蜜蜂キックロの海外出張(4)

2018-08-28 05:52:58 | 童話
『ふぅ~ん、カナダではカリブーという動物のステーキに人気があるみたいだけれど、お肉を焼く時に蜂蜜を使うんだね。そうするとお肉が柔らかくなり、冷えても硬くならないのか。』

イタリアへ行った僕達の仲間の蜜蜂は、イタリアの蜜蜂の巣箱から飛んで、おいしい料理を探しに行きました。
『やっぱりイタリアではパスタがおいしいんだよね。パスタのソースを作る時に蜂蜜を入れて、もっとおいしくしているんだね。』
と連絡が有りました。

また、フランスへ行った蜜蜂の仲間からは、
『フランスではチーズに蜂蜜をかけて食べるのが多いよ。』
と連絡が有りました。

そして、アメリカへ行った僕達の仲間の蜜蜂から、
『牛肉のステーキをもっとおいしくするために蜂蜜を付けて料理をしていたよ。』と連絡が有りました。

また、オーストラリアへ行った蜜蜂の仲間からは、
『蜂蜜と味噌とニンニクを細かくして混ぜたものを、野菜や、ゆでたお肉につけたり、つけて焼いたりして食べるとおいしんだよ。』
と連絡が有りました。

最後に、ブラジルへ行った蜜蜂の仲間からは、
『鶏の肉を小さくして、蜂蜜にお塩やスパイスを混ぜたものに漬け込み、野菜にバナナを加えたものを細かくして炒めるとすごくおいしいんだよ。』
と連絡が有りました。

そして、カナダから帰って来た僕達が空港で待っていると、アメリカやブラジルやイタリアやフランス、それとオーストラリアへ行っていた蜜蜂が全員帰って来ました。

『みんな頑張ってくれてありがとう、これでおいしいレストランが作れるよ。』
と僕達の世話をしてくれているオジさんが喜びました。
オジさんは、蜂蜜を使ったおいしい料理の日本料理店を持っていますが、外国の料理のお店を造りたかったのです。

翌日からオジさんは外国料理のレストランを造り始めました。
レストランは大きな六角形をしていて、まるでミツバチの巣のようです。

一番のドアはカナダ料理のお店になっていて、カリブーのステーキをやさしく焼いて柔らかくしています。

二番目のドアを開けると、アメリカ料理のお店になっていて、牛肉のステーキがおいしく食べられます。

三番目のドアを開けると、ブラジル料理のお店になっていて、このお店も柔らかくおいしいお肉を食べることができます。

四番目のドアを開けると、オーストラリア料理のお店になっていて、蜂蜜と味噌とニンニクを細かくして混ぜたものを、野菜や、ゆでたお肉につけたり、つけて焼いたりして食べるがおいしく食べられます。

五番目のドアを開けると、イタリア料理のお店になっていて、おいしいパスタが食べられます。

六番目のドアを開けると、フランス料理のお店になっていて、チーズに蜂蜜をかけた料理がおいしく食べられます。
これで六角形のお店になっています。
『うわっ、どのお店の料理もおいしそうだね。』

ある日、オジさんが僕にお話しをしました。
『キックロ、頼みがあるんだけれど、おいしい料理を探すために、また外国へ出張して欲しいんだけれど、行ってくれるかい?』
『また別のレストランを造るの?』
『そうだよ、もっとたくさんの人に、おいしい蜂蜜料理を食べてもらいたいんだ。』
『うん、いいよ。』
そして、僕とオジさんは次の外国出張の準備をしています。

  おしまい