100才の小学生(1)

2020-10-26 11:12:14 | 童話
ここは小さな村の小学校で、生徒はたくさんの動物や木やお花です。
人間は100才以上の人だけが生徒になることができます。だけれど、この学校には先生はいません。みんなが生徒で、みんなが先生です。

今の人間の生徒は、鈴木ヨシさんと、田中トメさんと、山田熊太郎さんの三人だけです。
国語や算数や社会の勉強はしません。勉強をするのは、掃除や片付けと、みんなと仲良くする方法を勉強します。
そして、みんなが自分の所へ帰った時に勉強した事を行ないます。

掃除をする班は、公園や道路の落葉とゴミを拾い集めてゴミ箱に入れます。これは、イヌさんやタヌキさんやキツネさんが行ない、終ったら小学校で落葉やゴミの数を報告します。
そうして、どうしたらゴミが捨てられなくなるのか小学校で発表します。
また、きれいだった場所や、汚れていた場所、そうして、掃除にかかった時間も報告をします。

だけれど、ネコさんは掃除をうまくできないので他の事をやります。
ネコさんは長い時間続けて掃除をする事ができないのです。

片付けする班は、アライグマさんとネズミさんが行ないます。
特にアライグマさんは良く洗ってから片付けます。

みんなと仲良くする方法の班は、
馬さんと牛さんがリーダーになって、木やお花のみんなと相談して決めます。

では、人間の鈴木ヨシさんと、田中トメさんと、山田熊太郎さんは何をしているのでしょうか?
三人とも100才以上なのでたくさんの事を知っているので、みんなが相談に来ます。
掃除の事は鈴木ヨシさんに相談し、
片付けのことは田中トメさんに相談し、
みんなと仲良くする方法の事は山田熊太郎さんに相談します。