蔵元やまだブログ

岐阜県八百津町の酒蔵です。
日本酒を心から愛する人に飲んでいただくことを願い、真面目にコツコツと酒造りを続けています。

麹つくり

2008年03月06日 | 日本酒

1 麹には主に二つの酵素があります。

米のデンプンをブドウ糖(アルコール発酵をする酵母の餌となる)に分解するアミラーゼとタンパク質を分解してアミノ酸(酒の味に関与)に変えるプロテアーゼです。  その他50種類以上の酵素や麹自身が複雑に作用して日本酒の微妙な味や香りを作り出します。   この様々な酵素を醪のどの部分でどう作用させるかを考えながら昼夜を問わず手をかけて48~60時間ほどで仕上げます。

これは酒母にもいえることですが、いい仕事をしてくれる麹は出麹(麹が出来上がり麹室より出すこと)の時の姿、香り、味、どれも最高です。

酒造りには『熱もん』と呼ばれるものがあります。   麹、酒母、醪、温度管理をするものです。  酒屋門は温度計のことを『正直棒』といいます。  こちらの都合も知らず真正直に温度を示すからです。これが出きる様になると酒屋もんとして一人前として扱われます。  その温度の中にあるもの、生きた温度なのか、死んだ温度なのかを判断するのが『人』です。      でもやはり機械です。