我が家に伝わる?
男の料理
生前の父が夏になるとよく作っていた。
私の父は料理をする。
その理由は
「プロの料理人は男が多いだろ、男の方が料理はうまいんだよ」
「女性は体調変化があるから、味が安定しない、だからプロになるのは男が多い」
当時は、へ~・・・親父がそんなこと言うのかと
思っていたが、確かに男性が多いと思う、裏方だし
味が良ければ見た目はどうでもよい、
逆に接客で、味は決まらないので、接客は不愛想なおっさんより、
明るい女性の方がよい
まあいろんな考え方はあるが本題の料理に戻ろう
ナスを刻んで、油でいためる
しっかり油がなじむまで箸は止めない
本格中華料理ではないので、火加減は弱め、油を多くすると後で油だらけに
なってしまうので、少なめの油で絡める
父は多めの油で、途中火が入ったナスが油を出すようになったら
捨てていたが、ここが少し違う
火が通たら
味噌と酒を入れ、更に全体になじませる
味噌が全体にいきわたるよう箸は常に混ぜ合わせる
こんな父の後ろ姿を見ながら、いつも紫色に仕上がるなす味噌を
待っていたが、いざ自分で作ると、
あの色が出ない?
全体に味噌がいきわたって器柄へ
冷めてくると、薄紫のきれーななす味噌になるのだが
父の料理をまねて、早40年
未だにあの色が再現できていない
味は申し分ないのだが
この料理を知らない人は、まったくもってグロテスクな料理
基本は、ナスと味噌だけなので、味の濃さはその人次第
ごはんにも酒のつまみでもサイコー