「北の山・じろう」日記

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南ドネツク戦線>ロシア軍がヴフレダルVuhledarの三方向包囲を完成<ウクライナ紛争2024/09/23

2024-09-23 18:59:02 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.09.23
侵攻942日目、ロシア軍がヴフレダル包囲に向けた大規模攻撃を開始
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/on-the-942nd-day-of-the-invasion-russian-forces-launch-a-major-offensive-to-encircle-vhledal/

航空万能論の管理人が1日に2回、戦況図を更新することは余りないです。そうなるのは、ウクライナ軍の状況が急激に悪化しているケースが多いです。

今月に入ってから南ドネツクのヴフレダルVuhledarでのロシア軍の攻撃が活発化していました。
特にヴフレダルVuhledarの南側でのロシア軍の西への進撃が急速でした。

ちなみにヴフレダルVuhledarの要塞は、ドネツク州の南東部にあり、これまでロシア軍の進撃を撃退し続けてきました。この方面最強のウクライナ軍の要塞です。

東や北東方向では、ロシア軍がじわじわと進撃していました。今月に入ってからウクライナ軍の拠点が次々と制圧されています。理由はポクロウシクPokrovskがロシア軍の砲撃範囲に入り、ドネツク南部への補給が急激に悪化したからです。ドネツク東南部方面への補給量は、急減していると思います。
それがボデイーブローとしてウクライナ軍に深刻なダメージを与えています。加えて、どれほど戦況が悪化しようとウクライナ軍は現地にいる部隊だけで戦うしかありません。
戦いが長くなれば兵力や武器の消耗が大きくなり、更に戦況が悪化するという東部戦線全体で見られる負の連鎖です。

南の方のロシア軍の拠点のパヴリウカPavlivkaから、一気に西のプレチステイフカPrechystivkaに進撃してロシア軍が制圧しました。この時は10km以上の距離を8日程度で進撃しています。
そこで一旦小休止していたロシア軍は、次は北のノボウクラインカНовоукраїнка方向に進撃を始めました。
これも進撃速度が速いです。数日で3km位進撃しています。その結果、やや距離はありますがヴフレダルの西側の包囲が完成しました。
東側は既にロシア軍が、かなり北側まで進撃しています。

ヴフレダルVuhledarの要塞は、ロシア軍に飲み込まれる寸前の状況です。もう補給路になりそうな道路まで2km未満までロシア軍が進撃しているので補給は極めて困難だと思います。

まだヴフレダルVuhledarの北方向に5~6kmくらい開口部が残っています。開口部が残っているうちに撤退しないと、撤退すら困難になると思います。
このまま撤退しなければ包囲されます。
撤退が遅れれば、追撃戦で壊滅するでしょう。
(半分、撤退できるかどうか・・)

ロシア軍の進撃速度を見ると、決断まで残された期間は数日でしょうね。略図を見る限り、即時に撤退を開始するべき時期だと思います。

これまでのウクライナ戦線での事例を見るならロシア軍が三方向包囲を完成させると、必ず包囲された拠点や要塞は陥落しています。
兵力や火力の差を考えてもヴフレダルVuhledarの要塞をウクライナ軍が守れるとは思えません。
東南ドネツクの戦いは、ロシア軍の勝利と言っていいと思います。

ロシア軍がヴフレダルVuhledarの要塞を制圧してしまえば、完全にロシア軍がウクライナ軍の防衛ラインの内側に侵入しますから、ポクロウシクPokrovsk戦線で見られたようにロシア軍の進撃速度は、これまでとは比較にならない程早くなると思います。

ウクライナ軍に出来ることは、ドネツク南部の拠点にばらばら散らばっているウクライナ軍を、ドネツク州西部の強力な拠点に集めて急増の防衛ラインを作って、そこでロシア軍を迎撃する事だけです。
そうしなければ拠点ごとに各個撃破されるでしょう。

防衛ラインを完全に突破された後の困難さをウクライナ参謀本部は、全然理解していないようです。
普通、ポクロウシクPokrovsk戦線でのウクライナ軍の守備の崩壊を見れば分かると思います。
失敗しても何度も同じ失敗を繰り返すのがキエフ政府とウクライナ参謀本部の救いがたい病気と言えます。
自分たちが優秀で賢い・と完全に誤解しているので、改善や工夫が出来ません。

他人が見ていると正反対でロシア軍が賢く(ウクライナ軍よりは)優秀に見えます。
こんな簡単なことすらキエフ政府とウクライナ参謀本部には理解できません。

まあ❓戦争を早く終わらせるためには、キエフ政府とウクライナ参謀本部が愚かすぎることは、良いことなのかもしれません。
戦っている前線のウクライナ将兵には気の毒すぎる話です。さっさとロシア軍に投降するべきでしょうね。それしか救われる道は、無いと思います。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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