大きな大きな縄跳び(1)

2019-08-22 06:49:47 | 童話
『うわぁ~、雨が降ってきた。』
空が急に暗くなってカミナリが鳴り、大粒の雨が降ってきだしたので、僕と友達は近くのコンビニで雨宿りをさせてもらいました。
ゴロゴロ、ピカッ、ゴロゴロゴロ。
『うわっ、カミナリだ。』
『カミナリだ。』
しばらくして、雨がやんで空が明るくなってきました。
『さっきのカミナリはこわかったね。』
『そうだね、すごかったね。』

二人でコンビニの外へ出ると、大きな虹が出ていました。
『わぁ~、きれいだね。』
『そうだね、すごくきれいだね。』
『ねぇ、この虹は形がハッキリしているので、長縄跳びをしている時の縄みたいだね。これで縄跳びをすることができるかなぁ。』
『ええっ、こんな大きな縄跳びは回せないよ。』
『そうだね。どうしたら回せるか考えてみようよ。』
『そうだね。』

その次の日、僕達は大きな虹で縄跳びをする方法を幼稚園でみんなと相談しました。
『虹は縄跳びの縄のように持つことができるのかなぁ?』
『何人くらいなら虹を回せるのかぁ?』
『虹は手で持っても熱くないのかなぁ?』
『雨が降ったあとは、いつも虹が出るのかなぁ?』
『虹は回しても切れないのかなぁ?』
『回した時に、虹はどんな音がするのかなぁ?』
『回した時に虹の色がバラバラにならないのかなぁ?』
『虹をこわしてしまったら、次から虹はもう出なくなってしまうんじゃないかのかなぁ?』
『家がいっぱい有る所にでた虹を、縄跳びができる広場まで持って行くことができるのかなぁ?』
『何人くらいが一緒に縄跳びができるのかなぁ?』
みんなで相談しましたが良い方法は出ないので、僕達は今度虹が出たら、虹の近くまで行って調べることにしました。