僕の元気君(6)

2014-09-25 20:58:29 | 童話
だけど、友達の所に元気君が来たら、僕の元気君はどうなるの?
そうか、友達の元気君と僕の元気君とは別なんだね。

元気君は何人くらい居るの?
そうか、数えきれないくらい居るのか。

元気君はいつまで僕の所に居ることかできるの?
えっ、小学6年生までなの?

もっと永く一緒に居られないの?

そうか、元気君はたくさん居ても、子供の方がもっとたくさん居るから、次の子供の所へ行かないといけないんだね。

それでは後2年、僕と一緒に居られるね。

えっ、僕が悪い子になると元気君は直ぐ居なくなってしまうの?
そんなのイヤだよ。
良い子にしているから居なくなったらダメだよ。
約束の指きりだよ。

僕の元気君(5)

2014-09-24 21:10:17 | 童話
ふぅ~ん、学校の勉強や宿題をちゃんとやるだけじゃなくて、年寄りや小さい子に親切にしていると元気君が来るんだね。

そうだね、元気君が僕の所に来るようになる前に、僕は年寄りの人に電車の座席を代わってあげていたし、迷子の子を交番に連れて行ってあげた事もあるよ。
それと、妹が転んでケガをした時に薬を塗ってバンソウコウを付けてあげたりもしたよ。

でも、みんなやっている事じゃないのかなぁ。
そうか、1回だけではなく、いつも、ずっとやっていないといけないんだね。

僕は電車やバスの中では、年寄りにいつも席を代わってあげているよ。

よしっ、友達に教えてあげよう。
友達にも元気君が来るといいんだけれどね。

僕の元気君(4)

2014-09-23 08:32:05 | 童話
なんだ元気君、そこに居たの。
友達が会いたいと言っていたけれど、会えないのかなぁ。

えっ、会っても見えないし、声も聞こえないの。
やっぱり友達には見えないのか、残念だなぁ。

君は僕だけの元気君だから他の人には会っていても、見えないし声も聞こえないのだね。
見えるようになるのには、どうすればいいのかなあ。

そうだ、友達も友達だけの元気君ができるすればいいんだ。

それにはどうすればいいの?

僕の元気君(3)

2014-09-22 21:12:59 | 童話
それから、昨日隣りの男の子が転んで足をすりむいたので、
元気君が行ってバンソウコウになっていたんだ。

だけど、すぐ良くなったので、今日帰って来たんだ。

『元気君はすごいんだね。』
元気君は勉強も教えてくれるんだよ。
勉強を教える時は先生に変わるんだ。

『ふぅ~ん。元気君は今どこに居るの?』
今はね、う~んとね、居ないね。

『僕はもう帰るから、元気君が来たら教えて。』
ああ、いいよ。

僕の元気君(2)

2014-09-21 08:54:28 | 童話
先月は病気で入院している女の子の所へずっと行っていたよ。

『その女の子は元気になったの?』
うん、元気になって退院したから、また僕の所に帰って来たんだ。

『その女の子の所に居る時は、何になっていたの?』
最初は絵本になって、女の子のお母さんに読んでもらっていたんだ。
そして、元気になり始めてからは上履きになって、足を優しく包んでいたんだって。

『ふぅ~ん、元気君ってすごいんだね。』

そうだよ、僕の元気君はすごいんだよ。