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2024-10-31 | Weblog

 「埼玉医大式力がいらない介助技術大全」
   (根津良幸著 講談社 2023/4/25 p.175)



 今、読む必要があった訳ではなく、昨年あさイチで放送され、いつか読んでみようと思っていました。
 もう30年ほど前のことになりますが、母親が長期入院していたときに看護師やリハビリの先生からいろいろ話を聞きました。体の自由が利かない患者を介助していて介助者が腰を痛めることが多いそうです。力だけで作業を行おうとするとどうしても腰に負担がかかります。腰に負担を掛けず、また患者の安全を確保するポイントは介助者、被介助者の重心と支点、力点、作用点だと教わりました。例えば寝返りをさせるとき、そのまま被介助者を横向きにさせようとするとかなりの力が必要となります。このとき患者の脚を曲げて膝と肩を持って押すまたは引くとほとんど力をかけなくとも体の向きを変えることができます。膝が力点、腰骨が支点になります。
 本書にはこのような患者の体位を変える、立ち上げる、座らせる、移動させる、車椅子の利用などについて力をかけることなく、安全に介助する方法が示されています。
著者は30代後半、脳梗塞に倒れ、要介護度5の身となり、半身麻痺の介護される側の経験をします。その後リハビリに励み、自力で歩き、仕事に復帰することができました。
この経験に加え、少林寺拳法の教科書から想を得て考えられたのが本書に示されている「力のいらない介助技術」です。
 不適切な介助方法では介助する側の体を痛め、介助される側に危険を及ぼすことにもなりかねません。今、施設や家庭において、介護の現場に従事されている方は十分な知識を持ち、研修をうけておられると思いますが、このような方法もあると現在の知識にもうひとつ加えられたらと思います。
なお本書の各セクションにはQRコードがついており、動画でも動作が学べることができます。





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