2週続けて、仕事を終えてそのまんま、少しの休憩で深夜に車に飛び乗って、高速走らせた。
関越から上信越、降りてからの未舗装路の険しい山道が長いから、上里ではとっとと地紛うどんをかき込んで、またハンドルを握った。
一人前の量がコシがあるだけに多いから、同行者に半分は喰わせてやった。
・・・あんたも60過ぎたんだから、単独登山はそろそろ怖いからやめておきなさいよ
土曜日に、80歳過ぎた八丁堀のビル・オーナーのお婆ちゃんにそう言われた。
大学や教鞭をとった都立高校では登山部の顧問をして、日本だけでなく世界中の有名な山は登って来てるお婆様。
すでに有名でない山ばかり登ってる俺の話を聞くのが唯一の楽しみになってるが、今週は有楽町で個展を開くからその話に出掛けて、口が酸っぱくなるほど言われたばかりだった。
従妹の70過ぎのオバハンが、山梨に山菜採りに旦那と出掛けて、静脈瘤の体質だったために山の中で意識を失って、ドクターヘリで山梨の病院に運ばれたが、意識に障害が残ったらしい。
・・・同行者がいたから、死なずに済んだのよ
俺は、すでに障害を負ってるから、これ以上の障害を負って生きるくらいなら山で死ぬよ・・・そう言い放ってると・・・母親のようにこっ酷く怒られた。
都会の痴呆で阿呆な人間の中で死ぬくらいなら、山の獣の餌になってやったほうが、よほどにマシだろうな。
くも膜下出血か・・・俺は、雲の上にいることのほうが、多い。
信州の2000mを超える山々は、想った通り、当たり前のように絶景だった。
人もいないし、360度の展望、雪を乗せた妙高から南・北アルプス、八ヶ岳、御嶽山、妙義に日光の山々、谷川連峰・・・金峰の向こうに富士山まで、みなよく見えておった。
シャクナゲはまだ蕾すらなく、残雪もあちらこちらにあったが、昨日は暑かった。
風が吹けば山頂や尾根は気持ち良く、どうしても長居してしまい、風がやんでる森の中は蒸し返した土瓶にいるようだった。
下世話なピークを4つか5つ、えっちら越えてやった。
2週続けて寝ないでの山歩、帰りも空いてるとはいえさすがに眠くて、休み休みのんびり戻って来たのが、真夏日の東京。
広島・巨人戦には間に合ったが、さすがに連勝ばかりじゃ~ね、たまには休んで、貯金15にでもなればそれを維持して4連覇だろう。
体力・精力に余裕のある人間と、目いっぱいの人間、なんでもその後に違いが出るわな。
そんでもってなんだかんだ夜までそのまんま起きておって、バイクで銀座の店に出たり・・・寝る前にパウチの交換を風呂でやってたら、うつらうつら、さすがに爆睡した。
そのまんまあの世へゴーでも満足マンゾクな毎日だけんども、キッチリカチカチの朝立ちで目が醒めて、まだまだ男よの~。