景色を掴んで空を走り・・地を食んで戸惑いながら・・・
何処で暮らすのか・・・慌てふためいて・・・。
何度も思い描いたこの先に・・・田舎の住まいは跡に残り・・・
散りばめられた家族の方向は・・・それぞれがチグハグに前を向いて駆けずり廻り・・・
故郷の田舎の遠い先に・・・今しがた空き家が並べられようとしている・・・。
目の前の風を照れながら・・・稲穂の先にタッチして・・・
広縁を結び、窓を飾る・・・奥の森へと流れて行く・・・。
しっとり風は水面を通り・・・自然と不自然が混ざり合う夕暮れの中をそそくさ歩き・・・
夏の静けさを運んで・・・原風景の暮らしに色を添えてくれる・・・。
稲穂も育てば雑草も力を入れて・・・どちらが勝つかの競争は・・・
悩みの中に右往左往の、人の暮らしが付いて廻り・・・
遠い姿の懐かしい場所は・・・隅々まで撫でまわされ・・・
黄金色の稲穂が伝えてくれた・・・身近な田舎の故郷を忘れて行くのかも。