ミクロもマクロも

心理カウンセラーが気ままに書き続ける当たり前

百年の孤独

2006-09-26 21:36:14 | Weblog
「私。ねえ、今夜店に来られない?あなたに声かけてって、ご指名よ」
朝8時過ぎの電話の主は、中学・高校同じ学校へ通った同期の女性、
新橋の小料理屋のオーナー。
「ちょっと、まさか、また~?」
「ええ、そう今夜。来られるわよね。じゃ、待ってるからね」

ええ行きました。5時過ぎに着いて、しばし女同士の話。
次々と到着。中学同期の男達3人。
「なんなの、今日は月曜日よ」
「まあ、いいじゃない。乾杯!久しぶり!」
悲しい枕詞を持つビール。それは、とりあえずという。
私達の間柄は、セルフサービスのビールよ。勝手に冷蔵庫からね。
途中から、『百年の孤独』なる焼酎を持ってきた、永遠の少年ヒロユキクン。
「百年の孤独なんてお酒があるの?私はノーベル文学賞対象になった
コロンビアの作家ガルシアのそれしか知らないもの」
さあ、そこから文学談義。
メチャメチャ楽しかったわ~~。ああ、こういう時を持てる幸せ。朝の電話が
なければ味わえなかったの、だから彼女に感謝よ。
美味しいつまみが次々と出て、山本周五郎、司馬遼太郎、渡辺淳一ETC.
「ねえ、浅田次郎を抜きには出来ないでしょう?」
「そうそう、秀逸だったのが『プリズンホテル』あれが最高だな」
「明日『中原の虹』って本が発売よ。僕はこの本を書きたくて作家になった
っていう『蒼弓の昴』あれは面白かったわ。中国なら宮城谷もね」

「古い話だけど、大江健三郎のノーベル賞、納得した?」
「あれは、かなり裏で働きかけたんだよ」
「もう、何言ってるんだか理解できない、まだ三島の方がいいって思わない?」
「ああ、よかった。大江の本を読むと、俺はバカなんじゃないかって思ってたから、
そうか、わかんなくてもいいんだ」って、永遠の少年。
「まあ、理屈っぽいところは三島もそうなんだけど、耽美派?美しいって感じる
ところが大違いよね。私、大江の作品が好きですって人は信用しないし、近づかない」
「やっぱり山本周五郎だよ、日本人は」
「あの感性。たたずまいがいいわね。芯が通ってる、日本人のよさがね」
「1人の作家のいい作品に出会うと全部読みたくなるよね。池波正太郎とか」
「お前に、大学の頃だったかなあ、『坂の上の雲』を読めって言われて読んで、
それから司馬遼だよ」
「そう、『峠』あれも泣かすよ」
「私も、司馬遼の本は全部読んだと思ってたし、話は知ってたから読んだって思い込
んでたら、読んでなくて、この前BOOK OFFで買ってきたわ。ありがたい、ありがた
いBOOK OFFよ。
でも、この前読んだ本は濃厚だったわよ。これは世界で500万部売れたっていう最近
の本よ。ロスに住むスペイン人が書いたバルセロナの話。ミステリーなんだけど、本
の墓場なんて切り口で始まるんだけど、グイグイ引きこまれるわよ。一気に読んだわ。
是非読んでみて。それから『ダ・ヴィンチ・コード』のダン・ブラウンが書いた
『天使と悪魔』あれも度肝を抜くテーマよ。こっちも一気に読めるわ。
ところで、出てくるちょっと前に届いた雑誌に若山牧水の短歌があってね、パラパラ
ってめくってたら目に止まって。そう、これ!みんなに言って聞かそう!だったんだ
けど、結構有名な歌って記憶だったけど、忘れちゃった。ウン、人生には楽しみは色々
あるけれど、酒なくしてなんの人生ぞ、っていうそんな歌。まさにそうでしょう?み
んなには」
「そう、酒あっての人生!」

「春樹がノーベル賞に近いよ」
「そうそう、カフカ賞を貰ったしね。対象が『海辺のカフカ』ちょっと出来過ぎって
感じもしないでもないけどね。でも、春樹はいい!好き」
「あの本は良かったよね?」
「ええ、存在の次元が違うなんて」
「俺、読んでないなあ」
「あれは、カフカは読むべきだよお前」
「そう、永遠の少年が読まないのはいけないわ。コラッ少年!読みなさいね」

渡辺淳一に至っては、男達がけっこう高評価をしたのが『失楽園』。私は嫌いよって。
「そうかなあ、かなりプラトニックな感じも受けたけど」
「そうお?男の身勝手さの方が強く残ったし、オバちゃん達がキャーキャー言って、
映画館は長蛇の列だったそうよ、もう恥ずかしくて。あの手の話は却下、私は」
「でも、最近新聞に連載されてるのは、おいおい、そんなわきゃーねえだろうが!
って、4回でやめたよ読むのを」
「さっきは3回て言ってたぞ」
「ハハハ、そうだったか?」
「なんとか言って、もう好きなんだからぁ」

来月ご夫婦でカナダ旅行を計画のヒロユキクン。
趣味はフルマラソンの会社経営男は、ピースボートで来年世界一周へ申し込み済み。
ニューヨーク、パリは押さえて、あとは気の向くまま足の向くまま旅行を決めている
不動産関係の仕事をしている男、
「どのくらい行ってるんだ?」
「ニューヨークは2週間、パリは10日間、あとはそのとき次第」
「なら、スペインにも行ってこいよ」
「スペインかぁ」
この二人は
「なんで、女房と行かなきゃなんないんだよ」
「エーッ、なんで奥さんと行かないの?」ヒロクン。
「これが、大方の男の考えることよ。あなたは別枠」
「考えられない」
新橋駅へ向かう間中、「行こうよ、一緒に俺とニューヨークへ行こう」
「私は惚れた男とじゃなきゃ行かないの、楽しんでらっしゃいね」
あ~ぁ、男っていう生き物はしゃあない生き物です。
でも、この3人は、頭のいい、珍しく私がそう思える男達。
次回は、来年、旅行話を聞けることでしょう。楽しみだわ。
いってらっしゃ~い!

そして、今日。雨の中を、テクテクと英会話スクールへ。
ナオコサンへはメールで、打ち合わせ。後で落ち会うことを。
可愛いポリ-ちゃんの授業が始まります。
先生の話を聞かないヒデオサン。
「HIdeo,look,look!」
って言われてもなにやら書いての自分の世界。やっと気づく始末。そして、私に聞
いてくるから
「Teacher! please」
って、私は無視。こういうのが迷惑と思わない神経。貴重な人の時間を搾取なのよ!
ご近所の会長夫人。旅行に何を持っていくか?の質問に、
「ビトン!」・・・・・出たーーーー!
「NO! example 、 a guidebook,a camera.OK?」
「ああ、そういうことね」

授業終わり。ミヨコサンの耳元で
「サイゼリアで待ってます。知らん振りでいらしてね」
皆さんに「Bye bye.See you」
さーっと階段を駆け下りて、・・・・・サイゼリアで、ミヨコサン、ナオコサンと私。
「声かけられなかった?」
「かけられましたよ。それで、私は今から買い物ですから失礼しますって言ったら、
なんだか今日はみんな忙しそうだなぁって、ぼやいてました」ナオコサン。
「では、ディーン先生の件。OKして下さいましたから詰めましょう。でも、今のとこ
ろ他の人は予定してませんから、そのおつもりでね。ビトンなんて固有名詞を出す方
も、入れません。大筋のところで同じ方向をみてるってことが大事って思うの。価値
観があまりに違う人とは、不協和音が生じやすいって思うのよ。だから、聞かれたら
とぼけてね」

ミヨコサンはお孫さんのお相手だそうで、先にお帰りになられて、ナオコサンと
国内留学の話と、久しぶりに駅前で会ったモルモン教の宣教師達の話から、無料英会
話に行ってみる?
2~3年前の体験談をして、近くに出来た教会へは行ったことはないけど、宣教師が
「お待ちしてます」って言ってくれたことだし、ためしに覗いてみない?
言葉は、聞く回数が多ければ多いほどいいでしょう?チャンスは掴むべし!よ。