航空万能論 2025・01・16
『侵攻1057日目、ヴェリカノボシルカ方面でロシア軍の大釜が登場』
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/on-the-1057th-day-of-the-invasion-the-russian-cauldron-appears-in-the-velika-novosilka-area/
クルスク侵攻作戦に予備兵力のほぼ全てを投入しているウクライナ軍には、対応する術がありません。
しばらく前からロシア軍によるヴェリカ・ノボルシカ(Velyka Novosilka)の三方向包囲態勢が完成しています。
3本ある補給路(=撤退路)は遮断され、今は補給物資すら届かないと思います。当然ですが補給がなければ、弾薬や砲弾、ドローンなどが消費するほどに少なくなっていきます。弱体化すると言うことです。
それを見計らってロシア軍が、包囲の輪を狭めつつあります。
撤退するには北西方向に開けている畑地帯を通るしかありません(道はありません)。しかも川を渡らなくては、なりません。川幅は、調べた人の話では40~50メートル程度だそうです。渡れなくはありませんが厳寒の冬の時期です。体が濡れれば逃げるのすら儘ならないと思います。それで雪原を走らなくては、なりません。
キエフ政府(参謀本部)の、これは体質的欠点でしょうね❓最後まで撤退命令を出しません。だから多くの要塞や拠点で無駄にウクライナ兵が戦死していきました。
この辺りは、旧大日本帝国の陸軍と酷似しています。
もう、残っている守備部隊は降伏するしかないでしょう。
降伏しないで最後まで戦って全滅したエリアもあります。
こうやって少ない兵力を更に減らしてしまいます。
ウクライナは、政府と軍の幹部をそう取り換えしない限り、どうにもならないと思います。
自軍の兵士が死ぬことを、なんとも思っていません。消耗品程度に考えているのでしょうね❓
ウクライナが、絶対に戦争に勝てない理由が、ここにあります。
誰かがゼレンスキーの排除に動かないと、ウクライナは滅亡すると思います。
残された地域は、NATOとロシアが分割して終わるでしょう。
ドニプロ川の西岸は、NATOが管理する。
ドニプロ川の東岸は、ロシアが管理する。
南部は、相談して決める⇒ロシアの管理下になる可能性が高いと思います。
これは、冗談だと思うでしょう❓
この地域で昔から行われてきた勢力圏の決定方法です。
元々西ウクライナは、長い間ポーランド領です。
東部と南部とクリミアは、ロシア領です。
その境界線は、ドニプロ川になることが多いのは歴史が示しています。
この戦争は、別の言い方をすると旧ソ連領の遺産分割の意味が大きいです。
現在のキエフ政府の領土は、西ウクライナ過激民族主義者が暴力で旧ウクライナ政府を乗っ取って、簒奪したと言えます。
2014年暴力クーデターにより、旧ウクライナ政府は瓦解したとみるべきでしょうね。
その後は、内戦が続いてきました。
それを戦争によって解決しようとしたのですから、勝ったほうの言い分が通るのは当然です。
【勝てば官軍】
これは、どの時代でも東洋でも西洋でも同じです。だから紛争解決に戦争を用いるべきではありません。
これも重要な要塞のクラホベが、最近陥落しました。
これについては、ロシア国防省の発表を見ました。
クラホベの要塞とその南部の拠点には、15000人のウクライナ軍の守備部隊が守っていたそうです。
逃げにくい地形であったのも事実ですが、ロシア国防省の発表では、ウクライナ軍の死傷率は約80%とのことでした。ウクライナ兵は降伏せず、最後まで戦ったのでしょうね。強力な部隊ほど、撤退命令を出さなければ戦死者が増えます。80%は死傷率であり、全部が戦死ではありません。しかし相当な数の戦死者が出たと思われます。
同じ光景を、アウデイーイウカでもヴフレダルでも見ました。
毎度、繰り返される悲惨な光景です。
それを放置するのが、キエフ政府です。
同じことが、ヴェリカ・ノボルシカでも起きなければ、いいが・と危惧しています。
ここが陥落すれば、南ドネツクでは強力な要塞はありません。
この先のロシア軍の進撃が加速するでしょう。一部の部隊は、ここから北上してポクロウシク包囲作戦に参加すると思います。一部の部隊は、西に進撃してザポリージャ州の主戦場に合流するでしょう。
どっちの方面でも、やがてロシア軍の攻撃は激化するでしょう。
記事の略図の4枚目が、ポクロウシク方面です。
ここでもロシア軍は、ポクロウシク南西方向で着実に進撃しています。
完全に1本目の鉄道路線と幹線道路のT-0406を遮断しました。
最短距離で約7km北に、2本目の鉄道路線と大物流網の幹線道路E-50が、あります。
ここまで遮断されるとドネツク州の補給は、非常に苦しくなります。
既にコンスタンチノフカやトレツク、チャシブ・ヤール方面は、かなり物資の補給が苦しいと思います。
と言うようにロシア軍が進撃するほどに前線のウクライナ軍は、補給が苦しくなります。
それは、ウクライナの参謀本部が補給をほとんど考えていないことを示しています。
ほゞ、素人軍隊です。
言い古された言葉があります。
『素人は戦術を語り、玄人は兵站(補給)を語る』
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27