蒲田耕二の発言

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虐待保育園

2022-12-06 | 社会
足をつかんで逆さ宙吊り、倉庫に閉じ込め、カッターナイフで脅迫、暴言。例の静岡の暴力保育士たちがやった虐待行為の数々、本当にひどい。逮捕は当然だ。

だが、彼ら3人を逮捕し、処罰すれば、保育園での虐待は一切なくなるのだろうか。一件落着でメデタシメデタシだろうか。

答えは明らかにノーだ。事実、富山の保育園でも同様の事件が起きている。問題は保育士個人の資質ではなく、あまりに過酷な彼らの労働条件だろう。

保育士が一人で担当する子供の数の上限を定めた国の配置基準は現在、0歳児3人、1~2歳児6人、3歳児20人、4~5歳児30人。この基準では子供たちの安全を担保できないと、保育の現場からは再三指摘されてきたという。

幼児は活発に動き回る生き物だ。予測不能なその行動に大人は振り回される。たった1人の自分の子供の世話さえ手に余って、育児ノイローゼに陥る母親もいる。そういう子供たちを20人も30人も1人で担当するのは、考えただけでも気が遠くなるほどの重労働に違いない。

虐待保育士の行為は決して弁護できないが、あまりの忙しさに理性と分別を失ってしまう者がいても不思議ではない。

厚労省も配置基準の改善が必要とは知っているらしい。知っていても、実行はしない。理由はいつものとおり「カネがない」だ。

ふざけんなよ。防衛費には今後5年間に43兆注ぎ込むんだろ。うなるほど、あるじゃないかよ。その1割なんてゼイタクは言わないよ。1%でいい。それを認可保育園の運営補助に回してくれよ。それでどれだけ子育て環境が改善されると思う。どれだけ出生率が上がると思う。

日本の将来を考えれば、少子化による国力の衰退の方が反撃能力保持とやらよりよっぽど深刻な問題だろ。

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