ちゃこ花房~本日も波瀾万丈~

前向きに生きています。
健康で楽しく生活できたらそれが一番
周りの人たちを、元気にできる自分でいたい。

私という人間 2

2006年06月19日 | Weblog
以前勤めていた病院は主人の実家から近いところで
私はここに40日間入院した。
「とにかく体をゆっくり休めなさい」
「入院中にいろんな検査をしましょう。」

一人部屋で、とにかくよく寝てよく食べた。
本を読み、お見舞いに来てくれる友人たちと談話して
時々みんなが外に連れ出してくれた。


当時2歳だったナガオ(長男)を
オットの実家に預けての入院は辛かったが
私のこの状況を一番理解していた義母が
だまってナガオの面倒を見てくれたのが嬉しかった。


奈良の我が家での生活の中で
私を一番悩ませたのは主人より3つ年上の兄の存在だった。

俗に言うインテリで勉強家なのだが
とにかく自分の物差しで人を測り
女は男より劣る生き物であり、
と露骨に女性を卑下し、私相手に
自論を説くのである。
知識があっても知恵がない人間
自信家な上に性格がとにかく悪い。
(美男子なのが余計にたちが悪い)

我が家のそばに、帰る家
(結婚はしていないが年上の世話女房と住んでいた)
があるにもかかわらず、仕事が終わると我が家によるのが日課で
私はこの義兄にことごとく苦しめられた。
ほぼ、アル中状態。


入院したとき、義兄は親戚に「ちゃこの入院の原因はお前だ」
と言われていたようだが、「それは違う」と
本気で思っていたようだ。
人の痛みに鈍感な人。
それに尽きる。

この入院中の間に、お腹に二人目の子供ができたことがわかる。

こんなに細くなっても、妊娠するんだねと、
でも不安に思った記憶はなく、
この妊娠は、逆に弱りきっている私に勇気を与えたような気がする。

退院後の生活は、相変わらず忙しかったが
真夏の朝に、私は3300グラムのツギオ(次男)を
安産で出産したのだから。

私がお嫁に行った先は、
帰化しているけど韓国人
船場で婦人服製造の会社を営んでいた商家で
オットは10人兄弟の7番目という
なんだかとんでもないところだった。
仕事は良くできるが飲む、打つ、買うの三拍子揃った
家長(義父)に(酒乱)・・40代で体を壊し早々に隠居
お決まりの、人が良いだけのできの悪い長男
(花房一族の財産は、この二人が食いつぶしたそうな)

長男はバツ2 現嫁とは親子ほど年齢が離れ
3人の嫁との間の子供は総勢10人。
現在60近いのに小さい子供が5人。(嫁の連れ子がもう一人)
わがオットの最大の悩みの種

親の会社を引き継いだ一番できのいい次男は冷血人間で
バブル崩壊後、広げすぎた事業がもとで
20億の負債を抱えて破産宣告。(数年前)

とにかく、好き放題自分の思うように生きている
三男(我が家で10年同居)

とにかく性格の悪い四男(バツ2)
これが私の元凶。

蝶よ花よと大事に育てられた長女の性格は最悪
夫は一度も定職についたことがない(まるでひも人生)
などなど・・・

「凄いところに嫁に来たわけよ」
とまるで人事のように言った姉妹たち

まるで佐藤愛子の「血脈」を
地で行くような花房一族だ。


日本の学校へ通い、韓国人としての
教育を一切受けていない夫を含め兄弟たちは
誰一人韓国語を話せない。
日本の在日韓国人たちが、同胞の親睦を大切にする中で
かなり異端な一族だったようで
親戚にも煙たがられていたが、
花房一族の結束は固く、
多分、私はその中に溶け込もうと必死だったのだと思う。
私の20代はこれに尽きるのだ。
私は義母にとても可愛がられたし、多くの兄弟は
私を大事にしてくれたが、
それは多分、私が一生懸命だったから。


一生懸命にやりながら
私は、自分の神経をすり減らしていった(体重とともに

オットは、何をしていたのだ?
夫は、実家の仕事を継がず
別の職種で奈良で会社を立ち上げた。
当時彼は、会社を軌道に乗せるのに精一杯だったのだ。
彼の苦労がわかるから、私が社員の面倒を見るのは
当然だと思っていたのかもしれない。

そんな夫についてきたのが
長男、三男、四男(現在は長男、三男、三男の息子、長女の夫が会社にいる)

儒教の国韓国では目上の人を敬う。
兄弟の中でもそうだ。オットは兄たちをたてる。
私が義兄に逆らうのはもってのほかだった。

NOが言えなかった20代。


続く



PS
当時20代前半だった私は、今40代前半
あれから20年たってるわけで、
今の私は、あのころの私ではありません。
私自身が一番変わったのかもしれません。
相当辛い思いをしてきたのですが、
あの時代があって今があるのだと思えるし
あのころを引きずったりはしていません。
だから、あの当時のことをこうして文章にしてしまうのは
ちょっと難しかったりするのですが(笑

コメント (3)
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