白く透き通った雲とは違い・・・
ねずみ色の低い空を仰ぎ見ながら・・・薄い雪の花弁は風に舞い、時間が止まっているかのように
いつまでも容赦なく降り続いて・・・一晩に1mを超す時もあり・・・
やさしく淡い重さも感じない雪の粒を、恨めしく思うのは・・・雪国に暮らす者にしか解らない感覚かも知れない・・・
重い瓦屋根の上に・・・ジュッと湿り気のある重い雪を抱える住まいは・・・
その重さに耐えうる造りでなくてはいけなくて・・・それでも人の背丈ほども降り積もれば・・・
居間に入る板戸は固く・・・重さで下がった鴨居を見ながら、そろそろ雪下ろしをしないと・・・
そんな気持ちになる・・・。
密集する住宅事情では度台無理な話でも・・・田舎暮らし、農家の住まいならば・・・
急こう配の屋根に、雪が自然と落ちる工夫は出来ても・・・
出入りする場所の雪またじは必要で・・・汗だくでの作業が翌朝リセットされる・・・
厳冬期の苦労は何大抵では出来ないと思います・・・。
そんな暮らしを支える雪国の古民家が移築され・・・
現代の住まいとして、新しい暮らしの一部となる機会も少しは増えたと思っていますが・・・
一時はゴミと同じ扱いを受けて、不用なモノとされて来ました・・・。
立派な造りでは無くても・・・貴重な素材を生かす暮らしを忘れてしまった時間を取り戻す・・・。
先人の知恵や技術を生かす・・・それを知る教育の場を増やしていけたら良いと思います。