髪の毛をひっつめにして、少しずっしりとした風のザックを背負い、
彼は新宿の雑踏の中から現れました。5ヶ月ぶりの再会で、しかも2回しか
会っていない間柄。グアテマラで、日本人が経営する民宿で1回。
私が借りていた家で、夜中までオシャベリ1回。その後は、太平洋を挟んだ
メイル交換が時々。
その彼は、中米を陸路南下、そして一気にアルゼンチンまで飛んで、南極に
もっとも近いというアルゼンチンの、最端の島から、当初の予定通りイース
ター島のモアイ達に会って、そのチリから北上。
今や、世界中を回る日本人も少なくなく、旅行記もあまた出ているけれど、
知らない人の話より、知り合いのそれのほうが、もっともっと面白いという
ものよね。私は、グアテマラで生活をしていて、旅行、観光はなしだったか
ら、彼と会う、旅行話を聞けるを、楽しみにしていたのです。
雑踏が苦手の私が、イソイソと出てきて、何かって言うと、すぐテレビの
中継地点になる、新宿駅南口で待ち合わせ。メイルで、いでたちの説明。
何しろもの凄い人々の往来なのですもの。
手近のカフェに入って、分厚~いアルバムをザックの中から取り出して、
1冊目は、スタートとなったメキシコの写真から。このメキシコでは、淡い
恋も生まれたけれど、さっさと同国人(ドイツ)にさらわれちゃったそう。
「ドイツ人?まずそう」
「いえ、それが小柄で髪の毛は黒く、可愛い子だったのですよ」
たった1日だけの恋物語も聞かせてもらったり、解説つきの被写体が、生き
生きとしてくる旅物語。
昔、義兄の中国人が
「レイコサン、お金持ちになったらナスカの地上絵を見に行こうね」
って、言ってたのよ。もちろん、
「行こう!」
そのナスカは、お金持ちにならずとも、それしか売りがないその地だから、
観光客を乗せたセスナ機は頻繁に飛ぶのですって。手ごろな金額よ。彼が
写したその地上絵は、
白っぽい線が何本か写ってただけ。
「感想は?」
「ああ、これね。です」
ですって。
ある所で、現地の女性とすれ違った時、
「ダニエル?」
って。
又、中米では、何回もパスポートの提示を求められ、知り合った人たちも
「なに人?」
「ハポネス(日本人)」
「じゃ、お母さんは?」
「もちろん、ハポネサ」
こんな光景の中の彼は、そのダニエル話を同宿の外国人たちに話して大受け。
その後、行く先々で、見知らぬ旅行者達が、
「君なんだね、ダニエルって」
ってことになって、かなり有名な話になってたというお話。
今回、初めてお顔をジックリ見せてもらって、
「ねえ、本当に純粋?」
「ええ、そうですよ」
「ちょっと、お母様の写真をもう一回見せて」
今回の旅で出会った人たちの顔写真。最後にご両親のお顔も。お美しいお母様
のお顔は、
「ウ~ン、やっぱり入ってるわねえ。何しろ外国とご縁の深いお家ですものね」
「フフ、そう思いますか?あんまり詳しく家系のことは知らないのですよ」
「決まりだわね。今後はダニーって呼ぼう!」
「ええ、自分でも悪くないなって、思うようになってるのですよ」
純粋日本人のご面相に外国人名をつけて呼び合ってる、すこうし脳みそが薄い
知り合いも居るけど、彼には日本名も悪くはないけど、ダニエル、ダニーのほ
うがお似合いの顔かたち。
今後の仕事、本、(期せずしてお互いに『ゲバラ』の本を読んでたのにはちょ
っと驚いたけど)、インドの占い者の話って、気が付いたら6時間は経ってた
のよ。もちろん、レストランに場所換えして、ランチも取ったけど、その間も
お話が途絶える事はなかったわね。
今は亡き『龍角散』の社長が言ってたし、我が母も。少なくとも前後10才は
違う友人を持ちなさいって。
ダニー?軽~く、親子ほどの違いはあるわね。
「厭じゃない?」
「いいえ、年令が違う人とお話するのって、僕好きなんです」
とても仲の良いご両親ですって。そんな親御さんに育てられたダニーは、幸せな
男の子だと思います。ネ?
「インドの占い者は、来る人の運命を当てるんですって」
「ええ、知ってるわ。世界中の人って聞いてたけど、それは不可能よね」
「そこへ行く人。来る人がわかるって、すごいですよね」
「ええ。自分のちっぽけな世界観から外れている人、事っていっぱいあるわ。
だから、バカにはしない。しかも、インドよ。哲学と神秘の国ですものねえ」
「行こうかなあ」
「その時は、一声かけてね。タージマハールに行って、その占い者に会うってね」
やっぱり今日も幸せな1日でした。
彼は新宿の雑踏の中から現れました。5ヶ月ぶりの再会で、しかも2回しか
会っていない間柄。グアテマラで、日本人が経営する民宿で1回。
私が借りていた家で、夜中までオシャベリ1回。その後は、太平洋を挟んだ
メイル交換が時々。
その彼は、中米を陸路南下、そして一気にアルゼンチンまで飛んで、南極に
もっとも近いというアルゼンチンの、最端の島から、当初の予定通りイース
ター島のモアイ達に会って、そのチリから北上。
今や、世界中を回る日本人も少なくなく、旅行記もあまた出ているけれど、
知らない人の話より、知り合いのそれのほうが、もっともっと面白いという
ものよね。私は、グアテマラで生活をしていて、旅行、観光はなしだったか
ら、彼と会う、旅行話を聞けるを、楽しみにしていたのです。
雑踏が苦手の私が、イソイソと出てきて、何かって言うと、すぐテレビの
中継地点になる、新宿駅南口で待ち合わせ。メイルで、いでたちの説明。
何しろもの凄い人々の往来なのですもの。
手近のカフェに入って、分厚~いアルバムをザックの中から取り出して、
1冊目は、スタートとなったメキシコの写真から。このメキシコでは、淡い
恋も生まれたけれど、さっさと同国人(ドイツ)にさらわれちゃったそう。
「ドイツ人?まずそう」
「いえ、それが小柄で髪の毛は黒く、可愛い子だったのですよ」
たった1日だけの恋物語も聞かせてもらったり、解説つきの被写体が、生き
生きとしてくる旅物語。
昔、義兄の中国人が
「レイコサン、お金持ちになったらナスカの地上絵を見に行こうね」
って、言ってたのよ。もちろん、
「行こう!」
そのナスカは、お金持ちにならずとも、それしか売りがないその地だから、
観光客を乗せたセスナ機は頻繁に飛ぶのですって。手ごろな金額よ。彼が
写したその地上絵は、
白っぽい線が何本か写ってただけ。
「感想は?」
「ああ、これね。です」
ですって。
ある所で、現地の女性とすれ違った時、
「ダニエル?」
って。
又、中米では、何回もパスポートの提示を求められ、知り合った人たちも
「なに人?」
「ハポネス(日本人)」
「じゃ、お母さんは?」
「もちろん、ハポネサ」
こんな光景の中の彼は、そのダニエル話を同宿の外国人たちに話して大受け。
その後、行く先々で、見知らぬ旅行者達が、
「君なんだね、ダニエルって」
ってことになって、かなり有名な話になってたというお話。
今回、初めてお顔をジックリ見せてもらって、
「ねえ、本当に純粋?」
「ええ、そうですよ」
「ちょっと、お母様の写真をもう一回見せて」
今回の旅で出会った人たちの顔写真。最後にご両親のお顔も。お美しいお母様
のお顔は、
「ウ~ン、やっぱり入ってるわねえ。何しろ外国とご縁の深いお家ですものね」
「フフ、そう思いますか?あんまり詳しく家系のことは知らないのですよ」
「決まりだわね。今後はダニーって呼ぼう!」
「ええ、自分でも悪くないなって、思うようになってるのですよ」
純粋日本人のご面相に外国人名をつけて呼び合ってる、すこうし脳みそが薄い
知り合いも居るけど、彼には日本名も悪くはないけど、ダニエル、ダニーのほ
うがお似合いの顔かたち。
今後の仕事、本、(期せずしてお互いに『ゲバラ』の本を読んでたのにはちょ
っと驚いたけど)、インドの占い者の話って、気が付いたら6時間は経ってた
のよ。もちろん、レストランに場所換えして、ランチも取ったけど、その間も
お話が途絶える事はなかったわね。
今は亡き『龍角散』の社長が言ってたし、我が母も。少なくとも前後10才は
違う友人を持ちなさいって。
ダニー?軽~く、親子ほどの違いはあるわね。
「厭じゃない?」
「いいえ、年令が違う人とお話するのって、僕好きなんです」
とても仲の良いご両親ですって。そんな親御さんに育てられたダニーは、幸せな
男の子だと思います。ネ?
「インドの占い者は、来る人の運命を当てるんですって」
「ええ、知ってるわ。世界中の人って聞いてたけど、それは不可能よね」
「そこへ行く人。来る人がわかるって、すごいですよね」
「ええ。自分のちっぽけな世界観から外れている人、事っていっぱいあるわ。
だから、バカにはしない。しかも、インドよ。哲学と神秘の国ですものねえ」
「行こうかなあ」
「その時は、一声かけてね。タージマハールに行って、その占い者に会うってね」
やっぱり今日も幸せな1日でした。
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