「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ドイツ経済が落ち込んだ理由(川口マーン惠美)<2024/08/12

2024-08-12 16:30:22 | ヨーロッパ

脱炭素に踊らされたドイツの「悲惨すぎる末路」…国際競争力が地に落ち、産業の空洞化も深刻、過度な中国依存が裏目
2024.08.10 川口マーン惠美
https://gendai.media/articles/-/135377?imp=0

※一部抜粋引用
ドイツ経済が落ち込んだ背景<川口マーン惠美<2024/08/12
https://kitanoyamajirou.hatenablog.com/entry/2024/08/12/031450

記事が長くなるので「一部抜粋引用」の記事に概要を抜粋しておきました。元記事は、やがて有料記事になりますので、その場合概要が分かるようにしておきました。

詳しくは、元記事を読んでください。
https://gendai.media/articles/-/135377?imp=0

川口マーン惠美の記事のいいところは、作家ですから素人にも分かるように簡単に書いてある点です。
難しいことは避けて、読みやすく書いています。
この点は、さすが作家だなあ・と思います。

メルケル治世16年の間にドイツが、どんどん劣化していった事情は、やはり川口マーン惠美さんの記事を引用しながら、以前書きました。その続編です。

ドイツ>脱原発神話の後に来た世界<2024/07/19
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/5b25978634205acb161c865b7992e26d
ヨーロッパを破壊しつつあるウクライナ紛争>NATO東方拡大のブーメラン効果<2024.05.22
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/7cfddd53cdde3abdefc22cbc073d1bba

これは、ざっくり書くとアメリカのドイツ叩きと連動している部分もあります。
ドイツ経済を支えていたのは、ロシアの安い原油と天然ガスです。
アメリカは、これをウクライナ紛争を利用して阻止しました。ドイツがロシアから輸入していた格安の天然ガスは、アメリカとノルウエー産のかなり割高な液化天然ガスに置き換わりました。
元に戻らないようにご丁寧に誰かが、爆破してもうドイツはロシアから格安の天然ガスを輸入することは出来ません。

『ノルド・ストリーム爆破、親ウクライナ勢力が実行かと米報道 ウクライナは否定』 2023年3月8日
https://www.bbc.com/japanese/64884512

そしてアメリカが妨害したいことが、もう一つあります。
ドイツと中国の蜜月関係です。
アメリカの中国封じ込め政策と明らかに反しているでしょう❓

そしてドイツ経済は、輸出がGDPに占める割合が極端に高いです。
エネルギーと中国貿易の部分から締め上げるとドイツ経済が悲鳴を上げるという仕組みです。

そしてそれに加えてドイツ国内の矛盾した政策が、ドイツ企業を更に苦しめました。
結果としてドイツ企業は海外進出が増えて、ドイツ国内では産業空洞化が進んでいます。

単にドイツを取り巻く経済環境が変化したからドイツ経済が落ち込んだとばかり言えない部分が、かなりあります。
アメリカの世界戦略の影響を相当、大きく受けていると思います。そこに外部環境の激変が加わったので、Wパンチで効いてしまったという事情のようです。

その意味で川口マーン惠美さんの記事は、ドイツ国内の部分は良く分かります。
アメリカの世界戦略の影響については、全く触れていません。

そして、これはドイツだけの問題ではありません。
ヨーロッパ全体に同じ問題があります。
それは何か❓

中国や第三世界が経済成長するにつれて、ヨーロッパ諸国が持っていた工業技術や工業生産における優位性が失われつつあると言うことです。
例えば日本とドイツの貿易量は、昔はかなりありました。
日本が輸入していたのは、ドイツの優秀な工作機械です。
今はそれは日本が製造できますからドイツの工作機械の需要は、ありません。結果、日本がドイツから輸入したい工業製品がなくなりました。
一方でドイツも日本から積極的に輸入するような動きもありません。
そのため昔に比べるとドイツと日本の貿易量は激減しました。
https://www.jftc.or.jp/kids/kids_news/japan/country.html
2021年
EU圏で国別で出てくるのは、ドイツだけです。
輸出2.7%、輸入3.1%
EU全体
輸出9.2%、輸入11.1%
EU全体が、このような地盤沈下が第三世界相手にあると思います。
◎◎◎2050年の予測
https://www.pwc.com/jp/ja/press-room/world-in-2050-170213.html
現在
『欧州連合(EU)は、27か国が加盟、人口約5億人、GDPは世界全体の2割近くを占める政治・経済統合体である。』
⇒『EU加盟27カ国が世界GDPに占める割合は2050年までに10%未満へ低下』
日本8位に低下、ガビ~ン❓


逆にドイツとの貿易量が増えているのが中国です。

『2023年のドイツの対中国貿易、輸出入ともに大幅減、中国への直接投資額は過去最高予測』
(ドイツ、中国、米国)2024年02月29日
https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/02/c7d66ce6c4218596.html

これに「待った!」をかけたのがアメリカです。

『米、25年には中国抜きドイツの最大貿易相手国に=商工会議所』
By ロイター編集
2024年2月8日午後 12:44 GMT+96ヶ月前更新
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/MM23727TZ5JQRFFRJYAQFN5JUE-2024-02-08/

様々事情はあるにせいよ、このような変化があります。
結構、ドイツはアメリカにネジを巻かれている部分があります。
高いアメリカ産の液化天然ガスをドッサリ!買わされてね❓

色々、裏事情が見えてくるでしょう❓
中国旦那のご機嫌を取りすぎたドイツが、アメリカ旦那から「お灸!を据えられた」構図が見えてきます。
これは、メルケル時代にドイツがアメリカに逆らった「懲罰」も兼ねています。
アメリカ旦那に逆らいすぎると❓
怖いんだから・・・

逆らえるのは、中国やロシアだけです。
まあ、2050年の「2050年の世界」の見通しを読んで考えるべきですね。
落ちぶれるのは、ヨーロッパやドイツだけではありません。
日本も相当、ひどかったですね❓

※2042年までに世界経済の規模は倍増
◎中国はすでに購買力平価(PPP)ベースのGDPが米国を抜き世界最大の経済大国に。
◎市場為替レート(MER)ベースでも2030年までに世界最大となる


※関連記事目次
項目「ヨーロッパ」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/70484af7010580642c91d2a502a7002d



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