3か国は、ほぼ同じ国と言えます。その祖先は、今のスウエーデン南部に住んでいた北方ゲルマン人と考えられています。その人々は、スラブ人からルーシと呼ばれていました。ベラルーシの意味は、「美しきルーシ」です。ロシアは、ルーシのロシア語読みだと思います。ウクライナは、スラブ語で辺境・国境地方を意味する言葉に由来します。

最初に帝国が成立したのは、キエフ大公国です。以下、歴史の変遷を経て現在に至りました。それは省略。

そのような歴史的な経緯があり、ロシア式が様々な部分に取り入れられています。これまでのウクライナ人にはロシアであることが、普通のことでした。それは悪いことでも何でもありませんでした。

ウクライナの独立に関して過激民族右翼やネオナチ的な人々が出てくるのは、このようなウクライナ国民の意識がある以上、「自分たちはウクライナ人である」と主張するのは、過激民族右翼しかいませんでした。ウクライナ独立派は帝政ロシアの時代から常に弾圧されてきました。弾圧の中で生き延びてきたウクライナ独立主義者は、過激でなければ生き延びては来られませんでした。

詳しく書くと長くなるので、さわりで止めにします。

ロシアの軍事侵略とその後の、占領地でのロシア軍の非人道的な様々な残虐行為は、ウクライナの多くの人々にロシア人の本質を悟らせました。長い歴史の中でロシア人は、ウクライナ人に様々な残虐行為を働き弾圧支配してきました。そのような忌まわしい過去の記憶も呼び起こしました。

ホロドモール
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AD%E3%83%89%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AB

20世紀最大のジェノサイドが共産化の名のもとに広い地域で行われました。これは、ウクライナだけではなく周辺の広範囲な地域で行われています。共産主義ロシアの時代には隠蔽されてきました。しかし、旧ソ連崩壊の時その記録がコピーされウクライナに保管されました。それが公開され、20世紀最大のジェノサイド=大虐殺が明らかになりました。

どこの国でも旧ソ連の支配下にあった国には、ロシア系住民が多いのは、こうしてその国の人々が大量虐殺され、あるいは集団移住させられその後にロシア人が入植したからです。だから、本来いない地域に住んでいるロシア系住民は、ロシアが行った「20世紀最大のジェノサイド=大虐殺」の生きた証拠でもあるのです。

「非ロシア化」には表に出して言えない深い感情が秘められています。

ロシアのウクライナ軍事侵略とロシア軍の残虐行為がウクライナの人々にそれを呼び起こしました。

このように考えるとウクライナ人にとって、ロシア的であることロシア的であるものは、ほぼ犯罪的であり罪悪ですらあります。だから、ウクライナでは「非ロシア化」が進むと思います。

※さらに考えるなら・・・
ナチスドイツがジェノサイドで裁かれたのであるなら?
旧ソ連もジェノサイドで裁かれるべきであると考えます。裁判は今更無理にしても、歴史的考察と道義的批判は出来ると思います。ロシア人は、ナチスドイツ以上の人道の罪を犯して戦勝国であるからと平然としているのは、おかしすぎると思います。

そして、それを平然と繰り返します。

これを、どう思いますか?



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