2023/03/13 No.518
ちょっと気の早い台湾総統選挙予測~2024年総統選挙は三つ巴の戦いか~
https://iti.or.jp/flash/518
台湾の人々が、どのような選択をするのか?
蔡英文総統は立候補出来ません。3選禁止の規定があるからです。
政党では、「民進党」・「国民党」・「民衆党」の3つ巴となりそうです。
近時の傾向では、「民進党」・「国民党」・「民進党」と総裁の所属政党が変化しています。当選すると2期8年務めるのも台湾の特徴かもしれません。
「国民党」は本省人の意見を代弁する政党で、中国とは折り合っていこうと言うのが対中国政策です。「民進党」は台湾人を代表する政党で、台湾独立が悲願の政策と言ってもいいでしょう。
だから「民進党」を母体とする総統が政権を握るとかなり中国と摩擦が起きます。去年から今年見ている通りです。
もし、「民進党」の総統が選挙に勝てば今の中国と台湾の摩擦の多い関係が継続することになります。
そしてアメリカの対中国外交も大きく変化しました。中国封じ込めに舵を切りました。
「国民党」の候補が総統選挙で勝利すれば、台湾の対中国政策は、大きく変化すると思われます。そして台湾の総統が2期8年務める傾向がある以上、8年その政策が継続する可能性が高いと言えます。
「民進党」の候補が勝てば独立政策は16年継続する可能性が高いです。そうなれば、台湾と中国の関係は元には戻らなくなると思います。
事実上、台湾の未来を決める総統選挙と言えます。そしてそれは、東アジアの国際関係に大きな影響を及ぼします。その意味で2024年1月の台湾総統選挙は、日本にとっても大きな影響があります。簡単な話、これまでのように中国に生産工場を置くのは難しくなるでしょう。アメリアと台湾の側に立つか、中国の側に立つか、どの時点かで選択を迫られる場面が出てくると思います。
やはり、中国もそうですが韓国や台湾の指導者が変わると日本への影響は、大きいです。韓国の大統領は、従来の北朝鮮融和外交を止めました。完全に北朝鮮を仮想敵国としアメリカ・日本との同盟関係を重視する外交に切り替えました。その意味で韓国の外交政策も韓国の安全保障にとって危険なものでした。北朝鮮の脅威が、それを変更させたとも言えます。
中国の対外膨張の脅威が、東アジアと南アジアの安全保障政策を変えつつあります。その未来を占う意味でも、来年1月の台湾総統選挙は大きな意味を持ちます。