火を熾す (柴田元幸翻訳叢書―ジャック・ロンドン) | |
新井 敏記,柴田 元幸 | |
スイッチ・パブリッシング |
今日は土曜日で、課外授業も4時間でおしまい。
僕の授業は3つだったが、後片づけができていない生徒たちに朝から説教モード。
それでも素直な生徒たちに癒され、久しぶりに授業も脱線してしまったが、脱線するほど生徒は耳を傾けてくれる。
そうすると、自然と生徒が頑張ってくれる。
奥が深い。
腹を立てたり、知識に直接結びつかない話が意外に大切なことかもしれない。
脱線することが少なくなり、あれも重要、これも重要と言ったところで、生徒の頭には入っていない。
感情に訴えなければ、生徒の心には残らないということなのだろうか❔
そんなこんなで、13時に業務終了。
先生達2人と学校近くのうどん屋へ。
久しぶりのカツ丼セットはうまかった。
学校に戻り、短編小説を読む。
ジャック・ロンドン「火を熾す」
アラスカでの話だと思うが、主人公が一匹の犬と遠いキャンプを目指す物語で、マイナス45度の過酷な状況下、火を熾すが、なかなかうまくいかない。寒さのあまり、少しづつ手足の自由が奪われ、死と隣り合わせになる。それでも必死に自然や自分と戦い生き延びようとする。それでも最後には、諦め、死を受け入れる。死を受け入れると安らかな気持ちになり永民するというお話。
僕は死と隣り合わせになるような経験をしたことがない。だから主人公の本当の気持ちなんて分かるわけがないが、必死に生きようとしている中、死を受け入れた時、ホッとする何かがあるのかもしれない。
反対のことを考えれば、死を受け入れるまでは、どんなに過酷であっても、必死に生に執着し、最善を尽くすべしということなのだろう。
本はいろいろと考えさせられる。
それはそれとして、夕方ひさしぶりに幼馴染み達と、富乃井へ。
至福の時だった。