お話君のお話(3)

2015-02-18 21:21:59 | 童話
僕のところにいるお話君は、友達のところにもいるのかなぁ。

友達みんなのところに、お話君がいるといいね。

「ねえお母さん、友達みんなのところにお話君はいるの。」

「ええ、みんなにひとりずつお話君がいますよ。」

「ねえお母さん、お父さんにはどうしてお話君がいないの。」

「そうね、お父さんも子供のころにはお話君がいっしょにいたのよ。」

「だけどね、お話君はたくさんいないので、ちいさな子のところへ行ってしまったのよ。」

                おしまい

お話君のお話(2)

2015-02-17 20:57:16 | 童話
学校で先生や友達とお話している時も、お話君は僕のそばにいます。

お父さんが会社でお話をしている時には、お父さんのそばにお話君はいません。

お母さんが病院やスーパーでお話をしている時には、お母さんのそばにお話君はいません。

僕が寝ている時には、お話君も寝ています。

僕がくしゃみをすると、お話君もくしゃみをします。

僕が病気で寝ている時は、お話君はおふとんの中で僕を温かくしてくれます。

僕が元気になって外で走っている時に お話君も僕といっしょに走ります。

僕が自転車に乗っている時にお話君は、僕が転んでけがをしないように、いつも注意してくれます。

運動会で僕が一等になった時にお話君は、よくがんばったねとほめてくれます。

僕がビリの時にお話君は、今度がんばろうねとはげましてくれます。

お話君のお話(1)

2015-02-16 21:05:44 | 童話
お話君はお話が大好きです。

お話君は、僕がお母さんとお話しをする時も、お父さんとお話しをする時も、そばにいっしょにいます。

僕がポチとお話しする時も、タマとお話しする時も、ずっとそばにいます。

お母さんやお父さんとお話をしている時に、僕が笑うとお話君も笑います。

お母さんやお父さんからしかられて、僕が泣いている時にはお話君は、僕のそばにはいません。

丘の上でゴロゴロふわり(13)

2015-02-13 21:39:53 | 童話
僕は今度また、あの丘へ行った時に、どれくらいの高さまで浮かび上がる事ができるのか、試してみようと思っています。

そして、またいつか、あの丘に連れて行ってくれるのを楽しみにしています。

君もこの丘に来て、ゴロゴロゴロ、ゴロゴロゴロと転がると、湖の精のおじいさんが遊びをくれて浮かび上がると思うよ。

君もおじいさんに浮かび上がることができるようにしてもらったら、僕に教えてほしいんだ。

そうしたら一緒に浮かび上がって遊ぼうね。

             おしまい

丘の上でゴロゴロふわり(12)

2015-02-12 21:42:47 | 童話
そして、もう家に帰る時間になったので、また4人で一列になって駅まで歩いてから電車で帰りました。

『お姉ちゃん、すごかったよね。ふわふわと浮かんでいたんだよね。』
『そうよね、すごかったわよね。』

お父さんとお母さんも電車の中で
『不思議ね。』
『そうだね、どうしてなのかなぁ。』
とお話をしていました。

お父さんが
『あの丘は何か特別な力の有るパワースポットなのかなぁ。』
と言いました。

だけど僕は
『違うよ、湖の精のおじいさんがやってくれたんだよ。』
と小さく言いました。

それから、僕達は家の中でゴロゴロと転がってみたが浮かび上がりません。

お姉ちゃんと手をつないで転がってみたが浮かび上がらなかったのです。