妖怪大魔王・コバ法王日記

オートバイを分解して磨き、正確に組み立て独自理論でラインを探り、ストップウォッチと頭脳で感性を磨き、日々の想い語ります

妖怪ガレージ日誌、11月1日

2019-11-02 22:59:22 | 妖怪ガレージ、奮戦記

『 前回の結果から 』

今回は、前回(10/27)、フロントフォークの固定ボルトの内、下ヨークのボルト締め付けトルクを、18 Nm にしていた所をメーカー指定の 20 Nm に変更して、その結果を検討して、フロントフォークオイル、6㏄ だけ抜き取る事に。
    
フォークオイルを 6㏄ 抜けば、ストローク量も バンプ側(縮み側)で 5㎜ 以上増えて、その増加した 5㎜ の分だけ、フロントブレーキのコントロールでライン自由度が高くなるのが期待できる。
そう、バンクさせてターンしている最中は、フロントブレーキを積極的に使って、ラインを内側へ内側へと曲げるのが好きなのだ。
でも、今は、ターン前半の中間以降、一定の所までフロントフォークを沈ませると、そこからブレーキコントロールしても、「 ウン 」とも「 スン 」とも言わない駄々っ子になっているから悩んでいるし、どうにかしようとしている所だ。
  
  
 
『 秘密の加工 』

ターンの中間以降、フロントブレーキでラインを詰めていく自由度が高くなる事が期待できる。
   
倒立フォークでフロントフォークをバラさず、正確に 6㏄ だけ抜くには、秘密の技があるけど(きっと、一般的ではない)、フロントサスペンションのセッティングには必須の作業だから、関心や興味のある人には参考になると思う。
    
相変わらず、カメラワークと集音には難があるけど、初めてみる処理や知識もある筈なので、是非、ご覧あれ。
   


 
 
『 すぐに試走、結果は 』

ガレージから誘い出し、夜の街、一般道を走り始めたその瞬間から感じた事。
  
     「 トラ君、お前、随分優しくなったなぁ ~~ 」

昨日までは、もっとツンツンしている所があって、何か声を掛ける時には、ぶすっとされない様に、少し恐る恐る話しかけていたのに、急に人が変わって人当たりが良くなった。
  
       「 でも、もう少し付き合ってみなければ分からない 」
       「 フォーク内エア圧、さっきの処理で下がっている筈だし ・・・・ 」と、

暫く一緒に散歩して、もう少し深く話をしてみると、良くなった事に気付いた。
路面の細かな 凸凹 による跳ね返り感が随分と減り、まるで、タイヤのエア圧が 0.2 ~ 0.3 Kgf/cm2 減った時の様だ。 ( 出かける時、前回と同じく、 2.3 Kgf/cm2 に調整済み )
   
そして、ターン時に ブレーキで追い込める領域が広がり、ブレーキコントロール幅が確実に広がって、随分と深い話まで付き合ってくれる様になっていたのだった。
前回は、ブレーキでもう少し深い話を! という所で ぶすっ となってたのと較べると、今回の処理は明らかに正解だ。
  
ただ、フォークオイルを 6cc 抜いた分だけ、1G'時(乗車時)のフロントの車高が下がったのを感じ、前後の車高バランスが崩れ、ターン開始時に フロント の反応が若干遅くなっている。

        「 フロントの車高、1㎜ 程度、アップしなくては 」


  
『 ガレージに戻って 』

うきうき気分でガレージに戻り、直ぐに取りかかったのは、フロントの車高修正ではなく、フロントフォークオイルを 追加で 5cc 抜いたのだった。
気分が良くなったので、まるで中毒症患者の様に、また手をつけてしまったのだ。
   
抜けば抜いたで、直ぐにしたくなるのは試走だ。
すると、6cc 抜きの時以上に、路面にとても優しく接してくれる様になっている。
 
      「 まるで、別のタイヤを履いているみたいだ 」
      「 こんなに優しかったら、実質的なグリップ力、随分向上している筈だ 」

後は、フロントの車高を1~2 mm アップして、昼間、適切なエリアでチェックして、次の ステップへと進まなくては。

 
 

『 データ 』

〇 6cc 抜き、試走直後の フロント 1G’車高は、 112.6 - 6 = 106.6 mm

〇 6+5cc抜き、試走直後の フロント 1G'車高は、111.0 - 6 = 105.0 mm

  
   ( タンク内残量は 2分、 倒立式の為、つき出し量 6 mm を差し引く )

 
 
   < 記事・撮影 : 小林 裕之