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ミスター円こと榊原元財務官によれば~「トランプフィーバー」終了、円は対ドル100円突破も 2017.1.25

2017-01-25 17:29:45 | 経済 金融

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-24/OK9WOG6S972801より転載

「トランプフィーバー」終了、円は対ドル100円突破も-榊原元財務官

2017年1月25日 00:00 JST更新日時 2017年1月25日 17:06 JST
  • トランプ政権はドル安志向、雇用・輸出に好都合
  • ムニューチン氏の強いドル発言は「補足的」な位置づけ

「トランプフィーバー」は終わる-。榊原英資元財務官は、ドナルド・トランプ米大統領が約束した景気刺激策の効果は高過ぎる期待に届かず、政権のドル安志向や米欧政治の不透明感を背景に、円高・ドル安基調が再び強まるとみている。

  ミスター円の異名を取る榊原氏(75)は23日のインタビューで、「米国内の雇用を重視するトランプ政権の立場から言えば輸出促進が重要になってくるし、輸出を促すにはドル安の方が好都合だ」と指摘。それでも新政権が目指す年4%の経済成長は「とても無理」で、2-2.5%に落ち着くと予想している。利上げも年内「せいぜい2回程度」にとどまり、米国債利回りの上昇も限られることがドル安要因になると言う。

  トランプフィーバーをめぐっての円の対ドル相場は、米大統領選直後の高値101円台から昨年12月半ばに118円66銭と約10カ月半ぶりの水準に下げた。だが、今年に入ってからの相場は徐々に円高基調を強めている。今週24日には112円53銭まで反発した。東京時間25日は113円99銭まで円が売られる場面があったものの、終盤にかけては113円台半ばと底堅く推移している。榊原氏は、9月下旬にはトランプ氏勝利の確率が「50%近くある」と述べ、当選を受けた11月のインタビューではトランプ政権は「恐らくドル安政策だ」との見方を示していた。

 
榊原元財務官
榊原元財務官
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  円相場の見通しについて、榊原氏は「すでに1ドル=110円を目指す展開になっている。105-110円のレンジへ移り、105円、100円の方向に行く」と読む。「やや極端かもしれないが、今年末から来年にかけて100円を切ることがあり得る」と予想。足元の円高がトランプ政権の減税やインフラ投資、米企業の国内回帰などを織り込んだドル高局面の調整にすぎないという市場予想とは対照的に、緩やかな円高・ドル安基調を見込んでいる。

  トランプ大統領は就任演説で「アメリカファースト」(米国第一主義)を掲げ、「米国製品を買い、米国人を雇う」のがルールだと言明した。今週は自由貿易を推進する環太平洋連携協定(TPP)から離脱するための大統領令に署名。メキシコ、カナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉に向けても作業中だ。実業界首脳に対しては、雇用を米国外に移転する企業には「極めて大型」の国境税を課すと警告した。

  榊原氏は、トランプ氏の保護主義的な発言を受けてドル相場が下げる中で次期米財務長官のスティーブン・ムニューチン氏が「強いドル」政策に言及したのは「新政権は短期的には輸出や雇用に有利なドル安志向だが、あまりにもドル安になり過ぎるのは困るということだ」と分析。「ルービン氏以来の『強いドルは国益』という基本方針はそれほど変わっていないと補足的に言及した」にすぎないと解釈している。

  トランプ氏は先週、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、強いドルが米企業の競争力に「致命的」になっていると指摘した。ムニューチン氏は直後に米議会公聴会で、強いドルは長期的に重要だが、現時点で「とても、とても強い」と発言。米上院議員への書簡では「過度に強いドル」が米経済に短期的にマイナスの影響を与える恐れがあるとの見解を示した。

 

  榊原氏は、「クリントン政権の発足時は異常な状況で、みなアーカンソー州から来た田舎者の政権だった」と振り返る。一方、トランプ政権では「市場をよく知る人材が最初から枢要なポストを占めており、米ゴールドマン・サックス・グループの幹部と軍人の政権だ」と指摘。「経済政策が大きく乱高下することはないだろう。保護貿易的な動きはあっても、米国自身への悪影響を考慮し、それほど極端なことはやらない」とみる。

  為替政策に関しては、オバマ政権からトランプ政権になっても為替介入は難しく、可能となるのは「85円-95円の間」で変わらないというのが榊原氏の見方だ。「介入は対ドルなら米国の合意が必要だ。無理矢理やっても効果がない。米国が過度のドル安を受け、日本とある種の危機感を共有しないとできない」と説明。「90円を上回る可能性が出てきた時」がそのタイミングだと読む。自身は1995年から「かなり介入したが、当時は日本が円高に、米国はドル安に危機感を抱いていた」と振り返った。

  榊原氏は、安倍晋三首相とトランプ大統領の相性について、「個人的な関係ができており、二人ともやや右寄りなので方向性が合う」と分析。米国第一主義のトランプ大統領に対し、「首相も『ジャパンファースト』を訴えれば良い。国内の経済成長を重視するので過度な円高は困ると言えるだろう。どの水準で両国が一致するか。首脳同士でも、財務省同士でも話し合うことが望ましい」と話した。

  トランプ氏の米大統領選勝利以降の世界的な株高・金利上昇・ドル高は、「そろそろ頭打ちになる」ため、ダウ工業株30種平均の2万ドルと日経平均株価の2万円は「結局、達成できず、抜くことは当面ないだろう」と榊原氏はみる。ただ、トランプ政権は「日本にとっては必ずしもマイナスではない。95年ごろと異なり、日米間で経済摩擦などは起こらない。中国に厳しく対処する分、同盟国としての日本の地位は上がってくる」と予想している。

  榊原氏は「世界的な傾向として、グローバル化の時代は終わった。欧州ではBrexit(英国の欧州連合離脱)だけでなく、他国でも政党単位では『統合から分離へ』と歯車が逆転し始めた」と指摘。米国も同じで、世界が大きく変わってきた現象の一つがトランプ氏の登場だとし、各国とも「自国第一主義」でBrexitやイタリアの五つ星運動とトランプ氏の米大統領選勝利は「ほぼ平仄(ひょうそく)が合っている。戦後のグローバル化の時代から再び主権国家の時代に回帰してきている大きな転換期だ」との見方を示した。

 

 

 


国谷裕子がNHK『クロ現』降板の舞台裏を告白! 現場では続投方針だったのに突如、上層部から交代指示が… 〔リテラ2017.1.25〕

2017-01-25 12:35:50 | 報道

  http://lite-ra.com/2017/01/post-2874.htmlより転載

国谷裕子がNHK『クロ現』降板の舞台裏を告白! 現場では続投方針だったのに突如、上層部から交代指示が…

2017.01.25
 
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『クローズアップ現代』旧ホームページより 


 トランプ大統領のメディア攻撃に注目が集まっているが、それを見るにつけ、日本の宰相はトランプの先駆けだったとつくづく感じずにいられない。トランプのようにいちいち言葉にしないだけで、この国の総理大臣は放送法をねじ曲げて解釈し、圧力文書をキー局に送りつけるなどの“攻撃”を仕掛けてきた。そして、トランプよりもっと露骨に、萎縮しないキャスターたちを次々に降板に追い込んだことは記憶に新しい。

 そのキャスターのひとりが、NHKの看板番組『クローズアップ現代』のキャスターを23年間にわたって務めた国谷裕子氏だ。その国谷氏が、先日、初の著書『キャスターという仕事』(岩波新書)を出版。約1年のときを経て、ついにあの降板騒動についても言及しているのだ。

 まず、国谷氏の番組降板が判明したのは2016年1月7日のことだったが、本人に降板が伝えられたのは、その約2週間ほど前の15年12月26日だったという。

「〈クローズアップ現代〉を管轄する組織の責任者から、番組のキャスターとしての契約を二〇一六年度は更新しないことが決定された旨、伝えられた。(中略)NHKから契約更新しないと言われれば、それで私の〈クローズアップ現代〉でのキャスター生活は終わりになる」

 国谷氏も「体力や健康上の理由などで、いつか自分から辞めることを申し出ることになるだろうと思っていた」というが、「(契約を更新しない理由が)番組のリニューアルに伴い、ということになるとは想像もしなかった」らしい。

 実際、国谷氏が降板を言い渡される1カ月前も、制作現場では来年度も国谷氏でキャスター継続と提案しており、「一緒に番組を制作してきたプロデューサーたちは、上層部からのキャスター交代の指示に対して、夜一〇時からの放送になっても、番組内容のリニューアルをしても、キャスターは替えずにいきたいと最後まで主張した」というのだ。

 国谷氏の降板は「上層部からのキャスター交代の指示」によって決定した──。国谷氏は降板を告げられたとき、こんなことを考えたという。

「ここ一、二年の〈クローズアップ現代〉のいくつかが浮かんできた。ケネディ大使へのインタビュー、菅官房長官へのインタビュー、沖縄の基地問題、「出家詐欺」報道」

 国谷氏が頭に浮かべたこれらのうち、最大の原因として考えられているのが、いわずもがな菅義偉官房長官への集団的自衛権にかんするインタビューだ。この14年7月3日の放送で、国谷氏は舌鋒鋭く集団的自衛権の行使にかかわる問題点を次々に質したが(詳しくは既報を参照)、放送終了後に菅官房長官が立腹し、官邸サイドはNHK上層部に猛抗議をしたと「FRIDAY」(講談社)が報じたほどに問題となった。

 同誌によれば、官邸は“国谷が食い下がったことが気にくわなかった”というが、このときの国谷氏の質問はいずれもが正鵠を射るもので、キャスターとして当然、聞き出すべき事柄ばかりだった。にもかかわらず、「相手に対する批判的な内容を挙げてのインタビューは、その批判的な内容そのものが聞き手自身の意見だとみなされてしまい、番組は公平性を欠いているとの指摘もたびたび受ける」(国谷氏の著書より)という現実がある。

 しかし、国谷氏の考え方は違う。「聞くべきことはきちんと聞く、角度を変えてでも繰り返し聞く、とりわけ批判的な側面からインタビューをし、そのことによって事実を浮かび上がらせる、それがフェアなインタビュー」と考えるからだ。

「菅官房長官への私のインタビューは、様々なメディアで、首相官邸周辺の不評を買ったとの報道がなされた。それが事実かどうか私は知らないが、もしそうだとすれば、『しかし』という切り返しの言葉を繰り返したことが、不評を買うことにつながったのかもしれない。まだまだ、『聞くべきことはきちんと聞く、繰り返し聞く』ということには、様々な困難が伴うのだろうか」

 だが、国谷氏が安倍政権から「不評を買った」のは、これだけではないだろう。たとえば、15年7月23日に放送された『クロ現』の特集「検証 安保法制 いま何を問うべきか」において、国谷氏がこだわった点はこんなことだった。

 番組づくりの上で、担当ディレクターは番組の構成表において「なかなか理解が進まない安保法制」と書き出していた、という。当時、当たり前のようにメディアは安保法制を語る際に使っていたフレーズだが、国谷氏はこの言葉に違和感を抱く。

「果たしてこの言葉の使い方は正しいのだろうか。『なかなか理解が進まない安保法制』という言葉は、文脈のなかでの置かれ方によっては、安保法制に反対が多いのは、人々の理解がまだ進んでいないからだ、という暗黙の示唆を潜ませることにならないだろうか。この言葉は、今は反対が多いが、人々の理解が進めば、いずれ賛成は増える、とのニュアンスをいつの間にか流布させることにもつながりかねないのではないだろうか。そういう言葉を、しっかり検証しないまま使用してよいのだろうか、私にはそう思えた」

 テレビは映像の力を発揮するメディアだ。しかし他方で映像は全体像を映し出すものではないし、ときとして人びとの想像力も奪うことがある。だからこそ、国谷氏は「言葉の持つ力」を信じ、同時に言葉に慎重だった。官製報道などではない、いま現在の問題を深く掘り下げて視聴者とともに考える──そうした番組をつくってきたのだという矜持が、国谷氏の文章には滲み出ている。

 国谷氏は本書のなかで、「私は長い間、かなり自由にインタビューやコメントが出来ていたように感じる」と書いている。そして「気をつけていたのは、視聴者に対してフェアであるために、問題を提起するとき、誰の立場にたって状況を見ているのか、自分の立ち位置を明確に示すようにしていたことだ」という。

「例えば、沖縄の基地問題を沖縄に行って取り上げるとき、基地負担を過重に背負っている沖縄の人々の目線で取り上げていることをはっきり伝えていた。基地問題をめぐっては、定時のニュースなどで政府の方針をたびたび伝えていれば、逆に〈クローズアップ現代〉で沖縄の人々の声を重点的に取り上げたとしても、公平公正を逸脱しているという指摘はNHK内からは聞こえてこなかった。NHKが取るべき公平公正な姿勢とはそういうものだと、長い間、私は理解し、仕事をしてきていた」

 しかし、「ここ二、三年、自分が理解していたニュースや報道番組での公平公正のあり方に対して今までとは異なる風が吹いてきていることを感じた」と、国谷氏は振り返る。その時期は、安倍政権がメディアへの圧力を強めてきたタイミングと重なる。

「その風を受けてNHK内の空気にも変化が起きてきたように思う。例えば社会的にも大きな議論を呼んだ特定秘密保護法案については番組で取り上げることが出来なかった。また、戦後の安全保障政策の大転換と言われ、二〇一五年の国会で最大の争点となり、国民の間でも大きな議論を呼んだ安全保障関連法案については、参議院を通過した後にわずか一度取り上げるにとどまった」

 これは『クロ現』に限った話などではなく、同時進行で他局でも起こったこと、そしていまもつづいている問題だ。報道はいつしか骨抜きにされ機能不全に陥り、たとえば南スーダンの戦闘が「衝突」と言い換えられても大した問題にならないという社会になってしまった。

 オックスフォード大学出版局は、16年を代表する言葉として、客観的な事実が重視されず、感情的な訴えが政治に影響を与える状況を意味する「ポスト・トゥルース」を選んだ。だが、日本は数年前からすでにポスト・トゥルースの時代に入っている。このようななかで、メディアのあり方はどうあるべきか。国谷氏はこう綴っている。

「伝えられる情報のなかに事実ではないものが多くなっているとすれば、人々の生活に大きな影響を及ぼしかねない決断をする立場にある人間に対して、その人間から発せられた言葉の真意、言葉の根拠を丁寧に確かめなくてはならない。選択された政策や経営戦略などを検証するために、『問うべきことを問う』ことがますます求められていくのではないだろうか。ジャーナリズムがその姿勢を貫くことが、民主主義を脅かすpost-truthの世界を覆すことにつながっていくと信じたい」
水井多賀子

 

 

 


動画 【戦後は続いている!】 日本を占領下に置く、日米合同委員会は米軍の超法規性を話し合う場 〔神保哲生×孫崎亨〕

2017-01-24 18:22:30 | 教育 学校 家庭 いじめ

 ジャーナリストの神保哲生が、日米合同委員会の機能と、それが日本の政治、経済、社会にどのような影響を与えてきたかについて、孫崎氏に聞いた。


2015/12/05 に公開

インタビューズ (2015年12月3日)
 NPO情報公開クリアリングハウスが今週、東京地裁に議事録の情報公開訴訟を起こしたことで、これまで実態が伏せられてきた日米合同委員会の存在に、あらためて注目が集まっている。

 日本人にも大きな影響を与える米軍の法的地位などを協議する場でありながら、議事録が一切公開されないなど裏の存在だった日米合同委員会について、元外務省国際情報局長の孫崎享氏に聞いた。

 孫崎氏は日米合同委員会について、在日米軍に日本の法律をそのまま適用できないために生じる諸問題を、在日米軍と日本政府の間で「調整」する場だと指摘する。

 「多くの人が、日本を守ってもらうから米軍経費は出さなきゃいけないと誤解しているが、発足当時からみると、在日米軍は日本の防衛要請からではなく、どちらかといえばアメリカの世界戦略のために米軍を日本に置いている。(日米合同委員会は)米軍が活動する際に、日本の法律で不都合がないように整合性を調整するのが一番大きな目的だったと思う」と孫崎氏は語る。

 アメリカが世界戦略の一貫として日本に軍隊を駐留させているにもかかわらず、日本ではアメリカ軍はあくまで日本を守るために来てくれている存在だと見られている。そのため日本における米軍は刑法、航空法、環境法など日本の法律をそのまま適用できない、超法規的な存在となっていると孫崎氏は言う。外交特権を持つわけもない在日米軍の軍人や軍属に対して、日本の施政権の下でいかにしてそのような特権を認め、これを正当化するかについては、あれこれ官僚の知恵を絞る必要がある。そのために日本側の主要な省庁の次官候補となるエリート官僚が米軍と一堂に会する場が日米合同委員会だというのだ。

 孫崎氏によると、かつて日米合同委員会は米軍側からの要求を日本にぶつける場だった。しかし、今日、日米間の関係はより緊密になり、将来の次官候補と目される幹部クラスのエリート官僚がわざわざ出てくるまでもなく、現場レベルの課長などでも日米合同委員会の意図は貫徹されるようになった。そのため今日に至っては日米合同委員会の位置づけは、かつてほど大きなものではなくなっていると孫崎氏は言う。

 今日、日本政府の隅々まで日米合同委員会図式が内包されるようになったため、あらたまって日米合同委員会を開催し、その場でエリート官僚たちが米軍側の要望を聞く必要がなくなったと孫崎氏は指摘する。

 ジャーナリストの神保哲生が、日米合同委員会の機能と、それが日本の政治、経済、社会にどのような影響を与えてきたかについて、孫崎氏に聞いた。

 

 

 

 

 

 

 


日米地位協定の見直しを何故しない!今も占領下の日本 =【動画】憲法を超える存在!日米合同委員会という密室で日本国民の主権が奪われている。〔お役立ち情報の杜(もり)2017.1.23〕

2017-01-24 18:11:26 | 外交、国際

お役立ち情報の杜(もり)  http://useful-info.com/explaining-japan-us-joint-committeeより転載

2017年1月23日

【憲法を超える存在!】日米合同委員会という密室で日本国民の主権が奪われている。

まずは、下のビデオをご覧ください。

 <!-- 憲法を越える存在!?非公開の日米合同委員会20161206houdoustation -->

書き起こし始め
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月に2回行われている『日米合同委員会』。全て非公開のため内容はほとんど知ることができない。

我々はアメリカで日米合同委員会に関する資料を発見。
ここには、会合は隔週木曜日11時に開かれること、公式な議事録は両政府にとって公式な文書とみなされ、相互の合意なしには公開されないものとすること、合意に達した事項は拘束力を持つ、などとされている。

さらに、ウィキリークスが公開した外交資料には、アメリカ側が議会で合意内容を公表したことに対して日本政府が抗議したことが明らかにされている。

「日本政府が過敏な反応を示すのは、国会での野党への対応のため」、「もし、公開されれば、政治的に大変なことになるだろう」、とある。

2009年、政権交代で総理の座に就いた鳩山氏は…。
「秘密裏に月2回ほど、米軍のトップクラスの方々と日本の高級官僚の方々が議論しているという実態は、総理の私にも一切知らされていませんでした。」

外務省安保課長時代、合同委員会に何度も出席していた丹波實氏(元外務審議官)は…。
「合同委員会で公表しないというのは、都合が悪いというのはあったかもしれない。例えば、基地の移転で、ことをやっていると地元がそれを聞きつけて反対運動をやるとかね。だけど、一義的に合同委員会が常に秘密裏なことをやっていたということは、それはまったく記憶にない。」

世界一危険とされた普天間飛行場。そのすぐ脇にある沖縄国際大学。合同委員会での「密約」が形になって現れたのが米海兵隊の大型ヘリが大学構内に墜落・炎上した2004年のこの事故。このとき、私有地や公道にもかかわらず米軍が周辺を封鎖。警官やマスコミの立ち入りを許さなかった。

沖縄国際大学教授 前泊博盛氏:
「(当時)現場は大騒ぎでした。米兵達が中に入ってきて一生懸命、何かを調べている。最後は放射性物質が入っていたといわれる5つのカプセルの一つがないという話になって、最後は、土ことゴッソリと剥ぐような形で、周辺のものを全部持ち去ってしまいました」

その根拠とされたのが
「合衆国財産の保護をなすため、事前の承認なくして公有または私有の財産に立ち入ることが許されるものとする」
、という1953年の合同委員会の合意。

日本政府は60年経った2013年、初めてこの合意を公表しました。沖縄返還や日中・日露交渉を担当した丹波氏は外交で最も難しいのが裁判権の問題と言います。

元外務審議官 丹波實氏:
「公務中の軍人の地位というものは他国の裁判の対象にならないというのは、もう100年以上前から一般国際法上、確立された原則なんですよ。米軍が何か、例えば横須賀に入ってきて何か事件を起こした時に、アメリカは日本に裁判させないというのは一般国際法上、確立されたことなんです」

アメリカで、長年、国家安全保障に関わったモートン・ハルペリン氏(元米国防次官補代理、元大統領特別顧問)は…。

モートン・ハルペリン氏:
「アメリカ軍は駐留する国の側に裁判権がある所に軍を駐留するのを非常に嫌がります。アメリカはイラクから完全撤退しました。(それは)イラク政府がその点での権利を譲らなかったからでした。」

問題は公務外での犯罪における〝密約〟です。沖縄など基地のあるところで多発する米軍関係者の犯罪。今年6月、米軍属に殺害された女性を追悼する県民大会の場に1人のオーストラリア人女性の姿がありました。ジェーンさんは1980年代に来日しモデル活動などをしていましたが、2002年4月深夜、横須賀基地の近くで米海軍の兵士にレイプされました。

キャサリン・ジェーン氏:
「(レイプ後)米軍基地に行って 日本の警察官が来た。そこで加害者が入ってきたんです。
〝見つかった この人だ〟と言ったら、その後に地獄が始まった。」
ジェーンさんは神奈川県警横須賀署に連れて行かれ、深夜に男性警官に囲まれて長時間、事情聴取を受けた。証拠保全のために病院に行かせてくれ、と頼みましたが断られました。
キャサリン・ジェーン氏:
「なぜ病院に連れて行かないのか?と聞いたら、〝あなたは怪我をしていない。怪我をしているなら見せろ〟、と言われた。レイプの被害者が体を見せることが出来るんですか。」
証拠を消さないためにトイレに行きませんでしたが、まるで加害者のような聴取が4時間も続き、ついに我慢ができなくなった。
キャサリン・ジェーン氏:
「神奈川県警の汚いトイレがあってさ、自分で何か証拠を保つことが出来るものがないかと思って見つからなくて、トイレのドアを閉めて、(あの時)神奈川県警の中で一番安全な場所がトイレの中だったんですよ」
さらに警察は、現場で再現写真を撮ると言った。
キャサリン・ジェーン氏:
「私がレイプされた車に、もう一度入って警察官ともう一回やって下さいというのは絶対に出来ません、と言った」

ジェーンさんは、事件発生から14時間経ってようやく解放された。それから3か月後、横浜地検は理由を明らかにしないまま、加害者を不起訴処分としました。公務外の犯罪は地位協定で本来、日本側に第一次裁判権があることになっています。しかし、
「日本にとって著しく重要と考えられる事例以外は、第一次裁判権を行使するつもりがない」
ということを合同委員会でアメリカ側に表明していたことが2008年に明らかになりました。我々が外務省に確認したところ、この表明について、「否定するものがないので、今も効力がある」ということです。

不起訴に納得のいかないジェーンさんは、東京地裁に民事裁判を起こしました。地裁は暴行の事実を認め、加害者に損害賠償を命じましたが、加害者は審理の途中、軍からの指示でアメリカに逃亡してしまいました。ジェーンさんは10年をかけて加害者がミルウォーキーにいることを突き止め、現地で起こした裁判で、ついに勝利を手にしました。
ジェーンさんは今、レイプ犯罪根絶のため、24時間態勢の緊急支援センター設立を呼びかけています。

合同委員会について日米双方の出席者の問題も指摘されています。

元総理大臣 鳩山由紀夫氏:
「本来、日本の役人が、高級官僚が出席するなら、アメリカ側も高級官僚が出席してディベートするはずですよね。しかしそうではなく、アメリカの方は軍人であって日本側は高級官僚である。まさにこれは占領されているに等しいと思う」

地位協定を変えることは出来ないのでしょうか?

元外務審議官 丹波實氏:
「地位協定といのは、アメリカが日本とだけ結んでいるものではないんですよ。NATO諸国とも結んでいるし、他のアジアの国とも結んでいるでしょ。日本が、アメリカに変な変え方をすると全部波及するんですよ」

実は、日本もジブチに設営している自衛隊拠点で、同じ内容の協定をジブチ政府と結んでいます。

沖縄国際大学教授 前泊博盛氏
「地位協定をいじろうとすると(日本も)他の国と結んでいる。お前達も、同じように結んでいるじゃないかというふうな指摘を受けかねない。そういう状況になっていますね。これも地位協定改定問題を複雑にしてしまっている要因だと思います」

ドイツや韓国はアメリカと交渉して、地位協定の見直しをしている。日本では協定自体の見直しをアメリカ側に要求せず、運用の見直しで事を濁してきた。

トランプ次期大統領は、日米安全保障条約の見直しに言及している。日本側にとっては、日米地位協定の見直し交渉を行う良いチャンスである。

書き起こし終わり

 

 

 


自民党の憲法草案(国体思想による)を広める解説書(笑)と八木秀次の『反人権宣言』=欧米思想の否定 〔思索の日記 武田康弘〕

2017-01-24 17:05:09 | 戦前回帰 明治 国家思想
 
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武田康弘 。『白樺文学館』初代館長

自民党の憲法草案(国体思想による)を広める解説書(笑)と八木秀次の『反人権宣言』=欧米思想の否定




 安倍自民党は、とても分かりよく、明治維新の国体思想を新憲法草案に書いています。この本は、簡明にその意図を伝えます。これからの日本の中心となる学生(高校生ー大学生)には必読本です。

また、安倍首相の友人で、政府の各種諮問委員を務める八木秀次(高崎経済大学→麗澤大学教授)は、
「 欧米のつくった人権思想は、個人主義に立脚する闘争の論理であり、家族主義に立つわが国には合わない。とりわけ子どもの人権と女性の人権という思想は、排さねばならず、日本は伝統を踏まえて『国民の常識』に戻るべきである、人権という言葉に怯える必要はない」と言い、「反人権」を謳います。

これを知れば、長州藩を中心とした国体思想による全国支配を再度実現し(敗戦により失った明治主義を取り戻す)、一人ひとりとしての「国民」と官僚政府としての「国家」を統合し、明治維新政府の国権政治を打ち立てようとする強い決意が分かります。

「戦前思想への回帰」は、個人の抑圧=個人主義の根絶という意味ですが、ほんとうは、個人意識の涵養=個々人の自由な思想と行為こそが優れた国を生むことを知らない愚かな所業です。社会全体という意味での国を栄えさせる「自治政治としての民主政」を広め深めることでしか諸問題は解決しません。これは人類普遍の原理です。