さすが、週刊誌の記者さんですね。
臨場感あふれるルポを書かれています。
秘密パーティのスナック会場、床にはギリギリと縛られた和装麗人・ユリさんが転がされています.....。
一角の照明が上がり、真紅の絨毯に逆エビ後ろゾリに縛られた和装の女。
太ももの白さが緋縮緬を割る。つけ根が影になって、どう見ても女体。
みんな無関心な「てい」でグラスを傾、脇の女性(?)と濃厚なたわむれ。
転がされた和装は紅潮した顔で、猿轡の下から苦しげに息を弾ませ、のたうつ。
その拍子にたくましく怒張したものが、むき出しになる。
「縛られて、無視され、苛められるほど最高なのよ」
オリエさんがそっと耳打ちし、ハイヒールの先で猿轡のあたりをグッとこじ開ける。
「さあ、こんな人ほっといてみんな帰りましょう」
この一言が決定打。目が虚ろになり四肢がブルブルふるえたかと思うと、鮮やかなシルシが、緋縮緬にパァと散って生臭い匂いがムッと鼻をつく。
「さあ、これでユリは一巻の終わり。洗濯代が、また大変ねえ」
オリエさんは戒めを解きながら笑った。
女房にバレるのがこわい
「女装マニアのタイプはさまざまですが、ナルシズム(自己愛)というのが共通点。しかし変態とは絶対違います。女装が進むと男に抱かれたいと思う。S(サド)とM(マゾ)とホモがこれですね。だいたい女装の90%がM型で、Sは10%ぐらい。(会長・佐川一夫=仮名)
年齢別では、10代=3人、20代=5人、30代=8人、40代=10人、50代以上=6人(うち8人が独身)。
職業別では会社役員=7人、自営(開業医が多い)=4人、管理職=6人、公務員(助教授を含む)=6人、サラリーマン(財閥系大企業M社・S社を含む)=7人、学生=3人
女装マニアの段階は(助教授の)ユミちゃんは第一期。
次は外出しないが女装をクラブのだれかれに見せたい。
第三期は女装して、一般の女性に近づいてみる。
このときは2、3人連れ立って外出。男に声をかけられたらそれだけで暴発。
進んで第四期になると男が欲しくてたまらない。
ホルモン注射をしたり整形まで行く。
こうなるともう男に戻れないんです(佐川会長)
<11時30分頃>
この時間になってもまだ誰も席を立たない。
男と女のカップルから外れた女たちも、ほとんどメロメロになり絨毯のあちこちでゴロゴロ転がりながら、裾もあらわに、うめいたり、あえいだり。
僕もマユミさんとオリエさんの2人に翻弄され、頭はボーッとなり、身体がいうことをきかない。
マユミさんは火のような息づかいでオリエさんの裾に手を入れ、オリエさんは僕の膝に顔を伏せ、頭をふるわせる。
そのうちオリエさんが「アーっ」と声を上げてくずれる。
「あたし、着道楽だから」というエイコ(会社社長・47)さんも着物の裾を崩したまま、あえいでいる。
「わたしプリーツスカートを着て、はじめて喫茶店に入ったの。そしたら男の人が後ろからスカート引っ張るの。『女に見られたって』 カ――と火照っちゃって、それでも振り向けないのよ。思いきって歩いたらドサッと植木鉢が倒れて、勘違いってわかった時の恥ずかしさったら……。(カズコ・小児科医=40)
「このクラブのおかげでわたし会社勤めができるのよ。もちろん会社では秘密よ。誰だって私のことモーレツ社員だと思ってるわ。(エリコ・会社課長38)
<12時10分>
ようやく三々五々、席を立ち始める。
別室の化粧室、文字どおり『化粧落とす』室へけだるくのろのろと集まる。
さすがに、どの顔も鼻先の化粧がまだらにはげて、心なしか歓楽の後のむなしさが漂う。
外国ではもっとおおっぴらにこの種のクラブがあるそうだが、僕が見た限りでは、まだジメジメした感じは隠しきれない。
階段を上がって一歩踏み出すと、いつもの雑踏。先刻のことが夢のように思う。
「先ほどは…」と不意に声がかかる。
メガネと鞄の中年の紳士。まじまじと見るとこれがオリエさん。
「女房にバレないように化粧おとして、匂いが残ってないか、ものすごく気を使うんです。離婚騒ぎでも起こされちゃっあコトですからね。でも正直言って化粧落とすのが惜しくって、その時が一番つらいですね」
オリエさんは肩を落として人ごみに消えていった。
出所 『週刊ポスト 1972年4月14日号』
いかがでしたでしょうか。
52年前に行われて女装パーティですが、私が出ていたピーチ倶楽部の集会とあまり変わらないな、というのが私の感想でございます。それと和装美人が多かったようですが、これも52年前という時代だからでしょうか....。
臨場感あふれるルポを書かれています。
秘密パーティのスナック会場、床にはギリギリと縛られた和装麗人・ユリさんが転がされています.....。
一角の照明が上がり、真紅の絨毯に逆エビ後ろゾリに縛られた和装の女。
太ももの白さが緋縮緬を割る。つけ根が影になって、どう見ても女体。
みんな無関心な「てい」でグラスを傾、脇の女性(?)と濃厚なたわむれ。
転がされた和装は紅潮した顔で、猿轡の下から苦しげに息を弾ませ、のたうつ。
その拍子にたくましく怒張したものが、むき出しになる。
「縛られて、無視され、苛められるほど最高なのよ」
オリエさんがそっと耳打ちし、ハイヒールの先で猿轡のあたりをグッとこじ開ける。
「さあ、こんな人ほっといてみんな帰りましょう」
この一言が決定打。目が虚ろになり四肢がブルブルふるえたかと思うと、鮮やかなシルシが、緋縮緬にパァと散って生臭い匂いがムッと鼻をつく。
「さあ、これでユリは一巻の終わり。洗濯代が、また大変ねえ」
オリエさんは戒めを解きながら笑った。
女房にバレるのがこわい
「女装マニアのタイプはさまざまですが、ナルシズム(自己愛)というのが共通点。しかし変態とは絶対違います。女装が進むと男に抱かれたいと思う。S(サド)とM(マゾ)とホモがこれですね。だいたい女装の90%がM型で、Sは10%ぐらい。(会長・佐川一夫=仮名)
年齢別では、10代=3人、20代=5人、30代=8人、40代=10人、50代以上=6人(うち8人が独身)。
職業別では会社役員=7人、自営(開業医が多い)=4人、管理職=6人、公務員(助教授を含む)=6人、サラリーマン(財閥系大企業M社・S社を含む)=7人、学生=3人
女装マニアの段階は(助教授の)ユミちゃんは第一期。
次は外出しないが女装をクラブのだれかれに見せたい。
第三期は女装して、一般の女性に近づいてみる。
このときは2、3人連れ立って外出。男に声をかけられたらそれだけで暴発。
進んで第四期になると男が欲しくてたまらない。
ホルモン注射をしたり整形まで行く。
こうなるともう男に戻れないんです(佐川会長)
<11時30分頃>
この時間になってもまだ誰も席を立たない。
男と女のカップルから外れた女たちも、ほとんどメロメロになり絨毯のあちこちでゴロゴロ転がりながら、裾もあらわに、うめいたり、あえいだり。
僕もマユミさんとオリエさんの2人に翻弄され、頭はボーッとなり、身体がいうことをきかない。
マユミさんは火のような息づかいでオリエさんの裾に手を入れ、オリエさんは僕の膝に顔を伏せ、頭をふるわせる。
そのうちオリエさんが「アーっ」と声を上げてくずれる。
「あたし、着道楽だから」というエイコ(会社社長・47)さんも着物の裾を崩したまま、あえいでいる。
「わたしプリーツスカートを着て、はじめて喫茶店に入ったの。そしたら男の人が後ろからスカート引っ張るの。『女に見られたって』 カ――と火照っちゃって、それでも振り向けないのよ。思いきって歩いたらドサッと植木鉢が倒れて、勘違いってわかった時の恥ずかしさったら……。(カズコ・小児科医=40)
「このクラブのおかげでわたし会社勤めができるのよ。もちろん会社では秘密よ。誰だって私のことモーレツ社員だと思ってるわ。(エリコ・会社課長38)
<12時10分>
ようやく三々五々、席を立ち始める。
別室の化粧室、文字どおり『化粧落とす』室へけだるくのろのろと集まる。
さすがに、どの顔も鼻先の化粧がまだらにはげて、心なしか歓楽の後のむなしさが漂う。
外国ではもっとおおっぴらにこの種のクラブがあるそうだが、僕が見た限りでは、まだジメジメした感じは隠しきれない。
階段を上がって一歩踏み出すと、いつもの雑踏。先刻のことが夢のように思う。
「先ほどは…」と不意に声がかかる。
メガネと鞄の中年の紳士。まじまじと見るとこれがオリエさん。
「女房にバレないように化粧おとして、匂いが残ってないか、ものすごく気を使うんです。離婚騒ぎでも起こされちゃっあコトですからね。でも正直言って化粧落とすのが惜しくって、その時が一番つらいですね」
オリエさんは肩を落として人ごみに消えていった。
出所 『週刊ポスト 1972年4月14日号』
いかがでしたでしょうか。
52年前に行われて女装パーティですが、私が出ていたピーチ倶楽部の集会とあまり変わらないな、というのが私の感想でございます。それと和装美人が多かったようですが、これも52年前という時代だからでしょうか....。
そういう唄がありました。
さっきまで、夢中で化粧して、紅い腰巻き、肌襦袢の女、ブラジャーにナイロンのパンティ、すべすべのスリップの女だった。
女として恥ずかしめられ、男のものを舐め、しゃぶり、硬くなった男性器を突き立てられる。
しごかれて、メス逝きして、果てる。わずか10ミリリットルの白濁を射精するために、男から女になる。
「何でこんなことをしているのか」といつも思うけれど、繰り返してしまうのが、女装者の悲しい性(さが)。
「女装は、死ぬまでやめられないよ」と、どこかのママが言い切る。
>祭りの後の寂しさ... への返信
>繰り返してしまうのが、女装者の悲しい性(さが)。
この悲しさ、この寂しさを持つ女装者に私は惹きつけられているのかもしれません。