4月6日、安倍晋三首相は6日の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、感染を調べるPCR検査の1日の実施数を現在の倍の2万件に増やすと表明しました。
しかし、この目標は未達で実際の検査件数は1日8000~9000件に止まっています。
臨床の現場からは「検査を増やしてほしい」「院内感染を防ぐためにも検査は絶対に必要」という悲鳴に近い要望が上がっています。
そしてこれはコロナウィルス感染に恐怖を持つ一般の国民もPCR検査を受けたいのです。
日本国の主権者は国民です。
公務員・官僚はパブリックサーバントです。
その最大の責務は国民の生命・財産を守ることです。
そして安倍首相はパブリックサーバントの代表者です。
1日2万件のPCR検査は国民に対しての約束・コミットメントです。
しかし、それが未達です。
政治の世界、国会では未達でも責任は問われないのでしょうが、ビジネスの世界では未達の場合はそのポジションを失います。
書棚の奥を探したら、『急ぎの仕事は忙しいヤツに頼め ソニー元副社長・大曽根幸三の成功金言53』(石田修大著:角川SSC新書)という古い本が出てきました。
そのなかでウォークマンを作ったときの話、安倍首相にも参考になるはずです。
ウオークマンは、井深大名誉会長の「小型のテープレコーダーに、再生だけでいいからステレオ回路を入れてくれないか」という依頼から始まった。
井深氏は海外出張の際、機内に教科書サイズの小型ステレオ録音機「TC-D5」を持ち込み、ヘッドホンでステレオ音楽を聴くのを楽しみにしていた。肩掛け型録音機の「デンスケ」を小型化した機種だったが、携帯用としては結構重かった。そこで、手のひらに載る小型モノラルタイプのテープレコーダー「プレスマン」のサイズで、ステレオ音楽を聴けるようにできないかと、言い出したのだ。
少し考えただけでも、難しい問題がいくつもあった。だが、作る前にそんなことを考えていては何もできない。「わかりました。やります」と答えて、テープレコーダー事業部の開発担当者に指示した。ところが、やはり現場からは否定的な反応が返ってきた。
そこで、担当者を集めて「井深さんは、こんなものを作れと言ってきた。できるわけがないと思う。だから、みんなでできない理由を挙げてくれ」と呼びかけた。まるまる2時間、専門知識を振りかざして、あれがダメ、これも無理と困難な理由がいくつも挙げられた。
頃合いを見計らって、「問題点はわかった。それらを解決すればできるということだな。それじゃ、やってみようじゃないか」と結論を下した。みんな、びっくりしたが、さんざん言いたい放題に話し合ったあとだけに、ガス抜き効果もあって、憑き物が落ちたように納得して作業に取りかかった。
しかし、この目標は未達で実際の検査件数は1日8000~9000件に止まっています。
臨床の現場からは「検査を増やしてほしい」「院内感染を防ぐためにも検査は絶対に必要」という悲鳴に近い要望が上がっています。
そしてこれはコロナウィルス感染に恐怖を持つ一般の国民もPCR検査を受けたいのです。
日本国の主権者は国民です。
公務員・官僚はパブリックサーバントです。
その最大の責務は国民の生命・財産を守ることです。
そして安倍首相はパブリックサーバントの代表者です。
1日2万件のPCR検査は国民に対しての約束・コミットメントです。
しかし、それが未達です。
政治の世界、国会では未達でも責任は問われないのでしょうが、ビジネスの世界では未達の場合はそのポジションを失います。
書棚の奥を探したら、『急ぎの仕事は忙しいヤツに頼め ソニー元副社長・大曽根幸三の成功金言53』(石田修大著:角川SSC新書)という古い本が出てきました。
そのなかでウォークマンを作ったときの話、安倍首相にも参考になるはずです。
ウオークマンは、井深大名誉会長の「小型のテープレコーダーに、再生だけでいいからステレオ回路を入れてくれないか」という依頼から始まった。
井深氏は海外出張の際、機内に教科書サイズの小型ステレオ録音機「TC-D5」を持ち込み、ヘッドホンでステレオ音楽を聴くのを楽しみにしていた。肩掛け型録音機の「デンスケ」を小型化した機種だったが、携帯用としては結構重かった。そこで、手のひらに載る小型モノラルタイプのテープレコーダー「プレスマン」のサイズで、ステレオ音楽を聴けるようにできないかと、言い出したのだ。
少し考えただけでも、難しい問題がいくつもあった。だが、作る前にそんなことを考えていては何もできない。「わかりました。やります」と答えて、テープレコーダー事業部の開発担当者に指示した。ところが、やはり現場からは否定的な反応が返ってきた。
そこで、担当者を集めて「井深さんは、こんなものを作れと言ってきた。できるわけがないと思う。だから、みんなでできない理由を挙げてくれ」と呼びかけた。まるまる2時間、専門知識を振りかざして、あれがダメ、これも無理と困難な理由がいくつも挙げられた。
頃合いを見計らって、「問題点はわかった。それらを解決すればできるということだな。それじゃ、やってみようじゃないか」と結論を下した。みんな、びっくりしたが、さんざん言いたい放題に話し合ったあとだけに、ガス抜き効果もあって、憑き物が落ちたように納得して作業に取りかかった。